鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

福祉関係の意見や質問に対する回答

2020年08月20日 07時54分55秒 | Weblog

7月21日に、鈴鹿市から福祉関係の意見や質問に対する回答があったので、それを掲載します。

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■7月21日の回答について

(元の意見と質問)

■冬までに考えられること
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① 政府配給のマスクは不要とされる方から、マスクを地区市民センターや学校などで寄付を頂き、それを秋から冬にかけて、インフルエンザも含めた感染症が流行する季節に、生活困窮者の方や災害時要援護者の方々に配れるようにしてはどうでしょうか。

④ 福祉関係事業所について、秋から冬にかけての中で、デイサービス等の利用者が利用を控える等の状況が起きて、事業者の経営運営が行き詰まらないようにするための施策を考えられてはどうでしょうか。

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●意見・質問に対する回答

 さて,現在は,全国的に経済活動を再開させながら新型コロナウィルス感染の広がりを監視するフェーズに移行していますが,在宅高齢者や福祉関係事業所について,第1波で浮き彫りになった課題を分析し,秋冬に備えた行政の支援が必要であると認識しております。
  第1波から見えてきた課題としましては,議員御指摘のとおり,
①  マスクや消毒液など衛生用品の不足に備えた備蓄
④  デイサービス等のサービス利用控えにより,介護事業所の経営が行き詰まることへの対応,などが挙げられます。


 ① については,国・県から介護事業所に対するマスクや消毒液の配付が,これまでに何回か行われていると共に,市内の企業から介護事業所用に,と寄付いただいたマスクも配付しております。
 広域連合にも確認いたしましたところ,介護事業所も少しずつ衛生用品を入手しやすくなっており,秋・冬に向かって備蓄をし始めるところも多いとのことです。
 また,本市から災害時要援護者台帳の登録者に箱マスクを配付しましたが,配付率は対象者の95%を超え,ほぼ行きわたったと考えております。
 マスクの寄付につきましては,鈴鹿市社会福祉協議会がマスクポストを設置し,未使用の不織布,サージカル,ガーゼマスクなどを受付していただいており,集まったマスクは,ボランティアグループ「ほっこりコミュニティ鈴鹿」が,必要とする団体へお届けします。(募集期間は,7月31日まで)


 ④ については,厚生労働省が介護報酬に柔軟な対応をしており,デイサービス利用を控える方には,必要に応じ訪問介護に置き換えても良いとの見解が示され,代替サービスを提供できることとしています。
 この対応により,なんとか介護事業の提供を続けておられる事業所もあると思われますので,今後も広域連合と共に,現場の実態把握をしてまいります。
 ①,④の他にも高齢者の外出の機会が減り,ADL,QOLが低下することも危惧されます。
 こちらに関しては,本市から,介護予防教室の開催を控えていただいている事業所に対して,代替メニューとして利用者への電話やチラシによる体調管理をお願いしております。
 また,ユーチューブとケーブルテレビを活用し,フレイル予防番組を配信または放送しております。

 これまで本市の高齢者施設において,新型コロナウィルス感染の症例がみられなかったことは,現場の第一線を支えてこられた介護職員のおかげであり,日々精神的,肉体的な負担がかかっております。
 このことを念頭におき,終わりが見えてこないコロナ禍に対して,行政としてできる支援を,今後も続けてまいります。

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避難のタイムラインの質問と回答

2020年08月19日 16時04分12秒 | Weblog

7月10日に鈴鹿市に災害時のタイムラインについて質問をした内容と、それに対する回答を掲載します。

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■「避難のタイムラインについて」

 九州がほぼ全域にわたって豪雨被害を受けており、被災状況もかなり深刻なところと思います。まだ梅雨時期である中でこのような被害が起こるということは、台風の時期のリスクも相当に高いのではないかと考えるところです。
 ニュースなどでは、避難所の感染症対策についても取り上げられていますが、これだけの被害が発生すると、短時間でその対応も含めた避難所開設と運営、そして中長期にわたる避難生活についても大きな課題になるのではないかと考えます。

・・・回答は防災機器管理課から

① 気象災害のリスクを想定すると、伊勢湾の満潮のタイミングと、鈴鹿川流域での降水状況や台風の進行方向などの関係から、鈴鹿川の氾濫、堀切川や中ノ川の下流域での氾濫、海岸線部における高潮被害などが考えられますが、現時点で気象災害に対するタイムラインはどのように考えられているでしょうか。

