今日の一枚は、前回に続いてゴッホの《夜のカフェテラス/The Cafe Terrace on the Place du Forum》。南仏アルルの旧市街にあるプラス・デュ・フォルム広場に面したカフェテラスの賑わいを描いた作品です。星がまたたく夜空の深い青と、カフェを明るく照らすガス灯のあざやかな黄色のコントラストが印象的な絵で、『アルルの跳ね橋』と並んで好きな作品のひとつです。
こちらは、オランダ・クレラー・ミュラー美術館に収蔵されている原画です。
この絵は1888年9月ごろ描かれたものですが、この年はゴッホにとって、人生の転機ともなる波乱に満ちた一年でした。
ゴッホがパリの喧騒を離れてアルルに移り住んだのが、この年の2月。10月には、友人のポール・ゴーギャンがアルルにやってきてゴッホと共同生活を始めます。ゴーギャンを待つ間に、4点の「ひまわり」や「黄色い家」、「夜のカフェテラス」、「ゴッホの寝室」など、精力的に絵の制作に取り組みました。そして、ゴーギャンとの仲が次第に険悪となるなか、遂にその年のクリスマスイブ、ゴッホは自らの耳をカミソリで切り落とします。事件後、ゴーギャンはアルルの地を去り、希望に満ちて始まったゴッホの1888年は、深い失意とともに暮れていきました。
この絵に描かれたカフェは今なお健在で、「カフェ・ヴァン・ゴッホ」という名で営業しているそうです。また、ゴッホがイーゼルを立てたプラス・デュ・フォルム広場の片隅には、ゴッホにちなんでイーゼルが置かれています。フランス南部を旅する機会があったら、是非この広場を訪れてみたいものです。(この写真はアートペディア/ 近現代美術の百科事典からお借りしました)
耳切り事件後、精神的に追い詰められサン=レミの療養院に入院したゴッホは、《星月夜》や《糸杉》、《糸杉と星の見える道》など、星空や糸杉をモチーフとして、ゴッホ独特の"うねり"による描写に傾倒していきました。(写真は《糸杉と星の見える道》:クレラー・ミュラー美術館)
世界有数のゴッホ・コレクションを誇るクレラー・ミュラー美術館には、ゴッホのほかにもオーギュスト・ルノワールやポール・シニャック、パブロ・ピカソなど、19~20世紀にかけて活躍した画家の作品が多く収蔵されています。アムステルダムからは少し遠いですが、一見の価値ある美術館だと思います。
この絵を見ていると、ゴッホにも幸せな時期があったのだと、少しほっとします。
マウリッツハイスまではいきましたが、念願のクレラみゅら
クレラミュラーを自転車で回るのが念願てしたが、行けませんでした。
ぜひ行かれて報告してください。
星の位置から……そうなのですか。
すごいですね〜
アルルに移り住んだこの年は、自身が描くべき自然や風景に出会ったことで、画家としてのモチベーションの高まりがあったのではと思います。
マウリッツハイス美術館に行かれたのですね。
私は、オランダではこのクレラー・ミュラーとアムステルダム国立美術館だけで、マウリッツハイスには行けませんでした。
フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》も観てみたかったです。
2012年に行った時のアルルのブログです。
ご覧いただければ嬉しいです。
アルル観光
ゴッホ 「アルルの跳ね橋 (はねばし)」
https://blog.goo.ne.jp/kiko-kiko_2005/e/4c3af0726b5e8dfc67acabafaf96ce28
ゴッホ 「アルルの病院の中庭」
https://blog.goo.ne.jp/kiko-kiko_2005/e/e8f7e294ee76e255946a2ee6a013b970
ゴッホ 「夜のカフェテラス」
https://blog.goo.ne.jp/kiko-kiko_2005/e/79a6dda6f5cedc37a4d0a8cff4f89a43
黄色との対比が素晴らしいです。
昨日の夜遅くにEテレで「ねこのめ美じゅつかん」をやってて、ちょうどゴッホでした。
可愛いアニメの猫が解説。
ゴーギャンとの共同生活がうまくいかず喧嘩だらけ、でも日本の浮世絵に関しては二人とも影響を受けたとか。
ゴッホ美術館やカフェ、行きたいですね。
ゴッホにちなんでイーゼルが立てかけてるなんてステキ。
京都の丸善に「檸檬」が置かれてるのと同じみたいな?
でも2005年に閉店されて今は河原町に移転されて営業しているようです。
いつまでも残ってて欲しいですね。
私も40年以上前にドイツでヒトラーが初めて演説したカフェに行きましたが、これは微妙ですよね。
ご紹介ありがとうございます。
南仏ニースからフランスの旅を楽しまれたのですね。
コート・ダジュール国際空港からシャルル・ドゴール国際空港まで一気に読んで、私もフランスを旅した気分を味わうことができました〜♪
ご訪問ありがとうございました。
ゴッホが大好きな私には、嬉しい旅でした。(^^♪
コロナウイルスで、日本旅行も海外旅行も難しい時なので
行ける時に行っておいて良かったと思うと同時に
まだ行きたいところが・・・あったのにと残念です。
2024年 7月26日 から 8月11日 までの17日間
パリでオリンピックが開催されますので
無事に開催されることを、楽しみにしています。
Dukeさん、これからもよろしくお願いします。
《夜のカフェテラス》の夜空は、絵の具の黒を全く使っていないそうです。
星空の深い青は印象深いですよね。
原画の写真はあまり鮮明に撮れていませんが、ガス灯の灯りはもっと鮮やかで、青と黄のコントラストが素晴らしいです。
「ねこのめ美じゅつかん」って知りませんでした^^;
ゴッホの紹介があったのですね。
画家やその作品について説明してくれる番組は好きで、以前は「美の巨人たち」を毎週見ていました。
猫の解説、今度は見てみたいと思います。
京都丸善のレモン、確かにゴッホのイーゼルと似ていますね。
梶井基次郎の『檸檬』は大学時代、友人が感銘を受けて盛んに勧めてくれたのを思い出します。
ヒトラーが初めて演説した場所って、ミュンヘンでしょうか。
ホフブロイハウスというビアホールには行きましたが、ここが初演説だったかどうかはよくわかりません (^-^)ゞ
ニースからフランスを北上しながら詳しく綴っておられる旅の記録、読んでいて楽しく、とても参考になりました。
アルル周辺には、ゴッホゆかりの場所がたくさんあるのでしょうね。
私はkikoさんの2年後、フランスを訪ねました。
8日間だけだったので、途中2日間ボルドーでシャトー巡りをしましたが、基本的にはパリだけの一都市滞在でした。
3年後のパリオリンピック、楽しみですね。
世界中の人々の記憶に残る、素晴らしい大会になってほしいと思います。
コロナを乗り越えて、世界を自由に行き来できる日が戻ってほしいですね〜
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
私は、パリ滞在の際、オルセー美術館で、
ゴッホやゴーギャンの絵画を、鑑賞しましたが、
とても、インパクトがあって、記憶に残る作品でした~。
ゴーギャンの絵は、なんか、好きなタッチでね~(^-^)💗
「カフェ・ヴァン・ゴッホ」~、
いつの日か、数日、フランス南部に滞在する時が来たら、
レンタカーを借りて、数日かけて、色んなところへ行く中で、
マルセイユやマノスクとともに、アルルへも行き、このカフェに立ち寄って、コーヒーでも、飲んでみたいです~♪
昨日は、ウインドサーフィン映像を楽しんでいただけて、とても、嬉しく感じました💗
ありがとうございました~(^O^)/