副題:しあわせウンコ生活のススメ
実業之日本社、2005年発行
★ 帯のキャッチコピー
通になるなら、便通がいい。
ウンコを知ることは、自分の体を知ることです。絵でわかる「ウンコの本」。
ウンコで、きれいになる。
あなたがウンコを理解すれば、ウンコはあなたのためにがんばってくれる!
便秘関連本の3冊目。
これは異色で、ウンコ大好きな著者が作ったある意味「おとなの絵本」。
現代人が嫌うウンコを、愛をもって描ききっています。
なかなかの観察眼です。
本全体が黄色く染まっており、各ページにはウンコの絵があふれているのです。
かといってスカトロ趣味というわけではなく、回虫を自分のお腹で飼っていることで有名な医師の藤田先生の協力を得て、肩の凝らない啓蒙書になっています。
統計的な数字がちりばめられていて、説得力があります。
「究極のウンコ」を各人が語るところが面白い!
体を「ウンコ製造工場」に例えて、いろいろなウンコができる過程をどこが問題なのか?という視点でイラスト化しているのは斬新。
また、食事内容と腸内細菌の善玉菌・悪玉菌・日和見菌バランスが詳述されており、フムフムと興味深く拝見しました。
前2冊では食物線維を水溶性と不溶性に分けて論じていましたが、この本では一括りに扱っていました。発行が2005年と古いせいかな?
ただ、イラストの文字が小さく、老眼が入っている私の目には読みにくいことが残念でした。
<メモ>
自分自身のための備忘録。
■ ウンコの量
日本人が1日に出すウンコは平均200g。
しかし便秘に悩む日本人のOLのウンコは80gしかありません。
太古のアメリカ先住民族のウンコは1回分で800g。麦わらや羽毛、種子入り。
太平洋戦争中の日本人兵のウンコは400g、アメリカ兵のウンコは100g。
世界の1日の総ウンコ量は124万2200トン(=東京ドーム1個分)。
■ 日本人の食物線維摂取量の変遷
戦争直後は1日27g、今では12gと著減。理由は欧米化した食生活。
■ 究極のウンコとは?
「バナナ型で、切れがよく、ドボンと沈み、黄褐色、量は100-200g」(下山孝先生、元兵庫医科大学教授)
「ウンコは水に浮かぶのがよい。食物線維が多ければガスが発生するから浮かぶ。そして数分後に泡を残して沈む。これが究極のウンコだ。」(辻啓介教授、姫路工業大学)
「ウンコしたーいって思って便所に入って、他のことを考える前にスルッと出て、見たら大きいのが出ていた。その時のウンコかな。」(五味太郎、絵本作家)
「ウンコの量はバナナ3本分、便切れがさわやかで、練り歯磨きや味噌の固さ、黄褐色でにおいはかすか、ゆっくり水に沈む」(著者)
・・・バナナ1本は約100gだから、理想のウンコは約300g。肉食中心にしているとバナナ1本分くらいになるから、当面のスタミナは出るが、やがて体調がおかしくなる。ウンコの水分は75%が理想で、90%以上になると下痢便となる。
■ 腸内細菌いろいろ
ウンコの半分くらいは細菌でできている。
ウンコ1g当たりに1兆個、500-1000種類の細菌がいる。
腸の中には500種類100兆個以上の菌が棲んでおり、腸内細菌の全重量は1.5kg。
おおきく「善玉菌」と「悪玉菌」に分けることができ、善玉菌が増えると腸の調子は良くなり、悪玉菌が増えると腸の調子が悪くなる。
しかし悪玉菌は全く不必要な菌ではない。外敵菌から腸を守るという大切な役割を担う。善玉菌と悪玉菌のバランスが大切。
【善玉菌】
・乳酸菌:腸の働きを活発にして消化吸収を助け、免疫力を高める働きがある。
・ビフィズス菌:大腸の調整役。ビタミンを作ったり有害物質を押さえる働きがある。
【悪玉菌】
・ウェルシュ菌:大腸の中のものを腐らせる。