>>>>>>(回答)
・鈴鹿川,安楽川,中ノ川,堀切川,椋川の水位を監視し,増水により所定の水位に到達した場合や,高潮の危険が高まった場合に,鈴鹿市避難勧告等の判断・伝達マニュアルに基づき,危険度が高い地域に対し,順次,避難情報と開設避難所情報を発信し,避難を呼びかけている。

・鈴鹿市災害対策本部の設置前の,台風接近に伴う,市組織の台風への事前対応として,鈴鹿市タイムラインとして,鈴鹿市地域防災計画(資料編)に
 位置付け,市ホームページに公開している。

 

② 避難所での感染症対策の視点から考えて、気象災害への対応にあたって、
 時系列で避難行動を整理する必要がそれぞれの地域であると考えるのですが、現時点でどのような対応を取られているのか、それが策定されている地域はあるのでしょうか。避難所設営と運営の観点からお聞きしたいと思います。

>>>>>>(回答)
・大雨,洪水,暴風,高潮の気象警報発表時において開設する自主避難所(公民館や小学校体育館)27か所について,感染症対策として,今年度は33ヶ所開設することとしている。

・広報すずか7/5号にて,安全な場所にお住まいの方は,自宅にとどまることや,親戚や知人宅への避難も選択いただくこと,避難所での感染予防対策について市民へ周知している。

・河川氾濫や土砂災害,高潮の危険が高まった場合の逃げ時について,地域の防災研修会等で啓発しており,地域主体の避難所開設・運営や感染症対策の観点からも地区防災計画作成を支援していく。

 

③ 居住地と避難所が同一地域内でないところもあると思いますが、避難先施設のある地域との関係は調整されているでしょうか。以前、稲生小学校で磯山方面から避難をされた方々との連携がいま一つだったことがあると思いますが、そのようなことの調整はどうなっているでしょうか。

>>>>>>(回答)
・津波や高潮を想定した場合,浸水区域の住民は,浸水区域外の避難所への避難が想定されるため,市主催の地区防災訓練や,地域の避難訓練等の機会をとらえ,避難者側と受け入れ側の地域が,共に連携し,避難所開設運営などの訓練ができるよう,今後も引き続き支援していくとともに,地区防災計画において,他の地域との共助の連携について盛り込んでいくよう支援していく。

 

④ 時間的な余裕がある場合、親類縁者の方のお宅に避難ということもありますが、地域づくり協議会などを通じてなどして、その点を啓発はされているでしょうか。

>>>>>>(回答)
・時間的に余裕がある場合は,大雨,洪水,暴風,高潮の気象警報発表時に開設する自主避難所(公民館や小学校体育館)に避難するよう市民に周知している。

・広報すずか7/5号にて,親戚や知人宅への避難も選択いただくよう市民へ周知している。

・各地域づくり協議会の防災・安全部会等の取組み支援(地区防災計画作成,防災研修会,防災訓練等)の機会ととらえ,地域住民に啓発していく。

 

⑤ 避難生活が中長期にわたる場合の避難先についての検討はされているでしょうか。

>>>>>>(回答)
・南海トラフ地震などの大規模災害時において,公民館や小中学校,武道館などの市施設54か所の避難所を開設し,避難者の状況に応じて校舎の教室も開放していくことが基本。

・避難所での中長期避難生活が困難な災害時要援護者等は,福祉避難所に収容

・加えて,デイサービスやショートステイなどの介護施設やホテル・旅館などの民間施設の活用を検討

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8月7日から11日に県と市に出した意見など

2020年08月19日 07時45分05秒 | Weblog

8月7日から8月11日に、三重県と鈴鹿市に意見をしたことを掲載します。

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■8月7日送信分について

三重県 薬務感染症対策課感染症対策班
鈴鹿市 健康づくり課、防災危機管理課

発生情報に関して意見を述べさせて頂きます。事例については鈴鹿市のものを参考にしていますが、全県的に考えられるものとして頂きたいと思います。

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① 情報について、行政、議会(議員)、メディアの間に不均衡が起こらないような配慮がより必要と考えます。問い合わせを受けたら答えるであったり、相手によって情報を出す出さないがあるとすれば、情報の不均衡がいろいろな歪みを生む恐れがあると思います。

