鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

リスクを予見する

2020年01月26日 21時43分11秒 | Weblog

中国大陸初の新型肺炎ウィルスが、中国国内で相当な広がりを見せ、世界的にも広がり、日本での症例も増えつつあります。今後の広がりなどに一抹の不安を感じています。

今回のようなウィルスが広がったときのリスクについては、強毒型の新型鳥インフルエンザの発生が予見され、社会的に騒動となったとき既に予見されていたはずで、その時は議会もそうですが、マスコミなどでもかなり取り上げられていたと思います。また同じようなウィルスで発生した2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の際も、かなりマスコミなどで取り上げられていましたし、今回も取り上げられています。

つまり、ウィルスまん延によるリスクは予見できるものだったはずです。

しかし報道の当初は、中国が春節に入る時期ということもあってか、中国からの観光客による観光収入に目が向けられていたからなのか、中国の事情も絡み合いながらなのか、リスクを訴える報道が少なかったように思います。現在でも、日本国内でまん延した場合に、どれだけ社会的影響が出るのかということについて、強毒性の鳥インフルエンザ対策を参考に語るようなことが少ないように思います。

そういう意味では、リスクを低く見積もっている状況があるのではないかと思います。

リスクを低く見積もったり、リスクを意識していなかったりしたときに、どれだけ大変な状況が起こるのか、そのことを私たちは経験していないわけではないでしょう。想定外という言葉が使われた東日本大震災での津波被害は、それにあたるのではないでしょうか。

では、津波のリスクは予見できなかったのでしょうか?

日本では各地で津波による被害が、過去からこれまでに頻発しています。そのことは、映像が記録される時代では映像記録として、それ以前には文献記録や碑文、伝承などで知られていたことだったはずです。私は、自分の父親からチリ津波の話を子どものときに聞いたことがあり、津波というものが意識の中にありました。

そのような中で発生したのが、2004年のスマトラ沖地震での津波被害でした。個人が携帯やビデオカメラなどの機器を持ち、いろいろなところで被害を収めた映像は、津波の怖さを感じるには十分すぎるほどでした。当時、そのメカニズムなどを取り上げた番組がNHKなどでも放送されていたと記憶しています。

しかし、スマトラ沖から東日本大震災までの間に、どれだけ津波のリスクが意識されていたでしょうか。

東日本大震災の被災地では、そのことが意識された地域も多かったとは思います。しかし、日本全体ではどうだったでしょうか。低く見積もられていたか、他人事のようになっていたところが多かったのではないかと思います。

そのような状況が、今回のウィルス対策でも出ていたのではないかと考えています。

ですから、今からでも鳥インフル対策を参考に、もしもの場合の行動などを確認してはどうかと考えます。マスクをするなどの対策を、個人の意識に任せるのではなく、国や自治体として考え、予防的に早期に取り組むことを考えたほうがいいのではないかと思います。

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鈴鹿市の地域政策について

2020年01月12日 23時47分04秒 | Weblog
地域づくり政策は、一部のうまくいっていると見える地域だけにあわせるものではないし、行政が自分たちの考えは後にして、住民の方々にその責任を渡すものではないと思います。行政が進めるのであれば、行政側にも地域政策と行政の施策とがどのように関連するのか、短期的な部分から長期的な展望も含めて説明する責任があると思います。
 
また、一部の地域の人たちが先行して進めたいのであれば、その方々にユニコーンになって頂けば良い話と思いますし、そのための制度の整理を行政がすればいいと思います。逆にいえば、そこまで熟度が上がっていなければ、進まないという選択肢も住民の方々にはあってしかるべきと思います。その上で、進み方が遅めの地域の地域の方々には、どれだけ世代を越えて共有できる感覚があるのか、考えがあるのか、それを大切にするべきだと思います。
 
しかし、今の鈴鹿市の進め方は、行政側が自分たちで設定したスケジュールに縛られながら、それにしゃにむに進んでいるように見受けられます。このような状況は、住民の方々にとっても、関わる行政職員の方々にとっても良い状況とは言えないと思います。
 
仮に、総合計画の後期計画期間中(2020~2023)に、すべての地区で地域づくり組織が出来上がり、形だけでも地域計画が策定されたとしても、その後にそれらが引き継がれず、引き継がれたとしても形式上のものであるとすれば、人口減少化でも持続的な地域社会がつくられるとは思いません。地域政策は現時点だけで良しとするのではなく、将来にわたって共有され、続けられていくものだと思います。
 
そう考えると、若い世代、といっても今の50代以降の世代が、どれだけそのような計画に関わっているかがとても重要だと思います。若い世代の考えと、それより上の世代の方々の考えがうまく融合できるかどうかが、鈴鹿市の地域政策にとってポイントだと思うのです。
 
このことは過去から意見してきたところですが、本質の議論よりも、一部の成功事例を喧伝することに重きが置かれてきている感じがしています。鈴鹿市の地域政策について、人口減少も含め、原点の部分の議論を議会も含めながら、または地域に近い議員も含めながら、改めて取り組むべきではないかと思います。
 
進む気概も大切ですが、場合によっては立ち止まり議論しなおし、改めて歩みを進める勇気も必要ではないかと思います。
 
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