関東は低温注意報が続いているそうですね。北九州ではまだ暑さを感じますが、30度を越えることはなくなりました。いつの間にかセミに代わって虫の声が聞こえてきます。
8月に観た映画は、洋画・邦画まじえて6本でした。
『世界の中心で、愛をさけぶ』大沢たかお、長澤まさみ、柴咲コウ、森山未來(2004年)
山田孝之さんと綾瀬はるかさん主演のTVドラマ版は観たのですが、映画は初めてでした。今さら紹介するまでもないかもしれませんね。
高校生の主人公 朔太郎は同級生のアキと淡い恋を育みますが、出会って3年目、アキは白血病に侵され次第に衰弱していきます。朔太郎はアキが夢見たオーストラリア・ウルルに「必ず連れていく」と約束し、危険を冒して病院から連れ出し空港に向かいますが、飛行機を待つ間にアキは倒れてしまいました。朔太郎は、入院したアキとカセットテープで日記を交換しますが、飽きが残した最後のテープは……。
朔太郎とアキの切ない純愛を核に、現在の朔太郎と婚約者のエピソードを交え、二つの時間軸を交錯させながら抒情的に描かれています。
『ラスト・ムービースター 』バート・レイノルズ、アリエル・ウィンター、クラーク・デューク、エラー・コルトレーン(2019年)
2018年9月に82歳で亡くなったバート・レイノルズ最後の主演作。落ちぶれたスターの役柄を本人がユーモアを交えて演じています。
映画界のかつてのスーパースターでありながら、今では人々からすっかり忘れ去られていたヴィック・エドワーズ。ある日エドワーズのもとに、ある映画祭から功労賞受賞の招待状が届きます。歴代受賞者がロバート・デ・ニーロやクリント・イーストウッドだと聞いてしぶしぶ参加はしたものの、訪れてみると全く無名の映画祭だったことからエドワーズは騙されたと憤慨。しかし、そこは彼が生まれ育ったノックスビルの近くだったため、世話人の運転で少年期を過ごした家、大学のフットボールで活躍したスタジアムなどを巡り、懐かしい思い出が甦ります。最初の妻にプロポーズした場所を訪れたエドワーズに起きた心の変化とは……。
『華麗なるギャツビー /The Great Gatsby』レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン(2013年)
舞台は1920年代、禁酒法時代のアメリカ・ロングアイランド。証券会社に勤めるニックがロングアイランドのウェスト・エッグに家を借りると、夜ごと豪勢なパーティを催す謎の隣人に出会います。それがギャツビーでした。
アメリカンドリームを体現してウェスト・エッグに暮らす富裕層は、金に糸目をつけない豪奢な生活を営み、傲慢で人を傷つけることに無頓着な人間ばかり。これに対比するように描かれるのが、ニューヨーク中心部とロングアイランドの間に、ニューヨークで消費された石炭の燃え殻を処理する、通称「灰の谷」に住む人たち。金に飽かして遊び呆ける人々の空虚さを見抜けず、いつか自分たちもそのようになりたいと願う貧困層です。ギャツビーはそのどちらとも異なり、世俗の欲に振り回されることなく、ただひたすらにかつての恋人デイジーへの愛を貫き、彼女を守ろうとしました。
映画は、ニックがギャツビーたちと過ごした時代を回想するように語られます。原作は、スコット・フィッツジェラルドの代表作『The great Gatsby』。"great"は「華麗なる」と訳されていますが、「偉大なる」あるいは「素晴らしき」という意味あいが強いのかもしれません。
『愛と哀しみの果て / Out of Africa』メリル・ストリープ、ロバート・レッドフォード、クラウス・マリア・ブランダウアー(1985年)
物語は1913年、母国デンマークでの平凡な暮らしから抜け出したかった資産家の娘カレン・ディネーセンが、友人のスウェーデン人貴族ブロア・ブリクセン男爵に「便宜上の結婚」を申し入れるところから始まります。貴族ながら経済的に窮していたブロアは結婚に同意し、英領東アフリカ(後のケニア)に移住し酪農場を始めることを約束。ところが、ブロアはカレンに無断で酪農場の計画を覆し、コーヒー農場を買うためにカレンのお金を使ってしまうなど、現実は思い描いたものから乖離していきました。
浮気性の夫との生活は長続きせず別居することとなり、コーヒー農場の経営を軌道に乗せるため多くの召使や使用人と協力しながら奮闘します。ところが、次第に軌道に乗り始めたある日、運命を一転させるような事故が発生しました。
カレンはその後アフリカを離れますが、後に作家となって自身の体験を綴った自伝的小説『Out of Africa』を執筆します。
『家に帰ろう / El último traje』ミゲル・アンヘル・ソラ、アンヘラ・モリーナ(2018年)