② 本日の200~203,206例目の情報からですが、行動歴が発症前2日からがほとんどとなっていますが、それ以前の行動は把握されているのでしょうか。そうであれば、その情報も記載をされたほうが良いと思います。
 201例目を例として取り上げると、28日の発熱に対して26日のスポーツ活動からが記載されていますが、それ以前はどのような行動があったのでしょうか。その点がなければ、リスクの高い行動や地域がわからないままで、感染予防のための情報として不十分ではないかと思います。

③ 201例目では「スポーツ活動」という表現がありますが、どのようなスポーツであったかなどは記載してもよいのではないでしょいうか。それにより接触者だけではなく、そのスポーツ関係者に対しては、感染予防策の一層の啓発にもつながるのではないかと思います。逆にいえば、スポーツが何だったかがわからない状況は、憶測や推測、犯人さがしにつながりかねないと思います。

④ 同様に、200例目では職業が「会社員(県外)」、203例目では行動歴において「三重県内の飲食店を利用」、206例目では「県内のレジャー施設を利用」とあることについて、個別店名などの公表を求めるものではありませんが、都道府県名や市町村名、どのようなレジャー施設なのかなどについては公表すべきではないかと思います。このような状況では、感染リスクの所在についての情報が乏しく、自分から感染リスクを避ける行動が取りにくくなると考えます。

⑤ 強い行動自粛を求めていない中、大規模ショッピングセンターなど不特定多数が利用する商業施設をはじめとして、さまざまな場で就労する人たちは、不確かな情報のまま感染リスクにさらされていると考えられます。この点に配慮した情報公開を進めて頂きたいと思います。

 

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■8月11日送信分について

三重県 感染症対策班様
鈴鹿市 新型コロナウィルス対策本部様

お疲れさまです。
県内251例目の報告を拝見させて頂きました。
169例目の報告と見比べていたのですが、行動歴を見ていてもどのような行動で感染リスクがあったのか、よくわからないと感じました。
個人を特定されないための配慮なのかもしれませんが、これではどのようなことに感染リスクがあるのか、どのようなことに私たち自身が気をつければよいのかがわかりにくいと考えます。
どのような場面に感染リスクがあるのか、その点だけでも感染事例の相関関係から言語化して公開されたほうが良いのではないかと考えます。
感染リスクが特異なものから身近なものへと変化しているいま、その点に配慮した情報公開、情報共有を行っていただきたいと思います。

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8月6日送信のコロナ関係意見②と回答

2020年08月18日 23時32分33秒 | Weblog

8月6日に、鈴鹿市に提案や質問をした内容について、対応する回答と共に掲載します。

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【意見など】

第35回対策本部会議報告を読ませて頂きました。市が管理する、岸岡山および河川緑地のバーベキュー施設での宴会やバーベキューを禁止することには理解できます。「(3)その他」で他の公園施設について、職員が見回りをする中で声かけを行うこととあわせて確認、提案をさせて頂きます。

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① 閉鎖期間中にはっきりとわかる看板の設置は考えているのでしょうか。

② 海岸線部においては、公園だけではなく砂浜に降りてバーベキューをしている場合もありますが、その場合は注意はどのように行うのでしょうか。

③ 地域住民が地域の施設を使って行うことについてはどのような考えなのでしょうか。

④ 見回りについて、拡声器付きの車両で行うのでしょうか、青パトなどの活用は考えているでしょうか。

⑤ できれば見回りの際に啓発の音声を流してはどうかと思いますがその検討はされているでしょうか。

⑥ 音声を流す場合は時間もポイントになると思いますので、巡回時間などを検討して頂ければと思います。

上記に対する回答

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① 閉鎖期間中にはっきりとわかる看板の設置は考えているのでしょうか。

・・・8月7日中に看板を設置します。【岸岡山緑地】【鈴鹿川河川緑地】【フラワーパーク】

 

④ 見回りについて、拡声器付きの車両で行うのでしょうか、青パトなどの活用は考えているでしょうか。
⑤ できれば見回りの際に啓発の音声を流してはどうかと思いますがその検討はされているでしょうか。
⑥ 音声を流す場合は時間もポイントになると思いますので、巡回時間などを検討して頂ければと思います。

