平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

防衛費UP!~中国・ロシア・北朝鮮は本当に攻めて来るのか? 短絡思考はやめよう

2022年12月30日 | 事件・出来事
 年末、最後は政治の話。
 古舘伊知郎さんが以前僕が書いたことと同じことを言っていた。
「中国、ロシア、北朝鮮の危機というけれど、本当に攻めて来るのか?」

・ロシア
 地続きのウクライナであんなに苦戦しているのに、
 シベリアを越え、海を越えて攻めて来るのか?

・中国
 亡くなった安倍元首相が「新安保法制」で集団的自衛権を一部認めてしまったので、
 台湾有事の際、アメリカが参戦を決めれば日本も参戦せざるを得なくなったが、それでいいのか?
 米中を天秤にかけて、外交などでしたたかにふるまうべきではないか?

・北朝鮮
 攻めるとすれば韓国だが、同盟関係で当然、米軍が動く。
 おそらく日本も何らかの形で協力する。
 北朝鮮が韓国、米国、日本を相手に戦争するのか?
 彼らが望んでいるのでは体制の維持ではないのか?

 もちろん脅威がないとは言えない。
 だが、ロシア・中国・北朝鮮の危機→「さあ、軍事費UPだ」は短絡的すぎる。
 もっと多視点で安全保障を考えるべきではないのか?
 日本には食糧自給率、エネルギー自給率の低さの問題もある。
 食料を断たれたら、エネルギーが尽きたら、いくら優れた武器があっても戦えない。
 原発も危ない。攻撃されたら、それで終わり。
 ………………………………………………………

 古舘伊知郎さんは米国からの武器購入についても言及していた。
 日本は米国から言い値で武器を高く買っている。
 言い値で買うなよ。値切れよ。
 ドイツなどの他国はどうか?
「オフセット取引」
「バーター取引」
 というのをやっているらしい。
 これはどういうことかと言うと、
「アメリカから武器を買う代わりに自国の商品をアメリカに買ってもらう」という取引だ。
 これで双方がWIN・WINになる。
 アメリカの輸入しなければならないから当然、そこに値引き交渉が始まる。
 つまりアメリカの武器100万ドル=日本の農作物100万ドルのバーター取引があった時、
 100万ドルの取引はきついから80万ドルの取引にしよう、という交渉話が出て来る。
 結果、アメリカは利幅を少なくして武器価格を下げる。

 日本の外交下手、交渉下手は昔から言われていることだが、
 他国では当たり前の「オフセット取引」「バーター取引」くらいはやろうよ。
 日本の外交って、要はアメリカの言いなり。
 すべてはアメリカ様の言うとおり。
 思考停止でアメリカについて行っているだけ。

 それは日米安全保障条約を否定しようというわけではない。
 言うべきことは言い、交渉すべきことは交渉するということだ。
 そこから日本の外交が始まる。
 対中国に対しても、米中を天秤にかけた外交ができるようになる。

 まあ、アメリカ追随から脱出しようとすると、たちまち潰されるようなんだけど……。
 鳩山由紀夫、小沢一郎がそうだった。
 田中角栄もそうだったかもしれない。

 2023年はどのような年になるのだろう?
 タモリさんは『徹子の部屋』で「新しい戦前がやって来る」と発言したようだけど。

「中国・ロシア・北朝鮮の危機→軍事力UP」と短絡思考にならずに、
 もっと客観的、大局的に物事を見ていきたい。


※関連動画
 安全保障政策の大転換。アメリカの言いなりになるな(古舘伊知郎チャンネル・YouTube)
 時間のある方はぜひ御覧下さい。


コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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アメ横では価格転嫁出来ないと言うのに‥ (半沢)
2022-12-30 18:39:40
コウジさん今晩は
記事の作成お疲れ様です