アルゼンチン・ブエノスアイレスに暮らす仕立て屋のアブラム。足の悪い彼は、娘たちから老人ホームに入れられることを嫌い、故郷のポーランドに向けてたった一人で旅立ちます。2次大戦当時ユダヤ人のアブラムは、ホロコーストでナチスに連れ去られる寸前、親友に命を救われていました。ポーランドへの旅は、自分が仕立てた最後のスーツをその友人に渡すという70年来の約束を果たすためだったのです。旅の途中、多くの人と出会い助けられながら旅を続けるアブラムですが、彼の症状は次第に悪化していきます。
『青天の霹靂』大泉洋、柴咲コウ、劇団ひとり(2014年)
劇団ひとりの書き下ろし小説を自らメガホンをとって映画化した作品です。
39歳の売れないマジシャン轟晴夫は、生後すぐに母に捨てられ、父とは絶縁状態。生きることに望みを持てず、自堕落な日々を送っていました。そんな彼に突然届いた父の訃報。父の惨めな死にざまに自らを重ねて涙が溢れたとき、青空から放たれた雷が晴夫を直撃。目が覚めると、40年前の浅草にタイムスリップしていました。浅草の劇場に出演することになった晴夫は、スプーン曲げのマジックで一躍人気マジシャンに……。出演を重ねるうち晴夫は、若き日の父・正太郎と母・悦子と出会い、父とコンビを組むことになります。やがて、母・悦子の妊娠がわかり、晴夫は自身の出生の秘密と向き合うことになりました。
8月に観た映画は、洋画・邦画まじえて6本でした。
『世界の中心で、愛をさけぶ』大沢たかお、長澤まさみ、柴咲コウ、森山未來(2004年)
山田孝之さんと綾瀬はるかさん主演のTVドラマ版は観たのですが、映画は初めてでした。今さら紹介するまでもないかもしれませんね。
高校生の主人公 朔太郎は同級生のアキと淡い恋を育みますが、出会って3年目、アキは白血病に侵され次第に衰弱していきます。朔太郎はアキが夢見たオーストラリア・ウルルに「必ず連れていく」と約束し、危険を冒して病院から連れ出し空港に向かいますが、飛行機を待つ間にアキは倒れてしまいました。朔太郎は、入院したアキとカセットテープで日記を交換しますが、飽きが残した最後のテープは……。
朔太郎とアキの切ない純愛を核に、現在の朔太郎と婚約者のエピソードを交え、二つの時間軸を交錯させながら抒情的に描かれています。
『ラスト・ムービースター 』バート・レイノルズ、アリエル・ウィンター、クラーク・デューク、エラー・コルトレーン(2019年)
2018年9月に82歳で亡くなったバート・レイノルズ最後の主演作。落ちぶれたスターの役柄を本人がユーモアを交えて演じています。
映画界のかつてのスーパースターでありながら、今では人々からすっかり忘れ去られていたヴィック・エドワーズ。ある日エドワーズのもとに、ある映画祭から功労賞受賞の招待状が届きます。歴代受賞者がロバート・デ・ニーロやクリント・イーストウッドだと聞いてしぶしぶ参加はしたものの、訪れてみると全く無名の映画祭だったことからエドワーズは騙されたと憤慨。しかし、そこは彼が生まれ育ったノックスビルの近くだったため、世話人の運転で少年期を過ごした家、大学のフットボールで活躍したスタジアムなどを巡り、懐かしい思い出が甦ります。最初の妻にプロポーズした場所を訪れたエドワーズに起きた心の変化とは……。
『華麗なるギャツビー /The Great Gatsby』レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン(2013年)
舞台は1920年代、禁酒法時代のアメリカ・ロングアイランド。証券会社に勤めるニックがロングアイランドのウェスト・エッグに家を借りると、夜ごと豪勢なパーティを催す謎の隣人に出会います。それがギャツビーでした。
アメリカンドリームを体現してウェスト・エッグに暮らす富裕層は、金に糸目をつけない豪奢な生活を営み、傲慢で人を傷つけることに無頓着な人間ばかり。これに対比するように描かれるのが、ニューヨーク中心部とロングアイランドの間に、ニューヨークで消費された石炭の燃え殻を処理する、通称「灰の谷」に住む人たち。金に飽かして遊び呆ける人々の空虚さを見抜けず、いつか自分たちもそのようになりたいと願う貧困層です。ギャツビーはそのどちらとも異なり、世俗の欲に振り回されることなく、ただひたすらにかつての恋人デイジーへの愛を貫き、彼女を守ろうとしました。
映画は、ニックがギャツビーたちと過ごした時代を回想するように語られます。原作は、スコット・フィッツジェラルドの代表作『The great Gatsby』。"great"は「華麗なる」と訳されていますが、「偉大なる」あるいは「素晴らしき」という意味あいが強いのかもしれません。