・・・公園遊具再点検のパトロールを兼ねて見回りを行い、注意啓発を行います。(青パト、啓発音声等は流しません)

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8月6日送信のコロナ関係意見など①

2020年08月18日 23時00分53秒 | Weblog

8月6日に鈴鹿市に質問や提案をした内容を記載しています。

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■8月6日送信分の提案や質問について

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県外由来とはいえ感染事例が拡大し、市内の感染事例についても、まだ市内での感染可能性があり予断を許さないところだと思います。
森四日市市長のFB投稿から、昨日、県内14市の市長と副市長で新型コロナウィルスについての話し合いが行われていたことを知りました。その話し合いの内容も含めて、8日から始まる連休と、お盆休みにかけて、気になる点を意見をさせて頂きます。

■「土曜からの連休とお盆の対応について」
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① 県の発表などだけではなく、鈴鹿市として市民の皆さん、帰省される皆さんに対して、感染予防と感染拡大予防のための協力を依頼、啓発する発信をホームページやSNSで行ってはどうでしょうか。

② 車での移動が多いことも考えられるところなので、スマートインターなどでも啓発をしたほうが良いと思います。

③ 気温も上がり、天気もかなりよさそうですので、海岸線部について海水浴場は開いていなくても、県外から多くの来訪があることが予想されます。近隣住民の方々の不安が大きくなることが予想されますので、状況に応じて広報車を走らせ、感染予防を告知することを増やすなどの対応を検討していただいたほうが良いと思います。

④ 種々の対応が検討され、また実施の予定であるのであれば、それらをホームページやSNSで告知し、鈴鹿市として行動する意志や考えがあることを出したほうが良いと思います。

⑤ できれば、市民の方々にはできるだけ自宅で過ごして頂くよう、テイクアウトの利用などの推奨などと併せて行ってはどうかと考えるところです。

⑥ 14市の意見交換の情報を議会にも共有して頂ければと思います。

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8月6日に議会あてに送信した意見(PCRセンター)

2020年08月18日 15時30分53秒 | Weblog

8月6日に、鈴鹿市議会議長、新型コロナウィルス対策特別委員会委員長、地域福祉委員長に提出したメールを掲載します。

市内医師の方からご意見を頂き、鈴鹿市医師会で事務方の状況を聞き取らせて頂いて、議会としての取り組みも必要と考え意見しました。

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「鈴鹿市PCR検査センターについて」

大杉吉包 議長様
矢野仁志 新型コロナウィルス対策特別委員会委員長様
森 雅之 地域福祉委員会委員長様

中西大輔

 鈴鹿市PCR検査センターについて、市内の医師の方からご意見を頂きました。主旨は、現在は三重県から鈴鹿市医師会が委託を受ける形で運営されていますが、鈴鹿市に対してPCR検査センターへの積極的な関与を求めたいというものでした。
 医師会の現状について、医師会で話をお聞きしたところ、PCR検査センターにかかる事務負担がかなり大きくなっていること、そのため、本来の医師会事務局業務にも負担が出ており、残業時間も相当出ているということでした。
 6月15日の設置後、7月下旬からは陽性者も多く出ており、検査数も増えていると聞きました。今後の新型コロナウィルスの感染動向もありますが、秋から冬にかけてのインフルエンザ流行期もあることから、検査センターの運営については負担が増えることが予想されます。
 そこで、鈴鹿市PCR検査センターの現状と今後の方向性について、鈴鹿市医師会側の視点からの考えを議会として調査し、行政と協議することが、鈴鹿市議会にとっても必要ではないかと考えます。

 つきましては、特別委員会で再度議題として取り上げて頂き、医師会側の意見を聞く機会を持っていただくなどご検討いただければと思います。
何卒よろしくお願いいたします。

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怖さに向き合う

2020年08月17日 15時41分32秒 | Weblog

新型コロナウィルスについて、私たちは何を怖いと思っているのでしょうか。

 感染することが怖い?見知らぬ誰かに感染させられることが怖い?大切な誰かが感染することが怖い?大切なだれかに感染させてしまうかもしれないことが怖い?感染したら社会的に孤立したり、社会的に迫害を受けることが怖い?重症化することが怖い?自分が死ぬのが怖い?大切な人が苦しむのが怖い?大切な人がいなくなるのが怖い?
 どのようなことに対して、「怖い」であったり不安を私たちは感じているのでしょうか。
 