安保3文書 閣議決定、防衛費増税を法人税・所得税・たばこ税等と勝手事ばかり‥
辟易としますね
本と短絡的
防衛費増税は反対してる人が多いのに何故か軍拡に賛成する人が半数以上とは
矛盾してますね此の国の人々。
本と変なの

今年も私の拙いコメントにお応え頂いて本とに有難うございました。
来年も宜しくお願い致します。
返信する
相手の立場で考える (2020-08-15 21:07:49)
2022-12-31 07:44:17
本当にコウジさまのおっしゃるとおりです。

たとえば、千島列島は目と鼻の先にあります。
ここからロシアが攻めてくるに違いないと考える人がいますが、「自己中心」をやめて、ロシアの立場で考えてみましょう。
千島列島はロシアにとってはへき地で、人もあまり住んでいません。ここから大挙して攻めるというのは、かなり非現実的です。
ロシアの立場で考えれば、そんなことはすぐ分かります。

また、中国が今配備している空母は、旧ソ連タイプの時代遅れの型ですが、なぜ誰も言わないのか、不思議です。
向こうの立場からすれば「いずも」の方がとんでもなく脅威に見えているかもしれません。

相手の立場になって考えないと、対処もできないと思うのに、おっしゃるとおり、ただ兵器を買うだけになっていますよね。
返信する
何でも閣議決定で決めるな! (コウジ)
2022-12-31 09:32:02
半沢さん

いつもありがとうございます。

国葬の時にも思いましたが、閣議決定って何なんでしょうね?
これだと内閣の人間だけですべてが決められてしまいます。
軍事費に税金を使うことに関しては選挙で信を問うみたいなことを言っていますが、安保三文書はどうなのでしょう?
当然、法制化が必要なので法律になった時、国会で議論されるのでしょうか?

>矛盾してますね此の国の人々。
まあ、ウクライナ侵攻があったのでわからないわけではないのですが、上に書いたとおり、中国、ロシア、北朝鮮の脅威がどれくらいなのかを知って判断してもらいたいですね。

僕は「軍事を賄うとすれば国債で派」だったのですが、考えを改めました。
国債だと際限なく軍事費を上げることができますから。
かと言って税金にすれば、経済に影響が出る。
一番いいのはムダを削ることで、上に書いた「オフセット取引」をやったり、「中抜き」をやめたりしてほしいですよね。
軍事費UPはこれから作業をやってからの話です。

今年もたくさんのコメントありがとうございました。
政治に関しては、毎回書くことが同じになってしまうので、記事が少なくなってしまうと思いますが、来年もよろしくお願いいたします。
返信する
非合理的な指導者・合理的な指導者 (コウジ)
2022-12-31 09:58:04
2020-08-15 21:07:49さん

いつもありがとうございます。

ロシアが日本に侵攻するメリット。
僕も同じく懐疑的だったのですが、ウクライナ侵攻で立ち止まって考えてしまいました。
プーチンのような指導者がトップに立てば、どんなに非合理なことでもやって来る。
クリミア侵攻という成功体験があったせいだと思いますが、常識で考えればプーチンのやったことはあまりにも非合理です。
現に失敗しつつある。
なのでウクライナ侵攻は失敗してほしいですね。
これが成功してしまうと、次々と何かをやって来るでしょうし。

中国の空母の現状はそうなのですね。
僕が考えるに、中国は今のままでいけば、アメリカと肩を並べる国になれるので、敢えて戦争を起こす必要はないんですよね。
他国の資源が欲しければ買収すればいい。
実際、日本の水源は買われています。
同時にコロナ蔓延でデモが起きたように、実は国内は不安定な様子。
戦争をすれば中国国内はさらに不安定になってしまいます。
結果、共産党政権が倒れるかもしれない。
なので、僕が習近平なら、以上のふたつの理由でムダな戦争はしませんね。
台湾を欲するのなら、親中国政権をつくって政治的に併合していきます。
習近平が賢明であることを願います。

今年もたくさんのコメントありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
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