ドイツアルプス北縁から50kmに位置し、6月のこの時期、さわやかな初夏の風が吹くミュンヘンは、ドイツ南部バイエルン州の州都。ベルリン、ハンブルグに次ぐドイツ第3の都市です。世界最大のビール祭り、オクトーバーフェストや、世界的な自動車メーカーBMWの本拠地としても知られていますね。
6月上旬、梅雨入りしたとは思えない青空が広がる羽田空港。ミュンヘンへは、ANAとルフトハンザが直行便を運航しています。
ルフトハンザ715便は、離陸して約12時間後、ほぼ定刻にミュンヘン国際空港(正式名はフランツ・ヨーゼフ・シュトラウス空港)に到着。予約していたバスでホテルに向かいました。
その日はホテルでゆっくりして、翌日からミュンヘン街歩きをスタート。最初に訪れたのは、ヴィッテルスバッハ家の居城、レジデンツ。オデオンスプラッツ駅で降りて地上に出ると、まず目に入るのは通りの向かいのテアティナー教会。あざやかなイエローの壁と、塔の上にあるロールケーキのような飾り付けがユニークです。
1180年から1918年に至る738年間に亘って、バイエルン地方を支配した南ドイツの名門、ヴィッテルスバッハ家。レジデンツは14世紀末、時の君主シュテファン3世によって建築されましたが、度重なる増改築を経てロココ、バロック、新古典様式が混在する珍しい宮殿となっています。絢爛豪華な内部装飾に対して、地味な外観はちょっと意外(笑)
入り口に立つ、盾を持つライオン像。触れると幸せが訪れると言われるこの盾、地元の人や観光客に撫でられて、盾の先端(下部)がピカピカに光っています。太宰府天満宮の牛の鼻みたいですね(笑)
レジデンツ博物館内に入って最初の部屋は、ペルセウスの泉。膨大な数の貝殻で作られているのですが、美しいと言うより、ちょっと異様な雰囲気です。
歴代君主や一族の肖像画がずらりと展示された祖先画ギャラリー。
白で統一された吹き抜けの部屋。奥には祭壇。
マリア像と豪華な置時計。どちらも、人の背丈を優に越える大きさです。
濃紺と金で細工された美しい天井を持つ装飾礼拝堂。初代バイエルン公、マクシミリアン1世と妃のためにつくられた部屋です。
天井の中央をくり抜くように開かれた天窓。淡い光を通すステンドグラスの美しいこと ヽ(^o^)丿
巨大で精緻なタペストリーが、いたるところに飾られていました。
絢爛豪華な大広間。
各部屋に飾られた置物も、緻密で豪華なものばかり。
煉瓦で構成された一角。緩やかな曲線を描く天井が印象に残りました。
階段室でさえ、こんな装飾が施されています。
FORTITUDO(勇気)、TEMPERANTIA(節制)、PRUDENTIA(思慮)、JUSTITIA(正義)を象徴する4人の女神像。この奥には、美術館かと見まごうような彫刻の数々が展示されていました。
レジデンツのお隣は、バイエルン州立歌劇場。その前にはマックス・ヨーゼフ広場。マックス・ヨーゼフとは、マクシミリアン1世の愛称です。
レジデンツ、州立歌劇場を過ぎ、ディーナー通りを南に5分ほど歩くと、旧市街の中心地でありミュンヘンで最も賑やかな一角、マリエン広場に出ます。この時期は、市内のいたるところにテラス席が設けられ、たくさんの人々が日差しを浴びながらビールやお茶を楽しんでいました。
これがマリエン広場に面して立つ、1687年から1909年にかけて建設された新市庁舎。細かな彫刻で装飾された新ゴシック建築で、ミュンヘンのシンボルと言ってよい建物です。
朝から歩き続けだったので、リシャルトという店(ミュンヘンで人気の老舗パン屋さんですが、カフェもやっています)の2階でひと休み。私は小麦を原料にしたヴァイスビア、妻は冷たいパフェを注文しました。
記念すべきドイツでの初ビールは、ヴァイスビアだけを製造する老舗醸造所(1363年創業)、フランツィスカナー。小麦の風味ゆたかで、とっても美味しかったです ヽ(^o^)丿
リシャルト2階から見る新市庁舎。
新市庁舎の塔の部分にある仕掛け時計は、毎日11時、12時と17時(冬季は除く)の3回、音楽とともに廻りだします。この席で、その様子をゆっくり見ることができました。
リシャルトの裏手にある聖ペーター教会。この教会の塔からの眺望はミュンヘン一と言われています。
上の写真に入りきらなかった右側部分を横から見たところ。ペーター教会の祭壇が置かれている部分です。
