平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

謎解きはディナーのあとで~実写であって、実はアニメ!

2011年10月19日 | 推理・サスペンスドラマ
 女性はイケメン執事が好きなんですね。
 男性はメイドさん?
 今度はメイド探偵のドラマでも。

 まず、宝生麗子(北川景子)と警部・風祭京一郎(椎名桔平)の掛け合い漫才が楽しい。
 「小学生でも思いつく推理をよくもポーズ付きで!」
 「それくらい誰でも気づくでしょう!」「言われて初めて気づいたんでしょう!」
 これらのツッコミは麗子の心の中で行われていたが、事情聴取で入った喫茶店では
 「やっぱりコーヒーはブルマンに限る」←「あの、それ、ブレンドです」と口に出して。

 麗子と執事・影山(櫻井翔)の関係も面白い。
 麗子を守るため、アパートの隣の部屋、八百屋の段ボールの中などに隠れている影山。
 犯人<白井靴子>の所に乗り込んで、靴を脱いだ時は、ちゃんと揃える。←このディティルへのこだわりは見事!
 これは前執事・唐沢(伊東四朗)のことだが、唐沢は麗子が<銃撃戦>や<カーチェイス>で危険な目に遭っているのではないかと心配している。幼い麗子が猛犬に絡まれていたら、松坂牛を放り投げる。遠足でクラブサンドのお弁当を川に落としたら、密かに届ける。写真には必ずどこかに唐沢が写っている(笑)

 そして推理。
 原作を読んでいないのでわからないが、おそらく「お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」と「謎解きはディナーのあとで」→CM は決めぜりふのパターンになるのだろう。
 影山が真相を説明するシーンは、映像を使って実際に再現。
 現在、「古畑任三郎」が昼間再放送されているが、古畑では真相を説明するシーンでは、古畑の<ひとり語り>で説明していく。決して<再現映像>は使わない。
 これはおそらく俳優・田村正和さんの語りに対するリスペクトからだろうが、影山の再現映像の説明と比較してみるのも面白い。

 映像的にはマンガのコマ割り表現があるのが斬新。
 京一が自分の推理を説明するシーンや唐沢が心配する<銃撃戦><カーチェイス>のシーンではマンガ表現が使われた。
 関係者の事情聴取のシーンも一気に、映像を重ねてワンカットで。
 推理ドラマでは、この事情聴取のシーンがわりとタルいんですよね。「相棒」なんかはそれを実に丁寧に描いていく。
 ところがこの作品ではワンカット。
 後に麗子がディナーの時に回想して、影山に語るという形で処理している。
 これらの映像処理は、作品にテンポを出す効果を生んでいる。

 また、この作品は実写でありながらアニメである。
 先程のマンガ表現もそうだが、麗子が影山に「アホですか?」と言われ、<お嬢様の自分>と<刑事の自分>とで葛藤するシーンでは、このふたりの自分がひとつの画面に登場した。
 これって、どこかのアニメで見た表現。

 というわけで、第一話はとても面白く拝見しました。
 課題は<回を重ねていくうちに飽きてしまうのではないか>ということですかね。
 斬新な設定のドラマは、最初は新鮮で面白いが、徐々に新鮮さ・面白さは薄れていく。
 「富豪刑事」しかり「デカワンコ」しかり。
 北川景子さんの「黙らっしゃい!」は毎回聞きたい気がしますが。
 後は、椎名桔平さんの京一郎がどれだけ弾けてくれるか。


コメント
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