かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

国交省が悪いという言い分は理解できますが、自分で言ってしまっては単なる責任逃れにしか聞こえないのが残念ですね。

2022-06-14 20:20:24 | Weblog
 奈良市の今朝の最低気温は18.7℃、昼の最高気温は21℃、五條市の今朝の最低気温は16.4℃、昼の最高気温は22.6℃でした。今日は朝からしっかりした雨が降り、昼前には一旦収まってほとんど止んだ時間もありましたが、15時くらいから雨脚が激しくなって、日没までしっかり降っていました。その後小降りになりましたが、この雨は明日午前中くらいまでは残る模様です。気温も上がらず、かなり肌寒い一日になりました。ただ、明後日明々後日は曇時々晴の天気予報が出ており、梅雨入りはその後この週末位からになるのかもしれません。

 さて、北海道知床半島での観光船沈没事故について、国土交通省は、本日9時半、札幌市の北海道運輸局で事業者の事業取り消しに向けた聴聞会を開催しました。ただ、肝心の観光会社社長は前日の13日に代理人の弁護士を通じて陳述書を提出するのみで、聴聞会に社長本人は出席しませんでした。陳述書の内容については、国交省によると
「事故の責任が監督官庁の国側にもある」と主張、「事故の責任を知床遊覧船のみにするのはおかしい」と不服を述べる内容であったとのことです。
 本件は、出港判断の基準を守らなかったことをはじめ、この事業者が19件の違反を犯していたことを認定し、順行政処分で最も重い事業許可取り消しを行うと国交省ではほぼ決まっているようです。それに対するいわば最後の「なにか言いたいことはあるか?」という機会でしたが、恨み言に終始した陳述書を出すのみという姿勢は無責任にも見え、今後賠償等で遺族に対応する際に、随分と面倒なことになりそうな気がします。
 もっとも、言わんとしていることはそんなに間違ってないとも思えます。国交省がこの手の事業においてきちんと客の安全を考慮して制度設計していれば、このような危なっかしい内海用改造客船が危険極まりない知床半島沖で運行することなど無かったでしょうし、通信装置や万一の際の安全設備についてももっと充実したものになっていたことでしょう。運行記録等のチェックもしっかり行われていたでしょうし、不備があった場合の措置も、おざなりにはならなかったでしょう。それらを鑑み、この事故の最大の責任者は国交省であろうと私などは思っていますが、とはいえ当事者たる社長が断末魔の恨み言のごとくそのことをあげつらうのはちょっと違うようにも思います。それはそれとして、様々な安全確保のための方策をことごとく無視して危険な状態のまま事業収益確保に邁進したのは経営者として責任を取らねばならないでしょうし、人様の命を預かる事を生業とした以上は、たとえそれが法令に定められていなくても、事業者として安全を確保するために払える努力は最大限にやるべきだったでしょう。
 まあ言いたいことはわかるけれどお前が言うな、というのがこの陳述書に対する感想ですね。

コメント
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