ルイガノ旅日記

あちこち出かけた場所で目にとまったもの、
心惹かれたものを紹介しています。
よかったらおつきあい下さい。

山陰旅行~足立美術館

2023年08月26日 | お出かけ
従姉妹たちと別れて向かったのは、安来市にある足立美術館。地元出身の実業家、足立全康(ぜんこう)氏が創設した山陰を代表する美術館で、120点にのぼる横山大観の作品を柱に、近代日本絵画の巨匠たちの作品や北大路魯山人の書・陶芸などを所蔵しています。
また特筆すべきは、海外のガーデン専門誌から世界一と評される日本庭園。「庭園もまた一幅の絵画」として観賞してほしいという創設者の思いを具現した5万坪に及ぶ大庭園です。
正面玄関から漆などの工芸品が展示された通路を抜けると、苔庭の隅で来館者を案内するかのように苔庭を指さす全康翁の銅像が出迎えてくれます。


杉苔を主体とした苔庭は、緩やかな曲線を描く苔と白砂のコントラストが見事です。


苔庭越しに見えるのは枯山水庭。


正面に枯山水庭を配したロビー。創設者の「庭もまた一幅の絵画である」という信念を具現化した空間です。
「枯山水」とは、水を用いないで自然の中の水の動き、すなわち山水を表現する日本庭園の様式のこと。足立美術館の枯山水庭は、中心に立石を配し、峻厳な山に見立てた石から流れ落ちる滝水が白砂の海へと流れ込む様子を表現しています。


庭園の背後の山々は借景。周囲の自然と調和したこの風景は、季節の移り変わりや光や陰の変化によって表情を変える生きた景色であり、「生の額絵」とも呼ばれます。


秋が深まると、山々の紅葉が彩りを添えます。(館内のポスターより)


足立美術館の庭園は、アメリカの専門誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング(Sukiya Living Magazine: The Journal of Japanese Gardening)』で、20年連続して日本一に選ばれています(ちなみに京都の桂離宮は第2位)。


遠くに目を凝らすと、一条の滝が岩肌を伝って流れ落ちています。「亀鶴の滝」と呼ばれる人工滝です。


それにしても、手入れの行き届いた庭木や岩々はもとより、芝生や苔にも白砂の上にも枯葉ひとつ落ちていない、見事なまでの美しさ。ただただ圧倒的されるばかりです。


地元安来市出身の彫刻家、冨田憲二作「雲」。


同じく冨田憲二の作品、「女と猫とヴィオロン弾き」。


床の間の壁をくり抜き、あたかも一枚の絵画が掛かっているかのように見せる「生の掛け軸」。


そんな仕掛けが随所にありました。


生の掛け軸の傍には、こぢんまりとした池庭。


たっぷり時間をかけて、20年ぶりの足立美術館を堪能しました。庭園だけしか写真は撮れませんでしたが、横山大観をはじめとする日本絵画の巨匠たちの作品、北大路魯山人らの書や陶芸のコレクションは素晴らしいものがあります。また、前回は見ることができなかった新館では、新進気鋭の画家による現代の日本画を数多く展示しており、こちらも見ごたえたっぷりでした。
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山陰旅行~玉造温泉「湯之助の宿 長楽園」

2023年08月17日 | お出かけ
大谷翔平選手、対レンジャーズ戦で3試合ぶりの42号。ダイヤモンドを一周しながら、髪をかき上げた仕草がカッコいいとネットでも評判を呼んでいました。何をしてもサマになるのが大谷選手のすごいところですね(笑)

さて、山陰旅行の続きです。照りつける太陽の下、松江の街を散策し興雲閣のカフェで涼んだ後は、従姉妹たちと会う玉造温泉「湯之助の宿 長楽園」に向かいました。
開湯は奈良時代初期と伝えられ、日本でも最も古い歴史をもつ温泉に挙げられる玉造温泉。天平5年(733)に聖武天皇に奏上された出雲風土記で、「神の湯」と称えられた山陰の名湯です。


