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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「万引き家族」の是枝監督の 「公権力とは距離を保つ」という発言に、伊勢崎市議が噛みつき、炎上!

2018年06月14日 | 事件・出来事
「万引き家族」で第71回カンヌ国際映画祭最高賞「パルムドール」を受賞した是枝裕和監督。
 林芳正文部科学大臣(=国会サボってセクシーヨガ)が文科省に招いて祝意を伝える考えを示したところ、是枝監督は自身のホームページで辞退を表明した。
 HPに書かれている文章がこれ。

「映画がかつて『国益』や『国策』と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、公権力とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないか」

 創作者の見事なスタンスですなあ。
 安倍晋三と喜んで飯を食う大手マスコミの幹部やタレント、評論家に聞かせてやりたい。

 ……………

 しかし、世の中にはバカがいて、こんな反応をするやつがいる。

 伊藤純子・伊勢崎市議
「作品の寸評はさておき、是枝監督の「公権力から潔く距離を保つ」発言には呆れた。
 映画製作のために、文科省から補助金を受けておきながら、それはないだろう。
 まるで、原発反対の意向を示しながら、国から迷惑施設との名目で補助金を受けている自治体と同じ響きがして、ダサい。」

 タレントのラサール石井さんはこれに対して、

「何言ってんのこの人。その補助金は元々国民の税金だろうが。政府のポケットマネーじゃないんだよ。」

 ラサールさんの言うとおり。

 補助金は〝国民の税金〟であり、政治家や官僚はそれを〝適切に配分する権限〟を与えられているだけ。
 補助金の支給に思想信条は関係ない。
 伊藤市議の理屈では〝権力に批判的な人間は国に媚びるな〟〝批判的な人間や作品には補助金を与えるべきではない〟ということになる。

 ったく、どんだけお上意識が強いんだよ。
 政治家や官僚は〝公僕〟であり、主権者である国民に奉仕する者でしかない。
 補助金は誰もが申請でき、正しい手続きと中立公正な判断で支給されるべきもの。
 そこの所を勘違いされては困る。
 というか、政治家の何たるかをしっかり勉強しろ。

 仮に伊藤市議の言うとおりに補助金が支払われると、世の中には〝国策映画〟や社会問題をえぐらない〝当たり障りのない作品〟が溢れることになるよな。
 そんな社会が面白いのかね? 豊かなのかね?
 そこに文化は生まれるのかね?

 言っとくけど、単一の価値観の社会は衰退するよ。
 多様な価値観があって、ああでもないこうでもないと言い合っているから社会は活性化される。

 そう言えば、京都大学と北海道大学は「軍事に関わる研究」に携わることを拒否したらしいね。
 これまた見事なスタンスだ。
 一方、政府はこのふたつの大学に対して研究費や補助金を削減するのかな?
 加計学園とかの、お友達大学にその分の補助金を配分するのかな?
 もし、そんなことをするのなら、ほんとバカ。
 
 そんな中、本日はこんなニュースが入って来た。

「政府は12日、科学技術について日本の基盤的な力が急激に弱まってきているとする、2018年版の科学技術白書を閣議決定した。」(朝日新聞)

 何か安倍政権になってから国の力がどんどん落ちている気がするんだけど。
 トップがバカだと、国全体もバカになっていくんだろうな。


※関連記事
 林文科相、カンヌ最高賞で謝意を。是枝監督は辞退表明(毎日新聞)

 日本の科学技術「力が急激に弱まった」 白書を閣議決定(朝日新聞)

コメント (2)
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