『愛と哀しみの果て / Out of Africa』メリル・ストリープ、ロバート・レッドフォード、クラウス・マリア・ブランダウアー(1985年)
物語は1913年、母国デンマークでの平凡な暮らしから抜け出したかった資産家の娘カレン・ディネーセンが、友人のスウェーデン人貴族ブロア・ブリクセン男爵に「便宜上の結婚」を申し入れるところから始まります。貴族ながら経済的に窮していたブロアは結婚に同意し、英領東アフリカ(後のケニア)に移住し酪農場を始めることを約束。ところが、ブロアはカレンに無断で酪農場の計画を覆し、コーヒー農場を買うためにカレンのお金を使ってしまうなど、現実は思い描いたものから乖離していきました。
浮気性の夫との生活は長続きせず別居することとなり、コーヒー農場の経営を軌道に乗せるため多くの召使や使用人と協力しながら奮闘します。ところが、次第に軌道に乗り始めたある日、運命を一転させるような事故が発生しました。
カレンはその後アフリカを離れますが、後に作家となって自身の体験を綴った自伝的小説『Out of Africa』を執筆します。
『家に帰ろう / El último traje』ミゲル・アンヘル・ソラ、アンヘラ・モリーナ(2018年)
アルゼンチン・ブエノスアイレスに暮らす仕立て屋のアブラム。足の悪い彼は、娘たちから老人ホームに入れられることを嫌い、故郷のポーランドに向けてたった一人で旅立ちます。2次大戦当時ユダヤ人のアブラムは、ホロコーストでナチスに連れ去られる寸前、親友に命を救われていました。ポーランドへの旅は、自分が仕立てた最後のスーツをその友人に渡すという70年来の約束を果たすためだったのです。旅の途中、多くの人と出会い助けられながら旅を続けるアブラムですが、彼の症状は次第に悪化していきます。
『青天の霹靂』大泉洋、柴咲コウ、劇団ひとり(2014年)
劇団ひとりの書き下ろし小説を自らメガホンをとって映画化した作品です。
39歳の売れないマジシャン轟晴夫は、生後すぐに母に捨てられ、父とは絶縁状態。生きることに望みを持てず、自堕落な日々を送っていました。そんな彼に突然届いた父の訃報。父の惨めな死にざまに自らを重ねて涙が溢れたとき、青空から放たれた雷が晴夫を直撃。目が覚めると、40年前の浅草にタイムスリップしていました。浅草の劇場に出演することになった晴夫は、スプーン曲げのマジックで一躍人気マジシャンに……。出演を重ねるうち晴夫は、若き日の父・正太郎と母・悦子と出会い、父とコンビを組むことになります。やがて、母・悦子の妊娠がわかり、晴夫は自身の出生の秘密と向き合うことになりました。
映画お好きなんですね。私も大好きで映画専用のブログを書いています。
また覗きにきてください。
https://azm57.hatenablog.com/
「映画って本当にいいものですね!」
水野晴郎の名調子が大好きでした(^^)/
映画って、最初は億劫な時もあるのですが、観はじめると惹きこまれてしまいます。
azmさんもお好きなのですね。
ブログを拝見しました。
参考にさせていただきたいと思います。
「チェンジリング」や「フォルトゥナの瞳」は私も観ました (^-^)ゞ
水野晴夫さん、懐かしいですね〜♪
毎月コンスタントに映画を鑑賞されていますね~。
最近は、前に観たことのあるものをもう一度観るケースの方が多くて、観たことのない作品を観ることがあまりないので、すごいなーって思っています。(パワーが足りないのかも)
『華麗なるギャツビー /The Great Gatsby』観られたのですね。ほんとうに、どうして「華麗なる」なんでしょう?
『愛と哀しみの果て / Out of Africa』は原作が好きで、映画はロマンスに重きが置かれているように感じて未見です。でもいつかは観たいと思っています。
ポリシーなくランダムに観ています (^-^)ゞ
私も時にはかつて観た映画を見直す、それも何度も…ということがあります。
でも、普段はついつい未見の作品を選んでしまうんですよね(^^;;
桐花さんは、世の中のさまざまな事がらを、深い視点でじっと見ていらっしゃるのだと思います。
『華麗なるギャツビー』を観て、フィッツジェラルドやヘミングウェイたちの交流を描いた『ミッドナイト・イン・パリ』を思い出していたんです。
そんな時、桐花さんのブログでその映画の話題が紹介されたので驚きました。
「華麗なる」という訳は、ストーリーとは乖離しているようにも感じます。
映画のタイトルって、稀に「えっ、どうして?」ということがありますね。
『愛と哀しみの果て』も、原題の『Out of Africa』からは想像がつきません。
映画では確かに、カレンとデニスのロマンスにかなりの比重が置かれていましたが、メリル・ストリープとロバート・レッドフォードが素敵だったので許しちゃいます(笑)