「湯之助」とは温泉の管理・差配を行う松江藩の官職で、長楽園の礎を築いた長谷川家が江戸時代、藩主から命じられて玉造温泉の維持管理を行ってきたことに由来します。


広くゆったりとしたロビー。


版画家、棟方志功の絵が飾ってありました。画伯が、長楽園が誇る庭園露天風呂「龍宮の湯」にインスピレーションを得て描いたものだそうです。


その庭園露天風呂、男性側の入り口。


これが、日本一の広さを誇る大露天風呂(なんと120坪!)。混浴で、男性も女性も紙でできた湯浴み着を着用して入ります。正面に男性用の脱衣場、左側には女性用の脱衣場と女性専用露天風呂があります。(写真は長楽園HPからお借りしました)



従姉が取ってくれた部屋は、山荘特別室 "常盤之間"。写真正面に進むと、昭和57年の島根国体(くにびき国体)に際して、昭和天皇がお泊りになった御座所が保存されています。


広々とした常盤之間。専用の庭に面した縁側には、マッサージチェアも置いてありました。


露天風呂は、もちろん源泉かけ流し。


外からの視界が完全に遮られているので、青空と庭を眺めながらのんびり浸かれます。


内風呂も含めて、長楽園ではすべてのお風呂が源泉かけ流しなのだそうです。


天皇御座所は、長く開かずの間となっていましたが、令和に入ってから一般に公開されました。
廊下を進むと左手に、島根県要人のご挨拶を受けられた拝謁の間があります。


長楽園に御臨泊された皇室の方々の写真が廊下に飾ってありました。
にこやかなお顔で手を振る昭和天皇。懐かしい表情ですね。


皇太子・皇太子妃時代の上皇ご夫妻。昭和42年(1967)、島根県ご視察に際しての写真です。


奥の部屋は、昭和天皇ご夫妻がお寛ぎになった御居間。池に鯉が泳ぐ広い庭に面しています。


広々とした御寝室。
御座所内には、島根県ゆかりの芸術家の手になる掛け軸や陶磁器をはじめ、数々の名品が当時のまま残されています。


御召替えの間。


昭和天皇は、下駄を履いて庭を散策されたそうです。


🍀

さて、全員そろって夕食タイム。従姉妹二人と私たち夫婦4人で食卓を囲みました。
前菜の夏の旬彩盛り合わせは、鰻のぽん酢ジュレや海老のテルミドール、島根県産の焼きさば棒寿司など、和洋折衷の前菜。


私が頼んだ島根県奥出雲酒造の「仁多米 純米大吟醸」は、吟醸の香りとふくよかな旨み、すっきりとした味わいでした。
先日の「花の木」の時もそうでしたが、飲んだのは私だけ。私の従姉妹たちは、誰もお酒を嗜まないようです (^^ゞ


透き通るような真鯛の薄造り。(撮る前に手をつけてしまいましたが……💦)


味わいゆたかな島根和牛のしゃぶしゃぶ。添えてあるのは、好みでダシに入れて味の変化を楽しむ柚子胡椒とコラーゲンのキューブです。


のどぐろの若狭焼き、えびの天ぷらなど。


ご飯はアワビの釜めしだったのですが、写真を撮り忘れました (^^ゞ
お椀は、山陰特産の飛魚とあおさの真丈。


デザート3種(アイスクリーム、夏みかん羊羹、チョコレートケーキ)。


摺り下ろしてアイスにかける薬膳セット。左から順に、キンモクセイ(金木犀)、サンザシ(山査子)、黒胡麻、コトウニク(胡桃肉)、ヨクイニン(慧苡仁)。自分で調合して、薬研ですりおろします。


それをアイスにかけて、体の中から健康に……。


チョコレートケーキは食感ふわふわ。思ったよりも甘さは控えめで、辛党の私でも美味しく食べられました。


長楽園のお湯は、無色透明の硫酸塩・塩化物温泉。庭園露天風呂と内湯の大浴場にそれぞれ1回、あとは部屋の露天風呂に何度か入りましたが、肌ざわりがよくしっとりと滑らかなお湯でした。
翌日は宿を出て、従姉の家でゆっくりコーヒーを飲んでから足立美術館へ。この日は、岡山県湯原温泉に宿泊しました。
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山陰旅行~国宝 松江城

