徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

インフルエンザは熱帯地方では雨期に流行する

2013年03月22日 08時04分35秒 | 小児科診療
 日本ではインフルエンザは冬に流行すると相場が決まっています。
 まあ、新型インフルエンザは例外ですが。
 その理由は「低温・乾燥状態ではウイルスが活性化される」ともっともらしく説明されてきました。

 しかし、インフルエンザ迅速診断が普及してから、沖縄では夏でも流行することがわかってきました。
 そこで生まれる素朴な疑問。
 「熱帯地方ではインフルエンザはいつ流行するんだろう?」
 以前調べたときには「不定期に小流行」し、北半球・南半球の四季のある地域と異なることがわかりました。

 でも「低温・乾燥状態で流行する」ことへの納得できる説明は見つけられませんでした。
 今朝こんなニュースを見つけました;

日本は冬、東南アジアは雨期 インフルエンザの流行の法則
2013年03月21日:QLifePro
日本では、冬になるとインフルエンザにかかる人が増えることから、多くの人が気候とインフルエンザの流行には関係があると経験的に考えていますね。
今回発表されたのは、この経験を裏付けるもの。アリゾナ大学の調査チームによれば、湿度が高くて雨が多いとき、そして乾燥していて寒いとき、の2つのタイプの気候がインフルエンザウィルスに好まれることを突き止めました。
PLoS PATHOLOGYに掲載されたこの調査では、1975年から2008年の間のウィルスの活動性を分析したもの。対象となった地域は世界中の78箇所に及んでいます。
この78箇所には、WHO(世界保健機関)の調査プロジェクトであるFluNetに加盟している9ヶ国も含まれています。
寒い冬のある日本やヨーロッパでは、冬の乾燥した時期、東南アジアなど常夏の国では、雨期にインフルエンザの流行が共通してみられることが確認されたのです。
研究チームは、こうした気候のときは、予防を特に念入りに行うようにと呼びかけています。これまで通り、冬が近づいたときの備えを行うだけでなく、熱帯地方への旅行の際など、様々な場面で役に立ちそうな知識ですね。


 ふ~ん、インフルエンザは二重人格なんだ。
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