平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

家政婦のミタ~「女王の教室」を越えられるか?

2011年10月13日 | ホームドラマ
 「女王の教室」の家政婦版。脚本も同じ遊川和彦さんだし。
 三田灯(松嶋菜々子)はスーパー家政婦。
 家事を完璧にこなすと共に、その家の家族が抱えている心の問題までも理解している。
 荒療治だが、解決もする。
 家政婦の三田灯とは何者?
 阿須田家はどうなる?
 そんな物語。

 第1話は、<自分の思いをはき出そう>。
 母親が急死し、阿須田家の人間は自分の思いを心の中に留めて、苦しんでいる。
 それが母親の遺品を燃やすことで一気に噴出する。
 結(忽那汐里)は「あたしは長女なのに何も出来ない!」
 翔(中村大志)は「お母さんにもっとやさしくしてあげればよかった! ありがとうも言えなかった!」
 海斗(綾部守人)は「私立に入ってもほめてもらえないし、将来の話も出来ない。何で勝手に死んじまったんだよ!」
 希衣(本田望結)は「希衣が死んじゃえって言ったから、お母さんが死んじゃったの。お母さん、ごめんなさい!」
 このシーンを見て、「Q10」の第1話を思い出した。
 「Q10」では、校庭に机で<HELP>の文字を作り、生徒たちが「助けて!」と叫ぶ。
 抱えている思いをはき出すことで、人は救われるのだ。
 つらい時はつらい。悲しい時は悲しい。と言えばいいのだ。
 阿須田家の人たちは、互いの思いをはき出し、苦しいのは自分だけではないということがわかり、連帯することが出来た。
 父親の恵一(長谷川博己)は、子供たちには語れず、家政婦の三田にだけ、妻の死が事故ではなく自殺で、自殺の原因が自分にあること(浮気?)を語ったが。

 変化球の作品である。
 三田灯というとんでもない人間を中に入れることで、リトマス試験紙のように家族が変化する。
 2話以降の展開に期待。
 「女王の教室」と同じパターン(たとえば子供たちの間に派閥を作るとか)で行くのか、「女王…」以下なのか、越えるのか?
 遊川和彦さんの腕の見せ所である。


※追記
 ロウソク、バースデーカード、必要な物が次々と出てくる三田のバッグがインパクトのある小道具になっている。
 三田はもしかしてドラえもん?
 困った時に、すぐ三田を頼る一家の姿は、のび太のよう。

※追記
 AKBのメンバーの名前をすべて言える三田。「前田敦子、大島優子、柏木由紀、篠田麻里子……」って、総選挙の順位。
 前記のバッグといい、キャラクターづくりが上手いですね。
 その他にもゴキブリを手で捕まえたり、数学の問題に答えたり、四十九日を説明したり。
 隣のうるさいおばさんに水を掛けて、視聴者的にスッキリさせられる行動も。

※追記
 結城うらら(相武紗季)の存在も見逃せない。
 いわゆる事件を起こす困ったやつ。
 こういうキャラクターがドラマを動かす。
 そして、相武紗季さんはこういう役が合っている? 結構ウザいキャラですが、相武さんがやると許せてしまいますからね。


コメント
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