 三重県と鈴鹿市でいえば、6月までの状況と7月に入ってからの状況は、明らかに感染リスクの状況が変わったことを示していると思いますし、より身近に迫ったということを示していると思います。その状況の中で、私たちはどのようなことを「怖い」と思っているのか、そこを自分自身で見つめる必要がある、3月から考えまだ半年もたっていない短い期間ですが、考える必要があるのではと思います。
 
 考えるにあたって、先に書いたいろいろな「怖い」のうち、感染リスクを抑えるため、ウィルスの拡散を抑えるために、ひとつ方向の違うものがあります。それは「感染したら社会的に孤立したり、社会的に迫害を受けることが怖い?」ということです。これは感染そのものではなく、それに伴う社会の圧力、暴力といっていいものに対する恐怖なのだと思います。この「怖い」が感染者に対する攻撃的な意識の根源にあるのでしょう。自分もそうなるかもしれないという怖さが、感染してしまった人に、犯人探しと仲間外れ的な意識を向けてしまう、排除しようとする言動などにつながるのではないでしょうか。
 
 このような状況の中、差別やいじめ(いじめは、差別の一形態だと私は思います。)と同じ構図が生まれていると思います。いじめで考えると、いじめを主体的に行う子と、いじめの対象になる子がいて、その周りにその場の流れで自分の立ち位置や関係を決める子がいて、取り巻く子たちが自分がいじめの対象にならないよう、いじめる子に対して苛烈に行動することがあります。同じように、感染していない人が感染してしまった人に向ける視線や言動の中には、自分がいじめの対象にならないよう、周囲の声に同調しているのだろうと思います。
 
 このような意識がはたして、新型感染症への対応として良い結果を導くかといえば、決してそのようなことはないように思います。逆に萎縮する空気も生み出し、感染拡大予防に対しても社会活動を行うにしても、マイナス面が非常に大きくなるのではと思います。ですから私たちは「怖い」「恐怖」の中から、「感染したら社会的に孤立したり、社会的に迫害を受けることが怖い?」ということをなくす方向で考え行動することが大切でしょう。
 一方で、自己中心的な理由で感染拡大につながる行動をしたりする人たちについて、意図せず感染してしまった人と同列に考えるつもりはありません。
 
 少し前にメールで意見をしたのですが、現在のところ三重県から発表される感染事例の報告について、書かれている行動歴などからは、どのような地域や場所にリスクがあるのか、どのような行動の感染リスクが大きかったのか、そのようなことがよくわからないと感じました。個人的に思うことですが、感染することが特異だった時期から、いまは社会のどこにリスクが潜んでいるか、身近なところにあるかもしれないという状況になっていると考えられる中で、古い対応のままになってしまっているのではないでしょうか。これは、個人が特定されることにより、差別的な言動や行動で人権侵害となる事例が起こらないようにという配慮なのだとは思いますが、一方で感染情報は出されるけれども、私たちが自分でリスクを考えて行動するには不十分な情報になっていると思います。
 
 このような情報共有にとどまっているのは、おそらく、社会が萎縮した空気にまだ支配されていることの象徴のように思います。ですから、私たちは社会的に制裁に対する「恐怖」を乗り越える必要があって、それができなければ、いつまでも不安に付きまとわれるように思います。感染リスクが特異なものから身近なものへと変化しているいま、その点に配慮した情報公開、情報共有が重要だと考えています。
 
 話を戻して、私たちが「 感染することが怖い。見知らぬ誰かに感染させられることが怖い。大切な誰かが感染することが怖い。大切なだれかに感染させてしまうかもしれないことが怖い。重症化することが怖い。自分が死ぬのが怖い。大切な人が苦しむのが怖い。大切な人がいなくなるのが怖い。 」と考えることは自然な反応と思います。そうであるなら、自分の中にある「恐怖」や「不安」に向かいあって、それを小さくするために私は何をすればいいのか、家族はどうすればいいのか、そのように考えること、それを共有しながらみんなでどうすればいいかを考えることが、感染症対策に大切なことだと思います。
 
