かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

孟子を生んだ大陸でどうしてひき逃げされた幼女が放置されるのでしょう?

2011-10-21 22:44:08 | Weblog
 中国広東省仏山市というところで自動車事故にあった2歳の女の子がとうとう身罷ったそうな。交通事故死、というだけでは海を越えて来るニュースにはならなかったのでしょうけれど、この幼女、ひき逃げされ泣いて倒れているのに通行人が誰も助けようとせず、更にもう一台にもひき逃げされ、7分後に通りがかりの女性に助けられて病院に担ぎ込まれるという、ちょっと信じがたい状況が展開していたのだそうな。
 中国では、ヒトを助けるとひどい目に遭うらしい、という話は確かにあるようで、例えば道で倒れたおばあさんを助け起こすと、感謝されるどころか「突き転ばされた」と訴えられて有罪判決を受け、賠償金をふんだくられる、とか言うような話が実際にあるのだそうです。また、中国人は親族や友人のような身内には非常に親切だけれども、赤の他人にはとことん冷たいどころか、下手に他人に手を貸すと、場合によっては身内から総スカンを食らうこともあるのだとか。日本人でも、親族や友人知人は当然として、全然初見のヒトでも、その人が同窓や同郷の人だったりしたらとたんに親しみを覚えるというようなところはありますが、中国のそれは、更に先鋭化して、一種の縄張り争いのようになっている感じです。それにしても、どうして中国人はこうなってしまったんでしょうか? 少なくとも、中国戦国時代の思想家、孟子は性善説である「忠恕」の心を唱え、その説明に、水に落ちた子供はたとえ悪人でも助けの手を自然と差し伸べる。それが他人を思いやる人の善性というものだ、というようなことを確か言っていたはずなのですが、その子孫たる現代の中国人には、孟子の言葉は殆ど残っていないようで、かえってその伝播の東の到達点である海の向こうの蛮国日本に、その言葉は継がれているようです。
 孔子、孟子や、墨子といった思想家達を生み出した偉大なる土地でどうしてこのようなことが起こるのか。その原因を探るためにも、一度歴史をさかのぼって調べてみたらいいと私は思います。このようなことは本当にごく最近のことにすぎないのか、はたまた共産党政権成立の頃からのことなのか、もう少しさかのぼって、漢人でない政権清国の頃の悪弊なのか、はたまたもっと昔からのものなのか、あるいは実は中国人が大陸に蟠踞しだした頃からの宿痾で、孟子はただありえない理想を掲げたに過ぎなかったのか・・・。日本人がとやかくいう事では無いとは思いますが、経済が発展して否が応でも大邦として世界と対峙していかねばならない国のイメージとしては、あまりに悪すぎるものがあります。ここはぜひとも自己分析して、孟子の理想を少しでも現代によみがえらせるような事を考えてもらわないと、隣のこちらが多大な迷惑を被りかねません。

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