・大腸菌:増えすぎると腸の働きが悪くなる。一方で、強い外敵菌をやっつけてくれる用心棒でもある。
・日和見菌:善玉菌とも悪玉菌ともいえない菌。健康なときは何も悪さをしないが、悪玉菌が力を伸ばすと悪い働きを倍増させる。
■ 腸内細菌バランスとウンコ
・BAD(悪玉菌が多い)・・・肉ばっかり食べているヒトの状態。悪玉菌が勢力を伸ばし、乳酸菌やビフィズス菌が少なくなる。ウェルシュ菌が増えてとてもくさいウンコになる。悪玉菌の作る有害物質は、老化を早めたり、生活習慣病の元になったりする。イライラして肌や髪も荒れる。
・GOOD(善玉菌が多い)・・・ウンコは軟らかくてふかふかになる。免疫力が高まって病気にも罹りにくくなる。気分もよく、肌もつやつやになる。
「善玉菌いっぱい・日和見菌はほどほど・悪玉菌少々」というのがいちばん理想的なバランス。
■ 食生活モデルと腸内細菌バランス
菌の%(乳酸菌:ビフィズス菌:大腸菌:ウェルシュ菌)
□ 超健康モデル(30:40:20:10)
□ 魚ばっかり(20:10:30:30) → 悪玉菌が増えようとしても善玉菌の抵抗にあいそんなに増えない。
□ (赤身)肉ばっかり(10:10:30:50) → 悪玉菌が増えまくってくさくなり、免疫力も低下。性格は横暴、短期、怒りっぽい。
□ 野菜ばっかり(30:35:20:10) → 善玉菌が増えて免疫力も高まるが、体力は不足気味。
□ コメばっかり(20:25:20:15) → 善玉菌がやや優位。持久力はあまりなく、ビタミン不足。
□ パンばっかり(20:20:30:20) → コメばっかりより善玉菌が少なくなります。あまり噛まないので顎の発達が悪くなり皮膚が弱く持久力なし。
□ お菓子ばっかり(5:0.01:25:20) → 悪玉菌天国。性格は切れやすくなる。
□ コンビニ食/ファストフード/インスタント食品ばっかり(5:0.01:15:10)→ 善玉菌はほぼ全滅
□ ダイエットで食べない(5:0.01:25:20) → 菌が住めない状態で悪玉菌だけ。
□ ストレスまみれ(5:1:20:20) → 全体的に菌量が減り、悪玉菌優位。
□ お酒ばっかり(10:5:20:20) → 菌量は全体的に少なめで悪玉菌優位。
□ ヨーグルトばっかり(40:25:10:5) → 善玉菌絶対優位。栄養分が不足しているので体力なし。
■ 悪玉菌にもよいところがあるのさ・・・。
例えば大腸菌はビタミンを合成したり、ほかの有害菌が大腸に定着するのを妨害したりして、僕たちが病気にならないようにしている。つまり、悪玉菌も決して「いらないもの」というのではなく、善玉菌とのバランスが大切ということ。
■ 現代女性の48%は便秘に苦しんでいる。
若い女性のウンコを調べると善玉菌であるビフィズス菌が少なく、悪玉菌の数が多いことに驚かされる。ウンコの水分量は60%と低く、かちんかちんである。
その理湯として、食事時間が不規則なこと、決められた排便タイムがないこと、お菓子やパンなど残渣物のでないものを食べていること、ダイエットによる極端な食事制限、等があげられている。
■ 日本人のウンコを改善するための提言
食生活の改善が欠かせない。なるべく悪玉菌を増やすような動物性脂肪や動物性タンパク質の摂取を控えること、そして善玉菌を増やす発酵食品や野菜、魚介類を増やすこと、とくに食物線維を積極的にとるよう心がける。
目指すウンコの大きさは、男性では1日300g、女性でも200g以上が欲しいところだ。色は黄色系が好ましい。
実業之日本社、2005年発行
★ 帯のキャッチコピー
通になるなら、便通がいい。
ウンコを知ることは、自分の体を知ることです。絵でわかる「ウンコの本」。
ウンコで、きれいになる。
あなたがウンコを理解すれば、ウンコはあなたのためにがんばってくれる!