 感染に対する「恐怖(怖い)」や「不安(怖い)」に向き合って考えると、住民の方々が自分で判断し行動できるための情報提供と共有、そのうえ持っているデータを地図を使いながら可視化することなどを自治体が行うことを必要なことですし、自治体内の感染リスクを低減するため、薄い膜を張るように自分のまちで生活や社会活動を行うことを住民の方と考え実践することも考えられるのではないでしょうか。
 
 「恐怖」や「不安」に飲み込まれるのではなく、逆に楽観的になりすぎるのでもなく、自分の中の「怖い」という感覚と、他の人の「怖い」という感覚をすり合わせるようにして、私たちが許容できる「怖い」のバランスを考えて、そこからいろいろな対策を考えて実践していくことが大切だと思いますし、そのような視点から、自分はいろいろな考えを発信したり、意見していきたいと考えています。
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三重県発表の高潮浸水想定から

2020年08月07日 14時57分45秒 | Weblog
三重県から伊勢湾岸の高潮浸水想定が公表されました。
 
 
想定条件は次の通りです。
 ① 日本に上陸した既往最大規模の台風が伊勢湾沿岸に最大の高潮を発生させるような経路で接近
 ② 高潮と同時に主要な河川での洪水が発生
 ③ 設計条件に達した段階で堤防等が決壊
 ④ 排水施設等は水没により機能停止
 ⑤ 想定の潮位は朔望平均満潮位(過去の異常潮位(15.2cm)を見込んで計算)
三重県のホームページには、木曽崎町から伊勢市にかけての伊勢湾岸を中心に、21地域の地図が公開されています。掲載の画像は、図面番号9「鈴鹿市②」のものです。
想定の①、台風については、昨年の台風19号、一昨年の台風21,24号などを思い出していただけば、可能性が非常に高くなっていると考えられます。また気候変動の影響により日本近海の海水温が高いことを考えあわせると、日本近海で台風が発生して発達、勢力が衰えないまま上陸コースをたどることも予想され、ある意味で、毎年このような条件になりえる可能性も考えられます。
 
想定の②、高潮と同時に主要な河川での洪水が起こる可能性ですが、台風の接近に伴って、台風に伴う降水帯が九州などで大きな被害を出した線状降水帯と同様となり、実際に台風がくるまでに豪雨が続き、満潮により海への排水が難しくなり、内水反乱がおこる可能性も高いものと考えます。
 
想定の③については、想定の②が発生した時点で越水等により河川堤防が決壊することや、満潮と吹き寄せ効果によって海岸堤防においてもそのような事態が起こることが考えられます。
 
気候変動による気候の極端化は加速こそすれ、影響がなくなることは考えにくいことから、今回、三重県がこのような情報を公開したことは、大きな意味をこれから先にも与えると考えます。私個人の考えになりますが、このような情報を見ると、津波浸水想定でも同じだったのですが、事前復興の視点から災害対応を考え直す必要があると思います。特に、気象災害は毎年起こる可能性があることを考えると、私たちに突き付けられている課題は大きく重いものだと思います。
 
もし私たちが大きな被害を受け、深刻なダメージを負うとしたら、これまでの価値観、築いてきた社会の仕組みそのものも見直す必要に迫られる時が来るのではないかと考えています。自分としては市への政策提言につなげていきますが、三重県が今後どのような考えで災害対策をはじめとした施策や政策を展開するのか、国はどのような考えを示してくるのか、その点にもアンテナを立てていきたいと思います。
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感染スピードを遅くするために

2020年08月04日 10時32分08秒 | Weblog

 県内大学でのクラスター感染事例など、昨日も感染事例が多く報告されました。小中校生も短い夏休みに入って、今後の動向がさらに気になるところです。感染拡大抑止のために、三重県では「三重県新型コロナウィルス『緊急警戒宣言』」が鈴木知事から発せられたり、その他の地域でも同様の宣言が発せられたりして、国ではなく地方自治体、自治体だけではなく私たち自身でも考え行動することが、より大切な局面になっているのだと思います。

