モンテルカストは小児喘息で頻用する薬剤です。
今回、精神神経系の副作用情報記事に目がとまりました。
■ モンテルカストは精神神経系の副作用と関係している
(Univadis Medical News2017.09.22:Smartmed/MSD)
『 Pharmacology Research & Perspectives 』に発表された新しい研究において、モンテルカストは精神神経反応と関係していた。そのような反応には例えば、うつ病、攻撃性などがあり、子供では特に悪夢が頻繁に生じていた。
この後ろ向き研究では、小児と成人におけるモンテルカストに関連するすべての医薬品副作用(ADR)を考察した。このADRのデータは2016年までオランダ薬剤監視センター「Lareb」と、世界保健機関(WHO)の国際データベース「VigiBase」に報告されたものであった。
オランダのデータベースでは、モンテルカスト投与後に331件のADRが報告されていた。全報告例のうち45件(13.6%)が重篤なADRとして報告された。ADRで入院した事例は26例あった。最も頻繁に報告された有害事象は頭痛であり、報告オッズ比(ROR)は2.26であった。
VigiBaseでは、モンテルカスト関連のADRが17723件報告されていた。Vigibase集団全体で最も頻繁に報告されたのはうつ病であり、RORは6.93であった。子供において最も多く報告された副作用は攻撃性であった(RORは29.77)。Vigibase集団全体でRORが最も高かったのは、攻撃性(24.99)、自殺念慮(20.4)、異常行動(34.05)、悪夢(22.46)であった。
オランダのデータベースではアレルギー性肉芽腫性血管炎の患者が8人報告され、VigiBaseでは同患者が563人報告されたが、因果関係は確立されなかった。
<参照>
・Haarman MG, van Hunsel F, de Vries TW. Adverse drug reactions of montelukast in children and adults. Pharmacology Research & Perspectives. Published online 20 September 2017. DOI: 10.1002/prp2.34.
当院は小児科・アレルギー科なので幼児の喘息患者さんもたくさん通院しており、モンテルカストを処方する機会も少なくありません。
今のところ、「うつ」「攻撃性」「悪夢」といった訴えは目立ちませんが、今後はより注意して患者さんを診療したいと思います。
今回、精神神経系の副作用情報記事に目がとまりました。
■ モンテルカストは精神神経系の副作用と関係している
(Univadis Medical News2017.09.22:Smartmed/MSD)
『 Pharmacology Research & Perspectives 』に発表された新しい研究において、モンテルカストは精神神経反応と関係していた。そのような反応には例えば、うつ病、攻撃性などがあり、子供では特に悪夢が頻繁に生じていた。
この後ろ向き研究では、小児と成人におけるモンテルカストに関連するすべての医薬品副作用(ADR)を考察した。このADRのデータは2016年までオランダ薬剤監視センター「Lareb」と、世界保健機関(WHO)の国際データベース「VigiBase」に報告されたものであった。
オランダのデータベースでは、モンテルカスト投与後に331件のADRが報告されていた。全報告例のうち45件(13.6%)が重篤なADRとして報告された。ADRで入院した事例は26例あった。最も頻繁に報告された有害事象は頭痛であり、報告オッズ比(ROR)は2.26であった。
VigiBaseでは、モンテルカスト関連のADRが17723件報告されていた。Vigibase集団全体で最も頻繁に報告されたのはうつ病であり、RORは6.93であった。子供において最も多く報告された副作用は攻撃性であった(RORは29.77)。Vigibase集団全体でRORが最も高かったのは、攻撃性(24.99)、自殺念慮(20.4)、異常行動(34.05)、悪夢(22.46)であった。
オランダのデータベースではアレルギー性肉芽腫性血管炎の患者が8人報告され、VigiBaseでは同患者が563人報告されたが、因果関係は確立されなかった。
<参照>
・Haarman MG, van Hunsel F, de Vries TW. Adverse drug reactions of montelukast in children and adults. Pharmacology Research & Perspectives. Published online 20 September 2017. DOI: 10.1002/prp2.34.
当院は小児科・アレルギー科なので幼児の喘息患者さんもたくさん通院しており、モンテルカストを処方する機会も少なくありません。
今のところ、「うつ」「攻撃性」「悪夢」といった訴えは目立ちませんが、今後はより注意して患者さんを診療したいと思います。