人の心をノックする話だった。
まずは、落ちぶれた漫画家の牛露田(康すおん)。
そんな牛露田の閉ざされた扉を開けるために編集長の和田(松重豊)は叫ぶ。
「大人は子供の前でかっこつけなきゃならんでしょう! われわれ、マンガ屋は夢を売ってるんですから!」
娘・アユ(蒔田彩珠)は母の遺影を持って叫ぶ。
「ママの顔、ちゃんと見ろよ! ママはパパのマンガ大好きだった!」
これで牛露田の心が開いた。
娘に誇れる父親になりたいという思いと、同じ夢を見ていた妻の思い出が彼を変えたのだろう。
人の心をノックするのは言葉だけではない。
作品もそうだ。
山縣留羽の『100万乙女バイブル』。
これが中学生だった書店員・舞子(濱田マリ)を勇気づけ、マンガ嫌いだったマユにマンガへの興味を抱かせた。
作品は人の心をノックする。
舞子が書店でつくるPOPや本の並べ方だって、心をノックする作品。
POPや本の並べ方を通して、「このマンガいいですよ。面白いですよ」と語りかけている。
だから舞子は、自分の作品である本の並べ方を勝手に変えたコミック・エンペラーの営業を叱った。
あ、それと、山縣留羽先生が舞子の所にやって来たのだって、営業・小泉純(坂口健太郎)の手紙という作品が胸を打ったからだよなぁ。
人はさまざまな形で他人の心をノックしている。
さて、天才・中田伯(永山絢斗)。
他人を理解できない、他人への共感力がないという弱点が露呈してしまった。
彼は心の扉を閉ざしたままなのだ。
しかし、三蔵山先生(小日向文世)は「大丈夫だ」と言う。
なぜなら、辞めていった沼田(ムロツヨシ)がノックしているから。
中田伯は、沼田という他人の感情が入り込んで混乱しているらしい。
これを乗り越えた時、中田伯はどんな作家になるのだろう。
※追記
『100万乙女バイブル』(=いくえみ綾さん執筆)の本のくだりは、こんな言葉だった。
「ママがいつも言ってたの、本をたくさん読みなさいって。
私たちはみんな羽を持っていて、立派な羽に育てたかったら本を読みなさいって。
本の形って鳥の形でしょう? 読めば読むだけ、強くてしなやかな羽になるのよ。
どこまでも飛んでゆけるの、いつか大切な人たちに出会うために」
実際の原画はこちら
『100万乙女バイブル』(TBS・重版出来!HP)
まずは、落ちぶれた漫画家の牛露田(康すおん)。
そんな牛露田の閉ざされた扉を開けるために編集長の和田(松重豊)は叫ぶ。
「大人は子供の前でかっこつけなきゃならんでしょう! われわれ、マンガ屋は夢を売ってるんですから!」
娘・アユ(蒔田彩珠)は母の遺影を持って叫ぶ。
「ママの顔、ちゃんと見ろよ! ママはパパのマンガ大好きだった!」
これで牛露田の心が開いた。
娘に誇れる父親になりたいという思いと、同じ夢を見ていた妻の思い出が彼を変えたのだろう。
人の心をノックするのは言葉だけではない。
作品もそうだ。
山縣留羽の『100万乙女バイブル』。
これが中学生だった書店員・舞子(濱田マリ)を勇気づけ、マンガ嫌いだったマユにマンガへの興味を抱かせた。
作品は人の心をノックする。
舞子が書店でつくるPOPや本の並べ方だって、心をノックする作品。
POPや本の並べ方を通して、「このマンガいいですよ。面白いですよ」と語りかけている。
だから舞子は、自分の作品である本の並べ方を勝手に変えたコミック・エンペラーの営業を叱った。
あ、それと、山縣留羽先生が舞子の所にやって来たのだって、営業・小泉純(坂口健太郎)の手紙という作品が胸を打ったからだよなぁ。
人はさまざまな形で他人の心をノックしている。
さて、天才・中田伯(永山絢斗)。
他人を理解できない、他人への共感力がないという弱点が露呈してしまった。
彼は心の扉を閉ざしたままなのだ。
しかし、三蔵山先生(小日向文世)は「大丈夫だ」と言う。
なぜなら、辞めていった沼田(ムロツヨシ)がノックしているから。
中田伯は、沼田という他人の感情が入り込んで混乱しているらしい。
これを乗り越えた時、中田伯はどんな作家になるのだろう。
※追記
『100万乙女バイブル』(=いくえみ綾さん執筆)の本のくだりは、こんな言葉だった。
「ママがいつも言ってたの、本をたくさん読みなさいって。
私たちはみんな羽を持っていて、立派な羽に育てたかったら本を読みなさいって。
本の形って鳥の形でしょう? 読めば読むだけ、強くてしなやかな羽になるのよ。
どこまでも飛んでゆけるの、いつか大切な人たちに出会うために」
実際の原画はこちら
『100万乙女バイブル』(TBS・重版出来!HP)