教会内部(ちょっと暗いですが…)と塔に登る階段(約300段)。
塔の上から、ミュンヘン市街を一望。この景色が見られると思えば、300段なんて苦になりません ヽ(^o^)丿
遠くにうっすらと見えているのは、ドイツアルプスの山並みでしょうか。
フラウエン教会と新市庁舎。
ふたつのタマネギ型の尖塔が印象的なフラウエン教会は、新市庁舎と双璧をなすミュンヘンのランドマークです。
再びマリエン広場に戻り、ノイハウザー通り(同じ通りですが、東側はカウフィンガー通りと、違う名前が付けられています)を西に、カールス広場に向かって歩きます。歩行者天国となっている広い通りですが、「通り」と言うよりも、広場がずっと続いてるみたい・・・・・。
街のいたるところから、タマネギ頭のふたつの塔が見えます。
宗教改革に対抗して建設が進められ、1597年に完成した聖ミヒャエル教会。ここには、ルートヴィッヒ2世(狂王と呼ばれ、ノイシュヴァンシュタイン城の建設を命じた王)を含むヴィッテルスバッハ家の君主30名の地下墓地があるそうです。
教会入口の悪と戦う大天使ミヒャエルの像と荘厳な教会内部(この日は日曜ミサのため写真が撮れなかったので、別の日に再訪しました)。
再びノイハウザー通りに出ると、すぐ左に、ミュンヘンで最も古いビール醸造所のひとつであるアウグスティナー本店があります。1328年にアウグスティノ修道院でビールの醸造が行われたのが起源で、1885年までは実際にこの歴史ある建物でビールが造られていたそうです。ここも、今回な旅で立ち寄ってみたいビアホールのひとつ=(^.^)=
正面に見えるのがカールス門。
門を抜けてカールス広場に到着。噴水のしぶきが気持ちよかったです~♪
わくわくどきどきのミュンヘン街歩き。このあと、美術館めぐり、ビアホール探訪をしましたが、初回の記事がちょっと長くなってしまったので、以降は次の機会にアップします。ミュンヘンは、Sバーン/Uバーン、トラムやバスなどの交通網が縦横に走っており、チケットもすべて共通なので、観光客にも馴染みやすい街。また、初日の共通一日券は、Uバーンなどを運営するMVVのHPを通じて、あらかじめ日本で購入しておいたのも正解でした。それでは、『ミュンヘン ビアホールをめぐる旅』に、もう少しおつきあいください (^-^)ゞ
6月上旬、梅雨入りしたとは思えない青空が広がる羽田空港。ミュンヘンへは、ANAとルフトハンザが直行便を運航しています。
ルフトハンザ715便は、離陸して約12時間後、ほぼ定刻にミュンヘン国際空港(正式名はフランツ・ヨーゼフ・シュトラウス空港)に到着。予約していたバスでホテルに向かいました。
その日はホテルでゆっくりして、翌日からミュンヘン街歩きをスタート。最初に訪れたのは、ヴィッテルスバッハ家の居城、レジデンツ。オデオンスプラッツ駅で降りて地上に出ると、まず目に入るのは通りの向かいのテアティナー教会。あざやかなイエローの壁と、塔の上にあるロールケーキのような飾り付けがユニークです。
1180年から1918年に至る738年間に亘って、バイエルン地方を支配した南ドイツの名門、ヴィッテルスバッハ家。レジデンツは14世紀末、時の君主シュテファン3世によって建築されましたが、度重なる増改築を経てロココ、バロック、新古典様式が混在する珍しい宮殿となっています。絢爛豪華な内部装飾に対して、地味な外観はちょっと意外(笑)
入り口に立つ、盾を持つライオン像。触れると幸せが訪れると言われるこの盾、地元の人や観光客に撫でられて、盾の先端(下部)がピカピカに光っています。太宰府天満宮の牛の鼻みたいですね(笑)
レジデンツ博物館内に入って最初の部屋は、ペルセウスの泉。膨大な数の貝殻で作られているのですが、美しいと言うより、ちょっと異様な雰囲気です。
歴代君主や一族の肖像画がずらりと展示された祖先画ギャラリー。
白で統一された吹き抜けの部屋。奥には祭壇。
マリア像と豪華な置時計。どちらも、人の背丈を優に越える大きさです。
濃紺と金で細工された美しい天井を持つ装飾礼拝堂。初代バイエルン公、マクシミリアン1世と妃のためにつくられた部屋です。
天井の中央をくり抜くように開かれた天窓。淡い光を通すステンドグラスの美しいこと ヽ(^o^)丿
巨大で精緻なタペストリーが、いたるところに飾られていました。
