健康塾通信

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水 [五行説]

2008年01月27日 14時20分43秒 | Weblog
私たちの日々の生活に恵みを与えてくれる水は、太陽の熱エネルギーによって海水も河川の水も蒸発し、やがて雲となり地上に雨を降らせ、地球上の生きとし生けるものに生命を与え再び河から海へと流れ循環しています。
さて今回で水シリーズ3回目になりました。

今から二千五百年前、当時ギリシャで「水」を万物の元と主張した人物がいました。
その人はターレスという商人ですが、彼はただの商人ではなく日食を予言したり、数学では皆様もご存知なターレスの定理といい、「二つの辺の長さが等しい三角形では二つの底角も等しい」ことを、誰でも納得がいくように説明し,証明した人物です。

そのターレスは「水は雲となり、雨となって植物を育てる。その植物を動物は食べている。血は、水から出来ている。その水は、川となって流れ、海へそそぐ。その海の中で魚が育つ。その魚を、人は食べる。だから人も水から出来ているといっても良い。」と万物の元が水であると言ったそうです。


しかしその後、元素は水だけではなく鉄もあるということになりターレス以降は、火・水・木・金・土を万物の元だといわれました。

これは中国では五行説といって天地万物や現象を「木・火・土・金・水」の5つに分類しています。
更にこの一つ一つを行といって五行は2つの相互関係で万物を作っています。
一つは相生関係、もう一つは相尅関係です。

相生(そうじょう)関係は母子関係ともいいます。

(木)を燃料として(火)がうまれます。・・・木が母で火は子になります。
(火)は燃え尽きると灰になり(土)となります。
(土)の中から(金)・鉱物が産出されます。
(金)・鉱のあるところは(水)・水源があります。
(水)は(木)を育てます。

そして相尅関係は攻撃する関係のことで

(木)は(土)より養分を奪います。
(土)は(水)をせきとめたり、吸収します。
(水)は(火)を消します。
(火)は(金)・金属を溶かします。
(金)・金属で作られた器具は(木)を切ります。

このような五行説は中国医学の治療に取り入れられています。
そして、五行を五臓にあてはめ漢方の基本古典医学書(素問・霊枢)の要旨を分類し五臓色体表又は五行の配当表といいおもな分類だけでも30項目くらいになります。
その一部は五臓・五腑・五志(感情)・五色(色)・五味(味覚)五季(季節)などがあります。

★五臓(西洋医学とは概念が違うとらえ方の臓)
(木)は肝
(火)は心
(土)は脾
(金)は肺
(水)は腎

★五腑
(木)は胆
(火)は小腸
(土)は胃
(金)は大腸
(水)は膀胱

たとえば「肝胆相照らす」という言葉があるようにこの臓と腑は表裏一体と考えます。
少し難しくなりましたでしょうか?
しかし五行の相生相尅関係から展開して五臓色体表を体系付けた人は凄いですね。

では次回からこの考え方をもう少し深くお話をしてまいりますのでお楽しみに。