日本人は米を主食としてきました。
ただ、庶民が白米を食べられるようになったのは、江戸時代〜明治時代と最近のようです。
しかし近年、この白米が糖尿病のリスクを上げることが明らかになってきました。
□ 『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川友介著、東洋経済新報社、2018年
この本の中では「精製されていない玄米は白米より体によい」と記されています。玄米は食物線維や栄養成分を豊富に含み、肥満や動脈硬化のリスクを下げると報告されているからです。
私は数年来、炭水化物(≒糖質)制限をしています。
といっても、ご飯を食べないだけのゆるゆるの制限ですが。
天ぷらやとんかつの衣も食べてしまいますし、暑い季節はアイスクリームも食べます。
炭水化物制限が体によいという根拠は、「炭水化物は消化・分解されて体に吸収されると、すべてブドウ糖になり、血糖値を上げる」ことです。
逆に言うと「炭水化物を食べなければ血糖値は上がらない」ことになります。
白米も玄米も、その栄養素のメインは炭水化物です。
玄米も炭水化物に変わりはなく、当然血糖値を上げます。
つまり、「玄米は白米よりマシ」程度で、糖尿病対策としては不十分なのですね。
炭水化物制限を主張している江部先生は、実は玄米食を始めた人でもあります。
彼曰く、
「体によい食事を求めて1000年歴史を遡ったら玄米食にたどり着いた」
「さらに体によい食事を求めて10000年遡ったら炭水化物制限にたどり着いた」
とのこと。
私はこの考えに共感して炭水化物制限を始めたのでした。
狩猟採集時代は、米を食べなかったので、タンパク質と脂質が摂取栄養素の中心だったのですね。
人類の歴史700万年のうち、タンパク質と脂質中心の食生活が699万年続き、稲作が始まり炭水化物中心の食生活は最後の1万年だけなんです。
おそらく縄文時代までの日本人は、食事内容と生活パターンから、肥満や糖尿病と無縁だったと思われます。
しかし日本人は主食に米を選びました。
米を食べるために、おかずはしょっぱくなりました。
ご飯を食べなくなって気づいたことは、「日本のおかずはご飯が欲しくなるほどしょっぱい」こと。
日本人は米を食べることにより糖尿病と仲良くなり、
米を食べるためにおかずをしょっぱくすることにより高血圧と仲良くなった、
という国民病の歴史が垣間見えました。
さて、炭水化物を減らせば、血糖値は上がりません。
徹底して管理すると、糖尿病患者も薬を減らすことが可能です。
ただ、インスリンや経口血糖降下剤を使用中の患者さんが自分の判断で炭水化物制限を行うと、低血糖が必発しますのでご注意を。
インスリンが登場する前は、「糖尿病治療食=炭水化物制限」でした。
まあ、当たり前ですね。
インスリンが登場した際のキャッチフレーズは、
「今までの食事を変えなくて済みます、食べるのを我慢する必要はありません」
というものでした。
裏を返せば、インスリン治療をしていると、炭水化物を食べなければなりません。
インスリン治療は糖尿病を治す治療ではなく、炭水化物を食べ続けるための薬なのです。
「糖尿病が治る=薬が必要なくなり、ふつうに生活できる」と定義とすると、インスリン治療より炭水化物制限の方がゴールが近いですね。
繰り返しますが、炭水化物を糖尿病患者さんが勝手に控えると低血糖必発で危険です。
試したい場合は、治療を受けている主治医・管理栄養士に相談してください。
しかし糖尿病学会レベルでも、まだ古い食事指導に固執する重鎮がたくさんいるようです。
ですから、現場の管理栄養士さんも「バランスのよい食事」を指導するばかりで「炭水化物を控えましょう」とは言いませんね。
では、白米を食べないでどう食生活を組み立てるのか?
私は肉・魚・野菜をメインに食べていますが、けっこうお金がかかります。
最近は、主食というほどではありませんが、毎食大豆食品(豆腐・納豆・油揚げ・がんもどき)を食べるようにしています。
いつになったらこのEBMが現場の糖尿病診療に反映されるのでしょうか。
3年後?10年後?
