かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

京大iPS研究所の論文で不正発覚とは、今後研究はどうなるのでしょうか?

2018-01-22 20:18:16 | Weblog
 今朝の奈良市アメダスの最低気温は1.2℃(2:58)、朝方の最低気温は1.5℃、最高気温は5.2℃、五條市アメダスの最低気温はー0.8℃、最高気温は3.8℃でした。昨日までの季節外れな春模様から、一転して季節通りの厳寒に逆戻りしました。昼頃からみぞれ混じりの雨が降り出し、午後3時頃からは雪に変わって降り続けましたが、積もるほどの雪ではなく、夜になってようやく降り止みました。ただ、1週間ぶりの低温はその数字以上に身体に堪え、もう寒くてしょうがありませんでした。これから少なくとも2週間は厳しい寒さの中で過ごさねばならないとは、今年の冬は越えるのが中々に大変です。

 さて、京都大学iPS細胞研究所の、36歳の特定拠点助教が、昨年2月にアメリカの雑誌「ステム・セル・リポーツ」に投稿した論文に捏造や改ざんが発覚、その調査が行われ、研究所長と副学長が会見で内容を公開しました。それによると、論文中に使われたグラフ12個中11個が不正に内容がいじられていたとのことで、当の助教は、「論文の見栄えを良くしたかった」とその不正行為を認めたそうです。幾ら見栄えよくとは言え、数値が偽りではグラフの意味がありません。一回だけでも成功したチャンピオンデータを載せた、とかならまだしも、測定値のデータからグラフが再構成できないようではどうしようもありませんね。
 それにしても、なんでそんなすぐバレそうな不正をやらかしたのか不思議ですね。論文の見栄えを良くしたかった、という話を額面通り受け取れば、なんとか推論の正しさを主張できる程度の数字は出ていたんじゃないでしょうか? エラーバーがやたら長くて有意差があるかどうか微妙だったとかいうような話なのか、一部の推測に合わない生数字を外して統計処理したとか? どのような数字を元にどうグラフを修飾したのかまでわかると嬉しいのですが、何処かにそんな詳細な情報が出ていないものでしょうか?
 しかし、これで山中所長の進退にまで話が及ぶのは、組織としてはしょうがないところもあるのかもしれませんが、iPS細胞研究の未来からすれば損失以外の何物でもありません。研究資金が無い中、自ら道化となってでも資金集めに奔走し、研究を推し進めてこられたような御仁をあたら失うようでは、科学立国など鼻で嗤われるお粗末さでしょう。
 恐らく事件の背景には、不安定で先の見えない有期雇用研究員という制度上の問題があろうかと思われます。生き残るために切磋琢磨し著しい成果を上げる用努力するのはいいのでしょうが、結果が出なかった時はどうなるのか。その恐怖がどれほど強力な不正への圧力になりうるか、文科省は改めて考えて観るべきだろうと思います。

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