便秘関連本の3冊目。
これは異色で、ウンコ大好きな著者が作ったある意味「おとなの絵本」。
現代人が嫌うウンコを、愛をもって描ききっています。
なかなかの観察眼です。
本全体が黄色く染まっており、各ページにはウンコの絵があふれているのです。
かといってスカトロ趣味というわけではなく、回虫を自分のお腹で飼っていることで有名な医師の藤田先生の協力を得て、肩の凝らない啓蒙書になっています。
統計的な数字がちりばめられていて、説得力があります。
「究極のウンコ」を各人が語るところが面白い!
体を「ウンコ製造工場」に例えて、いろいろなウンコができる過程をどこが問題なのか?という視点でイラスト化しているのは斬新。
また、食事内容と腸内細菌の善玉菌・悪玉菌・日和見菌バランスが詳述されており、フムフムと興味深く拝見しました。
前2冊では食物線維を水溶性と不溶性に分けて論じていましたが、この本では一括りに扱っていました。発行が2005年と古いせいかな?
ただ、イラストの文字が小さく、老眼が入っている私の目には読みにくいことが残念でした。
<メモ>
自分自身のための備忘録。
■ ウンコの量
日本人が1日に出すウンコは平均200g。
しかし便秘に悩む日本人のOLのウンコは80gしかありません。
太古のアメリカ先住民族のウンコは1回分で800g。麦わらや羽毛、種子入り。
太平洋戦争中の日本人兵のウンコは400g、アメリカ兵のウンコは100g。
世界の1日の総ウンコ量は124万2200トン(=東京ドーム1個分)。
■ 日本人の食物線維摂取量の変遷
戦争直後は1日27g、今では12gと著減。理由は欧米化した食生活。
■ 究極のウンコとは?
「バナナ型で、切れがよく、ドボンと沈み、黄褐色、量は100-200g」(下山孝先生、元兵庫医科大学教授)
「ウンコは水に浮かぶのがよい。食物線維が多ければガスが発生するから浮かぶ。そして数分後に泡を残して沈む。これが究極のウンコだ。」(辻啓介教授、姫路工業大学)
「ウンコしたーいって思って便所に入って、他のことを考える前にスルッと出て、見たら大きいのが出ていた。その時のウンコかな。」(五味太郎、絵本作家)
「ウンコの量はバナナ3本分、便切れがさわやかで、練り歯磨きや味噌の固さ、黄褐色でにおいはかすか、ゆっくり水に沈む」(著者)
・・・バナナ1本は約100gだから、理想のウンコは約300g。肉食中心にしているとバナナ1本分くらいになるから、当面のスタミナは出るが、やがて体調がおかしくなる。ウンコの水分は75%が理想で、90%以上になると下痢便となる。
■ 腸内細菌いろいろ
ウンコの半分くらいは細菌でできている。
ウンコ1g当たりに1兆個、500-1000種類の細菌がいる。
腸の中には500種類100兆個以上の菌が棲んでおり、腸内細菌の全重量は1.5kg。
おおきく「善玉菌」と「悪玉菌」に分けることができ、善玉菌が増えると腸の調子は良くなり、悪玉菌が増えると腸の調子が悪くなる。
しかし悪玉菌は全く不必要な菌ではない。外敵菌から腸を守るという大切な役割を担う。善玉菌と悪玉菌のバランスが大切。
【善玉菌】
・乳酸菌:腸の働きを活発にして消化吸収を助け、免疫力を高める働きがある。
・ビフィズス菌:大腸の調整役。ビタミンを作ったり有害物質を押さえる働きがある。
【悪玉菌】
・ウェルシュ菌:大腸の中のものを腐らせる。
・大腸菌:増えすぎると腸の働きが悪くなる。一方で、強い外敵菌をやっつけてくれる用心棒でもある。
