平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ドラマ「ザ・ラストコップ」「スニッファー」の犯人が語る、現代日本への苛立ちと怒り

2016年10月23日 | 推理・サスペンスドラマ
<犯罪は社会を映す鏡>と言われるが、昨日のふたつのドラマで犯人はこんなことを語っていた。

 まずは『THE LAST COP/ラストコップ』
 脱走した遠藤(佐野史郎)は京極に言う。
「京極、お前がよみがえって一年経つが、今の社会がいかに腐っているかがよくわかっただろう?
 ごく一部の権力者が実権を握り、逆らう者はつぶされる。
 これから時代を担う者たちはどうだ?
 ネットだ、SNSだかに踊らされ、調和を保つことと本音を隠してご機嫌とりだ。
 誰かが失態を犯せば、ここぞとばかりに寄ってたかって大炎上だ。
 怒り、憎しみ、嫉妬にかられた足の引っ張り合い。
 こんな社会に生きていて楽しいか?」

 次に匂いで捜査をしていく刑事を描いた『スニッファー嗅覚捜査官』
 政治家に爆弾テロをくわだてる犯人(劇団ひとり)は叫ぶ。
「日本のゴミといっしょに心中だ。
 貧乏人が搾取され、1%の富裕層が肥え太る。
 何がトリクルダウンだ?
 底辺に落ちてくるのはカネじゃねえ、蔑みの目と吐き捨てられた唾だけだ!
 俺は黙って殺されはしない。
 報復だ! 革命だ! 世の中を変えてやるよ!」

 ふたりとも今の社会にかなりイライラしている。
 これらに対し、刑事たちは反論するが、その論拠は自分の生き方や情に訴えるもので、根本的な解決にはなっていない。
 格差や差別に関しては、他のドラマでも。
『砂の塔~知りすぎた隣人』では、タワーマンションの格差。
「だって、あやかさんは二階でしょう? わたしたちとは民度が違う」
「腐ったミカンとは言わないけど、安物のおミカンとは距離を置かないと」
『家政婦のミタゾノ』では、都知事の「人間には使う者と使われる者の二種類が存在するんだ」という他者を見下す発言。

 2016年の現代日本はこういう社会です。

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