2023年08月13日 | お出かけ
中国自動車道、松江自動車道、山陰自動車道を通って、島根県の松江まで、妻と一緒にロングドライブ。山陰は、20年くらい前に出雲大社や大根島、足立美術館、大山などを訪ねたことはありますが、松江は初めてです。


着いたのがお昼時だったので、まずは出雲そばで腹ごしらえすることに。ネットで評判のよかった「中国山地蕎麦工房 ふなつ」は、松江城に近い城山西通りにあります。人気店だけあって、着いた時には店の外まで行列ができていました。


この店の蕎麦は、蕎麦の殻ごと挽いた割子と、殻を取り除いてから挽いたざる蕎麦の2種類があります。私たちは、一番人気の「千鳥割子」を注文。右上は蕎麦がきを揚げたもので、外はカリッと中はふっくらとした揚げ餅。その下の器には、上品な甘みの蕎麦ぜんざいが入っていました。


割子は、えびや錦糸卵などが載った椀、自然薯の椀、うずら卵の椀の3段重ね。風味豊かな粗びき蕎麦と少し甘めのダシの相性がよく、とても美味しかったです。


せっかくの機会なので、国宝五城(松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城)に数えられる松江城を見学。週末は、松江城に隣接する島根県庁の駐車場が無料開放されています。大手門跡まで、歩いて5分くらいでした。


凛々しい武者姿の方が、子供に火縄銃の手ほどきの真っ最中。城内では、甲冑姿や忍者装束の「まつえ若武者隊」の方々が、松江城のことをわかりやすく説明してくれるのだだそう。記念撮影もOKだそうですよ。


大手門跡を過ぎるとすぐに見えてくる「太鼓櫓」。かつてはここで、太鼓を打って登城の時刻を知らせたそうです。


太鼓櫓の前には、高さ14m、直径1.6m、樹齢350年のクスノキ。


見事な石垣の向こうに天守閣が見えてきました。松江城の石垣は、「野面積み」と「打ち込み接ぎ」という石積み手法で造営されています。


威風堂々たる松江城の天守。下層2段は、漆喰ではなく黒い板で覆われています。この黒が松江城の外観をぐっと引き締めていますね。
千鳥が羽を広げたような曲線を持つ三角屋根を「千鳥破風」と言い、松江城の天守は東西南北の四方に千鳥破風を頂くことから、「千鳥城」の名で呼ばれます(諸説あり)。お昼に食べた千鳥割子の「千鳥」は、松江城のことだったのですね。


松江城は外観4層、内部6層(地上5階、地下1階)。こんな急な階段を上っていきます。


太鼓櫓に置かれていた太鼓が展示されていました。


最上階には壁がなくほぼ全面が開口部で、東西南北あらゆる方向の眺望が最高。こうした造りの天守は「望楼」と呼ばれるそうです。
こちらは南方向に見える松江市街。


西側に見えるのは、日本で7番目に大きい湖、宍道湖。初めて訪ねた松江は、宍道湖の景観を含め、しっとり落ち着いた情緒が感じられる街でした。


松江城を取り囲む広いお堀。


そのお堀をめぐる遊覧船。私たちもこの船で「堀川めぐり」をする予定だったのですが、あまりの暑さに断念することに……。


松江城二の丸に建つ興雲閣。明治天皇の行在所(あんざいしょ:天皇が外出されたときの仮の御所)として明治36年(1903)に建てられました。


結果的には明治天皇の巡幸は実現しませんでしたが、 明治40年(1907)、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の山陰道行啓にあたって迎賓館としての役割を果たしたそうです。島根県指定の有形文化財となっています。


この1階にある「亀田山喫茶室」というカフェでひと休みすることにしました。(「亀田山」は松江城が建つ山の名前)。


石臼挽きの抹茶をアイスクリームにかけていただく濃茶のアフォガードとアイスティーを注文。
カフェの強力なエアコンとアイスのおかげで、滝のようにかいた汗がすうっと引いていきました。


