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“NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』”番組を見て、テキストを読んで

ヘーゲルに引き続き今回マルクスに軽く触れてみたい。ようやくと言うか、いよいよと言うか、日本人の斎藤幸平氏という若い国際的一流マルクス研究者が出て来たという。今回は、この斎藤氏を講師として、“NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』”がテレビ放映されたので紹介したい。 この斎藤氏は2018年、マルクス研究界最高峰の賞ドイッチャー記念賞を受賞。当時31歳で歴代最年少、日本人初受賞となる。又、現下世界各国の研究者がマルクスの著作を発掘・再整理して、新しい「マルクス・エンゲルス全集」を刊行するプロジェクトが進行していて、勿論この斎藤氏も参加しているという。 この講座の肝は“〈コモンcommon〉の再生”にある。コモンとは“水、食料、エネルギー、土地、住居、知識など、人類にとっての共有財産”のこと。ところが、近代の“暴走し続ける資本主義は、コモンをことごとく私物化し「商品化」してしまった。この流れを逆にして、市民の手に取り戻し、「コモン」の領域を再び拡大していくこと”がマルクスの思い描いた将来社会の軸になっている。これこそがイエス・キリストも思い描いたコモンの社会、つまり、コミュニズムcommunismではないか。社会のコモンをみんなでシェアして、自治管理していく、平等で持続可能な定常型経済社会実現により、地球を持続可能として行くというのだ。 . . . 本文を読む
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