<参考>
□ 最先端の医学では「白米は体に悪い」が常識だ〜UCLA医学部助教授が教える「不都合な真実」
ただ、庶民が白米を食べられるようになったのは、江戸時代〜明治時代と最近のようです。
しかし近年、この白米が糖尿病のリスクを上げることが明らかになってきました。
□ 『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川友介著、東洋経済新報社、2018年
この本の中では「精製されていない玄米は白米より体によい」と記されています。玄米は食物線維や栄養成分を豊富に含み、肥満や動脈硬化のリスクを下げると報告されているからです。
私は数年来、炭水化物(≒糖質)制限をしています。
といっても、ご飯を食べないだけのゆるゆるの制限ですが。
天ぷらやとんかつの衣も食べてしまいますし、暑い季節はアイスクリームも食べます。
炭水化物制限が体によいという根拠は、「炭水化物は消化・分解されて体に吸収されると、すべてブドウ糖になり、血糖値を上げる」ことです。
逆に言うと「炭水化物を食べなければ血糖値は上がらない」ことになります。
白米も玄米も、その栄養素のメインは炭水化物です。
玄米も炭水化物に変わりはなく、当然血糖値を上げます。
つまり、「玄米は白米よりマシ」程度で、糖尿病対策としては不十分なのですね。
炭水化物制限を主張している江部先生は、実は玄米食を始めた人でもあります。
彼曰く、
「体によい食事を求めて1000年歴史を遡ったら玄米食にたどり着いた」
「さらに体によい食事を求めて10000年遡ったら炭水化物制限にたどり着いた」
とのこと。
私はこの考えに共感して炭水化物制限を始めたのでした。
狩猟採集時代は、米を食べなかったので、タンパク質と脂質が摂取栄養素の中心だったのですね。
人類の歴史700万年のうち、タンパク質と脂質中心の食生活が699万年続き、稲作が始まり炭水化物中心の食生活は最後の1万年だけなんです。
おそらく縄文時代までの日本人は、食事内容と生活パターンから、肥満や糖尿病と無縁だったと思われます。
しかし日本人は主食に米を選びました。
米を食べるために、おかずはしょっぱくなりました。
ご飯を食べなくなって気づいたことは、「日本のおかずはご飯が欲しくなるほどしょっぱい」こと。
日本人は米を食べることにより糖尿病と仲良くなり、
米を食べるためにおかずをしょっぱくすることにより高血圧と仲良くなった、
という国民病の歴史が垣間見えました。
さて、炭水化物を減らせば、血糖値は上がりません。
徹底して管理すると、糖尿病患者も薬を減らすことが可能です。
ただ、インスリンや経口血糖降下剤を使用中の患者さんが自分の判断で炭水化物制限を行うと、低血糖が必発しますのでご注意を。
インスリンが登場する前は、「糖尿病治療食=炭水化物制限」でした。
まあ、当たり前ですね。
インスリンが登場した際のキャッチフレーズは、
「今までの食事を変えなくて済みます、食べるのを我慢する必要はありません」
というものでした。
裏を返せば、インスリン治療をしていると、炭水化物を食べなければなりません。
インスリン治療は糖尿病を治す治療ではなく、炭水化物を食べ続けるための薬なのです。
「糖尿病が治る=薬が必要なくなり、ふつうに生活できる」と定義とすると、インスリン治療より炭水化物制限の方がゴールが近いですね。
繰り返しますが、炭水化物を糖尿病患者さんが勝手に控えると低血糖必発で危険です。
試したい場合は、治療を受けている主治医・管理栄養士に相談してください。
しかし糖尿病学会レベルでも、まだ古い食事指導に固執する重鎮がたくさんいるようです。
ですから、現場の管理栄養士さんも「バランスのよい食事」を指導するばかりで「炭水化物を控えましょう」とは言いませんね。
では、白米を食べないでどう食生活を組み立てるのか?
私は肉・魚・野菜をメインに食べていますが、けっこうお金がかかります。
最近は、主食というほどではありませんが、毎食大豆食品(豆腐・納豆・油揚げ・がんもどき)を食べるようにしています。
いつになったらこのEBMが現場の糖尿病診療に反映されるのでしょうか。
3年後?10年後?
<参考>
□ 最先端の医学では「白米は体に悪い」が常識だ〜UCLA医学部助教授が教える「不都合な真実」