絢爛豪華な大広間。
各部屋に飾られた置物も、緻密で豪華なものばかり。
煉瓦で構成された一角。緩やかな曲線を描く天井が印象に残りました。
階段室でさえ、こんな装飾が施されています。
FORTITUDO(勇気)、TEMPERANTIA(節制)、PRUDENTIA(思慮)、JUSTITIA(正義)を象徴する4人の女神像。この奥には、美術館かと見まごうような彫刻の数々が展示されていました。
レジデンツのお隣は、バイエルン州立歌劇場。その前にはマックス・ヨーゼフ広場。マックス・ヨーゼフとは、マクシミリアン1世の愛称です。
レジデンツ、州立歌劇場を過ぎ、ディーナー通りを南に5分ほど歩くと、旧市街の中心地でありミュンヘンで最も賑やかな一角、マリエン広場に出ます。この時期は、市内のいたるところにテラス席が設けられ、たくさんの人々が日差しを浴びながらビールやお茶を楽しんでいました。
これがマリエン広場に面して立つ、1687年から1909年にかけて建設された新市庁舎。細かな彫刻で装飾された新ゴシック建築で、ミュンヘンのシンボルと言ってよい建物です。
朝から歩き続けだったので、リシャルトという店(ミュンヘンで人気の老舗パン屋さんですが、カフェもやっています)の2階でひと休み。私は小麦を原料にしたヴァイスビア、妻は冷たいパフェを注文しました。
記念すべきドイツでの初ビールは、ヴァイスビアだけを製造する老舗醸造所(1363年創業)、フランツィスカナー。小麦の風味ゆたかで、とっても美味しかったです ヽ(^o^)丿
リシャルト2階から見る新市庁舎。
新市庁舎の塔の部分にある仕掛け時計は、毎日11時、12時と17時(冬季は除く)の3回、音楽とともに廻りだします。この席で、その様子をゆっくり見ることができました。
リシャルトの裏手にある聖ペーター教会。この教会の塔からの眺望はミュンヘン一と言われています。
上の写真に入りきらなかった右側部分を横から見たところ。ペーター教会の祭壇が置かれている部分です。
教会内部(ちょっと暗いですが…)と塔に登る階段(約300段)。
塔の上から、ミュンヘン市街を一望。この景色が見られると思えば、300段なんて苦になりません ヽ(^o^)丿
遠くにうっすらと見えているのは、ドイツアルプスの山並みでしょうか。
フラウエン教会と新市庁舎。
ふたつのタマネギ型の尖塔が印象的なフラウエン教会は、新市庁舎と双璧をなすミュンヘンのランドマークです。
再びマリエン広場に戻り、ノイハウザー通り(同じ通りですが、東側はカウフィンガー通りと、違う名前が付けられています)を西に、カールス広場に向かって歩きます。歩行者天国となっている広い通りですが、「通り」と言うよりも、広場がずっと続いてるみたい・・・・・。
街のいたるところから、タマネギ頭のふたつの塔が見えます。
宗教改革に対抗して建設が進められ、1597年に完成した聖ミヒャエル教会。ここには、ルートヴィッヒ2世(狂王と呼ばれ、ノイシュヴァンシュタイン城の建設を命じた王)を含むヴィッテルスバッハ家の君主30名の地下墓地があるそうです。
教会入口の悪と戦う大天使ミヒャエルの像と荘厳な教会内部(この日は日曜ミサのため写真が撮れなかったので、別の日に再訪しました)。
再びノイハウザー通りに出ると、すぐ左に、ミュンヘンで最も古いビール醸造所のひとつであるアウグスティナー本店があります。1328年にアウグスティノ修道院でビールの醸造が行われたのが起源で、1885年までは実際にこの歴史ある建物でビールが造られていたそうです。ここも、今回な旅で立ち寄ってみたいビアホールのひとつ=(^.^)=
正面に見えるのがカールス門。
門を抜けてカールス広場に到着。噴水のしぶきが気持ちよかったです~♪
わくわくどきどきのミュンヘン街歩き。このあと、美術館めぐり、ビアホール探訪をしましたが、初回の記事がちょっと長くなってしまったので、以降は次の機会にアップします。ミュンヘンは、Sバーン/Uバーン、トラムやバスなどの交通網が縦横に走っており、チケットもすべて共通なので、観光客にも馴染みやすい街。また、初日の共通一日券は、Uバーンなどを運営するMVVのHPを通じて、あらかじめ日本で購入しておいたのも正解でした。それでは、『ミュンヘン ビアホールをめぐる旅』に、もう少しおつきあいください (^-^)ゞ