金曜日に第5回鈴鹿市総合計画審議会が開催され、基本構想と基本計画部分が取り上げられていたのですが、事前に議員の配布された資料を見ていて、いろいろと疑問や意見をもって当日その傍聴をしていました。ですので、厳しい表情で聞いていたのだろうと思います。
その中、内容よりもまず気になったことは、7月21日から8月21日の期間でパブリックコメントが募集されていた「鈴鹿市総合計画2031基本構想(素案)」への、20名の市民の方から出された100以上の意見の取り扱いです。
https://www.city.suzuka.lg.jp/gyosei/open/pubcomment/index.html
※総合計画2031基本構想(素案)に対するパブリックコメントへの対応は、あと数日くらいでこちらのページに公開されると思います。
意見に対する回答も含めた形で、審議会委員の方にも事前に配布されていたのですが、説明されていたのは、意見に対して市が変更を行ったものだけでした。もしかしたら、事務局サイドでそのような会議進行にしていたのか、それとも、会議の座長の采配だったのかもしれませんが、鈴鹿市長以下、幹部の市民意見に対する姿勢が垣間見えるように感じました。
考えたことは、行政が対応を考える前に審議会委員の方々に市民公募意見に目を通して頂き、それに関する審議会を開催、その場で意見に対する審議会の方向性を確認したうえで修正の是非を決め、それを基本構想の修正案とともに提示する手順があってよいのではないかということです。それは議員に配布された資料に目を通したからこそ感じたことです。
それがないのであれば、やはり行政が採用したものだけではなく、不採用も含めてすべての意見について、審議会で委員の方々が目を通す手順と、確認して共有する作業が必要ではないでしょうか。そのような手順がなくては、審議会に公募市民が入っていようと行政の追認機関になってしまうでしょうし、パブリックコメントは市民参加のアリバイ作りのひとつに成り下がってしまうと思います。
この状況は、ロジャー・ハート氏が「子どもの参画」で提唱している“参加のはしご”での、8段ある階段の5段目『子どもが大人から意見を求められ、情報を与えられる」のように考えます。総合計画2023で「市民力の向上」が掲げられていたのですが、はたして今の取り組みはどうなのかを考えずにいられません。
なにより、「みんなで築く鈴鹿夢プラン」として策定された鈴鹿市第5次総合計画の策定時よりも、現行の総合計画2023の策定時と比べても、市民参加に対する取り組みが後退していると感じています。
こども基本法で「子どもの参画」が明確に記述され、子どもの権利を意識して条例づくりに取り組むと、いま鈴鹿市で言われていますが、大人の参画に対する考えがこの状態では、非常に心許なく考えます。
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