城の北側は、お堀沿いに武家屋敷が連なり城下町らしい佇まいを残す「塩見縄手」。小泉八雲の旧居(写真正面)や記念館(その左)もこの通りにあります。


長くご無沙汰が続いていた従姉に会うために計画した今回の山陰旅行。松江城の後は、従姉が用意してくれたこの日の宿、玉造温泉の長楽園に向かいました。

中国山地蕎麦工房 ふなつそば(蕎麦) / 松江しんじ湖温泉駅

昼総合点★★★☆☆ 3.8

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【熊本県山鹿市】平山温泉 "湯の蔵"

2023年01月23日 | お出かけ
山鹿灯篭伝説を語り継ぐ大宮神社に参拝し、燈籠殿を見学した後は、この日の宿、平山温泉へ。
1300年の歴史を持つ「やまが温泉郷」は、山鹿温泉をはじめ、熊入温泉、平山温泉、菊鹿温泉、鹿本温泉など五つの温泉が湧きだす、湯量豊富ないで湯の里です。お湯はやわらかくまろやかな肌ざわりで、古くから地元の人たちに親しまれてきました。山鹿温泉には何度か泊ったことがありますが、平山温泉は初体験。今回は友人に勧められた"湯の蔵"を予約しました。


竹あかりが優しい光を灯す母屋の土間(客室の「離れ」に対して、受付や食事処などの棟を「母屋」と言います)。壁に掲げられているのは、熊本県出身の画家 鶴田一郎さんが描く山鹿灯篭まつりのポスターです。


鶴田さんと言えば、独特の作風で描く日本女性の美人画で知られていますが、1989年から毎年、灯篭まつりのポスターを手掛けてこられました。その原画の一部は、山鹿市の灯籠民芸館に展示されています。(2010年撮影@灯籠民芸館)


"湯の蔵”の受付の奥に設けられた、母屋のだんらんスペース。


客室は離れ形式で、私たちが宿泊したのは一番高台にある「西岳」。二人には十分な広さがありました。


すべて専用の露天風呂(源泉掛け流し)付きなので、いつでも好きな時に温泉を楽しめます。しんしんと冷え込む夜は、窓を閉めて内風呂風にもできます。泉質はアルカリ性単純硫黄泉でした。


私たちの離れの隣には大露天風呂。


ほのかに漂う硫黄の香りで心身ともに癒されます。


「じゃらん」がまとめた人気温泉地の総合満足度ランキングで、平山温泉は群馬県の万座温泉に次いで、1ポイント差の2位だったそうです。10位以内の温泉を見ると、万座温泉と高湯温泉以外は行ったことがありました。白濁したお湯の白骨温泉や岐阜県の奥座敷 奥飛騨温泉郷、硫黄の匂いただよう草津温泉……どこも懐かしいです (^^ゞ


さて、この日の夕食です。月ごとにメニューが変わるようです。


さっぱりした風味のホタテとカリフラワーのマリネ。


前菜は黒毛和牛のしぐれ煮や、穴子のゼリー寄せなど。だし巻き卵はシラスとアオサ入りでした。


甘鯛の吸い物。


旬のお造り4種盛り。


ハーブ鶏と冬野菜の鍋仕立て。すりおろした山芋が載せられていました。


この日は冬至だったので、カボチャとナスのミートグラタンでホカホカに温まりました。


竹炭豆腐は抹茶塩で戴きます。




イトヨリと舞茸の天ぷら。


芋焼酎をロックで。ビールは撮り忘れました(^^ゞ


サーモンや野菜をクリームソースで煮込んだもの。「ブランケット」と言うそうです。


デザートは、洋梨のチーズムースでした。


夜食のおむすびまで準備されていました。


こんな小径を通って部屋に戻ります。


翌日の朝食です。


デザートはトマトのパンナコッタでした。


翌日は冬型の気圧配置が強まり、気温が一気に下がりました。九州北部は風が強く、平地でも雪が降る荒れた天候に……。菊水ICから九州道で帰路につきましたが、太宰府の手前で吹雪が激しくなり高速を断念、国道3号線で帰ることにしました。その後、九州道が通行止めとなったため、高速を走れなくなった車で一般道も大混雑。往路の倍の時間がかかりました~⛄


