平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

6/8 野田総理の再稼働記者会見を検証する~明日(7/13)も首相官邸前で抗議集会が行われます。

2012年07月12日 | 原子力発電・反対
 6月8日に行われた野田総理の大飯原発再稼働に関する記者会見。
 野田総理はこんなことを語った。

「国民の生活を守る。それがこの国論を二分している問題に対して、私がよって立つ、唯一絶対の判断の基準であります」

 この言葉は変だ。
 福島で起きたあれだけの事故。<国民の生活を守る>のが判断基準であれば、再稼働をやめるのが当然の判断ではないか?
 今度、大飯で仮に事故が起きれば、国民の生活は滅茶苦茶になるのである。
 あるいは<国論を二分してる問題>という認識があるのなら、一方の反対している50%の声になぜ耳を傾けない?
 演説をさらに検証する。

「豊かで人間らしい暮らしを送るために、安価で安定した電気の存在は欠かせません」

 何が<豊かで人間らしい暮らし>であるか、など人それぞれだ。
 それに原子力は安価ではない。
 安全対策にお金をかければ、現在の価格では収まらない。
 原発の建設費は膨大だし、廃炉にも滅茶苦茶なお金がかかる。
 いったん事故が起きれば、賠償、除染などの費用がかかる。
 これらの費用は電力会社では賄えないから国民が負担することになる。

「突発的な停電が起きれば、命の危険にさらされる人も出ます。仕事が成り立たなくなってしまう人もいます。働く場がなくなってしまう人もいます」
「電力価格が高騰すれば、ぎりぎりの経営を行っている小売店や中小企業、そして家庭にも影響が及びます。空洞化を加速して雇用の場が失われてしまいます」
「仮に中東からの輸入に支障が生じる事態が起これば、かつての石油ショックのような痛みも覚悟しなければなりません」

 これは<脅迫>だ。
 <突発的な停電が起きれば>と言うが、停電が起き可能性があるのは原発でも同じだろう。
 そして仮に事故が起きれば、野田氏が危惧する<命の危険にさらされる人><仕事が成り立たなくなってしまう人><働く場がなくなってしまう人>が膨大に出てしまうのだ。
 <電力価格が高騰すれば>と言うが、現在の日本の電力料金が他国より高いことは周知の事実。
 だったら、まず電力会社にコスト削減、ムダ削減をさせて、電力料金を安くするのが、まず国のやるべきことであろう。
 <空洞化>については、電力料金だけが問題ではない。もっとトータルに論じられるべきだし、コスト削減・ムダ削減をさせて電力料金を安くすれば、電力は<空洞化>の原因にはならない。
 <中東からの輸入に支障が生じる事態>については政治の力でそうならないようにして下さいよ。
 あるいはリスクについては、<中東>と同様に<原発事故>が起きるリスクだってある。
 特に大飯原発の下には<活断層>があるかもしれないと指摘され、<堤防>もかさ上げも<免震重要棟>も<フィルター付きベント>の備わっていないのだから。

 野田内閣は完全に電力会社や経済界の味方である。
 その立場に立ってすべてを判断している。
 「国民の生活が第一」ではない。

 というわけで明日(7/13・金)も、<原発・再稼働反対>の官邸前の抗議集会が行われます。
 時間は18時~20時。
 場所の首相官邸前は、地下鉄国会議事堂前3番・4番出口。


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