・日和見菌:善玉菌とも悪玉菌ともいえない菌。健康なときは何も悪さをしないが、悪玉菌が力を伸ばすと悪い働きを倍増させる。
■ 腸内細菌バランスとウンコ
・BAD(悪玉菌が多い)・・・肉ばっかり食べているヒトの状態。悪玉菌が勢力を伸ばし、乳酸菌やビフィズス菌が少なくなる。ウェルシュ菌が増えてとてもくさいウンコになる。悪玉菌の作る有害物質は、老化を早めたり、生活習慣病の元になったりする。イライラして肌や髪も荒れる。
・GOOD(善玉菌が多い)・・・ウンコは軟らかくてふかふかになる。免疫力が高まって病気にも罹りにくくなる。気分もよく、肌もつやつやになる。
「善玉菌いっぱい・日和見菌はほどほど・悪玉菌少々」というのがいちばん理想的なバランス。
■ 食生活モデルと腸内細菌バランス
菌の%(乳酸菌:ビフィズス菌:大腸菌:ウェルシュ菌)
□ 超健康モデル(30:40:20:10)
□ 魚ばっかり(20:10:30:30) → 悪玉菌が増えようとしても善玉菌の抵抗にあいそんなに増えない。
□ (赤身)肉ばっかり(10:10:30:50) → 悪玉菌が増えまくってくさくなり、免疫力も低下。性格は横暴、短期、怒りっぽい。
□ 野菜ばっかり(30:35:20:10) → 善玉菌が増えて免疫力も高まるが、体力は不足気味。
□ コメばっかり(20:25:20:15) → 善玉菌がやや優位。持久力はあまりなく、ビタミン不足。
□ パンばっかり(20:20:30:20) → コメばっかりより善玉菌が少なくなります。あまり噛まないので顎の発達が悪くなり皮膚が弱く持久力なし。
□ お菓子ばっかり(5:0.01:25:20) → 悪玉菌天国。性格は切れやすくなる。
□ コンビニ食/ファストフード/インスタント食品ばっかり(5:0.01:15:10)→ 善玉菌はほぼ全滅
□ ダイエットで食べない(5:0.01:25:20) → 菌が住めない状態で悪玉菌だけ。
□ ストレスまみれ(5:1:20:20) → 全体的に菌量が減り、悪玉菌優位。
□ お酒ばっかり(10:5:20:20) → 菌量は全体的に少なめで悪玉菌優位。
□ ヨーグルトばっかり(40:25:10:5) → 善玉菌絶対優位。栄養分が不足しているので体力なし。
■ 悪玉菌にもよいところがあるのさ・・・。
例えば大腸菌はビタミンを合成したり、ほかの有害菌が大腸に定着するのを妨害したりして、僕たちが病気にならないようにしている。つまり、悪玉菌も決して「いらないもの」というのではなく、善玉菌とのバランスが大切ということ。
■ 現代女性の48%は便秘に苦しんでいる。
若い女性のウンコを調べると善玉菌であるビフィズス菌が少なく、悪玉菌の数が多いことに驚かされる。ウンコの水分量は60%と低く、かちんかちんである。
その理湯として、食事時間が不規則なこと、決められた排便タイムがないこと、お菓子やパンなど残渣物のでないものを食べていること、ダイエットによる極端な食事制限、等があげられている。
■ 日本人のウンコを改善するための提言
食生活の改善が欠かせない。なるべく悪玉菌を増やすような動物性脂肪や動物性タンパク質の摂取を控えること、そして善玉菌を増やす発酵食品や野菜、魚介類を増やすこと、とくに食物線維を積極的にとるよう心がける。
目指すウンコの大きさは、男性では1日300g、女性でも200g以上が欲しいところだ。色は黄色系が好ましい。