宿の朝食で出された熊本特産の揚げ豆腐、南関あげをお土産に。早速うどんに入れて、ふっくらとした食感を味わいました。


平山温泉からの帰り道も吹雪になりましたが、明日24日は、その時よりも遥かに強い寒波に日本列島が覆われそうです。山陰以北の日本海側、とりわけ北陸を中心に、近年まれにみる大雪が予想されています。九州北部でも、強い北風がもたらす雪雲により、内陸よりもむしろ沿岸部で積雪の影響が大きくなるかもしれません。不要不急の外出を控えるとともに、停電や断水にも注意して過ごしたいですね。
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【熊本県山鹿市】大宮神社と山鹿灯篭まつり

2023年01月20日 | お出かけ
暮れも押し迫った昨年12月、熊本県山鹿市を訪ねました。山鹿は、山鹿温泉や平山温泉、熊入温泉、鹿本温泉、菊鹿温泉などが湧く湯の里であると同時に、和紙でできた灯籠を頭にした浴衣姿の女性たちが優雅に踊る山鹿灯篭まつりで知られています。
こちらは、第12代景行天皇を祀る大宮神社。山鹿灯篭に関わる神事や伝統行事の舞台となる由緒ある神社です。


九州巡幸(おそらく熊襲征伐に際してのことと思われます)の折り、景行天皇御一行は菊池川遡上中に、濃霧のため進路を見失ってしまいます。深い霧の中を、山鹿の里人が松明(たいまつ)を掲げて景行天皇をお迎えし、この地に導いたと伝えられており、このときの松明の火が山鹿灯篭の起源なのだそうです。


そのような歴史的経緯から、大宮神社には山鹿灯篭まつり(8月16日)で使われた全ての山鹿灯篭が奉納され、境内の燈籠殿に1年間展示されます。
金箔・銀箔・銅箔を貼り付けた山鹿灯篭。和紙の中は空洞なので、重さは100gもありません。


毎年、新たな灯篭が奉納され、前年の作品は希望者に払い下げられるとのことでした。


これらはすべて、手漉きの和紙と糊だけで作られた精緻な芸術作品で、作り方には次のような決まりごとがあるそうです。
①木や金具は一切使わず、和紙と少量の糊だけで作ること
②柱や障子の桟にいたるまで中は空洞であること
③建物などは単なるミニチュアではなく、縦横のスケール等を独自に工夫して灯籠としての美しさを追求すること

(沖縄県那覇市:守礼の門)

大宮神社例大祭「燈籠祭」で奉納される「上がり燈籠」の様子。


山鹿の夏の風物詩「山鹿灯籠まつり」では、そろいの浴衣姿で金灯籠を頭に掲げた千人の女性が「よへほ節」の調べに合わせて踊る、実に優雅で風情がある「千人灯籠踊り」が披露されます。



(写真は、「山鹿探訪なび(https://yamaga-tanbou.jp/)」からお借りしました)

かつては、菊池川の水運や豊前街道など利用した水陸交通の要所だった山鹿。物流や温泉などで財を成した山鹿の旦那衆は、協力しあって八千代座を創建しました。大正から昭和初期にかけて当代一流といわれる芸能人が興行するなど人気を博したそうですが、戦後は時代の波にもまれ、1973年(昭和48)には惜しまれつつ閉館。老朽化が進み荒れ果てた時期もありましたが、復興を願う声は強く、平成の大修理を経て2001年(平成2)に現在の八千代座が竣工しました。

(今回は閉館中で内部は見ていません。看板なども取り外されていましたので、写真は2014年1月に撮ったものを掲載しました) 

シャンデリアや天井の細部に至るまで、当時のままに復元されています。


こちらは同じく山鹿市鹿本町の一本松公園、スペイン産の赤御影石で作られた石のかざぐるまです。3基のかざぐるまは親子を表現しており、中央は高さ5.5メートル、重さ16トン、羽根の直径2.2メートル。左右の子基根の直径1.8メートル。こんなに大きな石のかざぐるまですが、ほんのわずかの風(風速3メートル:ススキの穂が揺れる程度)でも回ります。(この写真も2014年1月のものです)


今日から大寒。暦どおりの寒い一日となっています。週明けには更に、10年に一度という強い寒波が列島を覆いそうですので、注意して過ごしたいですね。
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