 どこにでも感染リスクが存在する可能性がある状況と考えられますが、詳細には言えなくても、起点となっているのは大都市であることは推察できるところだと思います。また、大都市以外でもこれまでの感染事例で上がってきた都市などを整理すれば、さらにできるだけ小さな単位で地域をデータとして整理すれば、地図などでリスクのあるエリアが可視化しやすくなると思いますし、国や県レベルでのそのような取り組みを期待しています。

 その上で鈴鹿に住む私たちという視点で考えると、8月のお盆過ぎまでは感染可能性が高い地域やエリア、名古屋や大阪、東京といった地域に不要不急で出かけることを控えることが、まず感染拡大のスピードを遅くする取り組みとして重要な点だと思います。次に、鈴鹿市内でも感染リスクがあると考えられるところについては、自分自身で感染リスクを減らす対応を十分に考えながら、出かける先の施設などで予防対策をとっているかを判断に入れながら行動したり、場合によっては控えたりすることを念頭に入れる方が良いと思います。

 そして自分の行動を考える時、今日を起点にして過去2週間ほどの行動を振り返って、鈴鹿市外の感染リスクのある地域に出かけていたのなら行動内容しだいですが、今後2週間程度は自分も感染している可能性があると考えて、他の人にうつさないための行動、マスクの着用はもちろんですが、自宅中心の生活様式で過ごすようにしてはどうかと思います。市内で生活がほとんどだったと言うのであれば、それでも行動を振り返りながら、感染予防と感染拡大予防の意識で生活をすることが大切だと思います。どちらの生活様式を取るにしても、日常的に検温をしながら、自分の体調変化に注意していくことが大切だと思いますし、過剰に不安にならないように気をつけることも大切だと思います。
 
 急激に社会活動や経済活動を止めてしまうのではなく、自分のこれまでの行動を振り返りながら、自分の中で感染リスクと感染予防、感染拡大予防の行動の折り合いをつけて生活を続けるようにすることが、これから先を見通しても必要になる事ではないかと思います。そして、感染を個人の責任に帰結してしまうような意識、個人の責任を過剰に追及することはやめにして、社会全体を見渡した視点から、感染の根源がどこに、なににあるのかを考えることが大切だと思います。そうすることで、政局といった視点からではなく、これから先の私たちの社会や生活がどうあるべきなのか、私たちの社会を向く方向、私たちの行動の方向が見えてくるのだと思います。
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次の段階に

2020年08月02日 08時13分00秒 | Weblog

 昨日も鈴鹿市で新型コロナウィルスに感染された方の報告がありました。三重県でもニケタの感染事例が続いていて、今後もこの傾向は続くように思います。ここまでの感染事例はほぼ県外由来で、名古屋を中心とした地域や関係地域との間での移動が、感染の要因として大きなものになっているのも明らかだと思います。

 感染事例について、自己の勝手な理由で感染したり行動したりしているような人は論外ですが、現在出てきている感染者の多くの方は、都市部などの市中でウィルスが広がっていて、濃厚なエリアがあるだろうことが要因と考えるので、個々の人に対して排除するような感情や、攻撃的な感情を持つ次元でないことは明らかです。
 
 東京都の東京アラートと国の緊急事態宣言解除後、東京・名古屋・大阪・福岡などの都市、それぞれのどこかを濃厚な感染エリアとしながら拡がったウィルスは、にじみが拡がるように感染した人の移動を通じて、濃厚な感染エリアの周辺地域や、移動先の地域に存在している可能性が高いと思います。
 
 私たちは、いま広がっている新型コロナウィルスについて未知の部分がまだあることから、感染リスクを過小評価して考えるのではなく、一方で、感染することは特別なことではなくなっている可能性もあるということも含めながら、これ以上不用意に感染が拡大しないように行動することと同時に、感染予防と感染拡大予防の行動は、自分のことだけではなく社会全体のことと考えることが大切でしょう。

 正しく情報と向き合い、冷静に考え判断して行動すること、他の人に対して排除の論理ばかりではなく、共感を下地にして考えること、そのようにしていかなければ、ウィルスに対して柔軟にしたたかに私たちは対処できないと思います。学校の一斉休業要請から始まって緊急事態宣言が出され、その下で生活していたときとは違う次の局面にいると考えるべきだと思いますし、前回と同じような戦略とは変わると考えた方が良いと思います。
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