「24年間果たせなかった約束を果たさせて下さい!
殿をお守り致します!」
夏目広次(甲本雅裕)が家康(松本潤)の具足を纏って身代わりに……!
その理由は──
24年前、夏目吉信を名乗っていた頃、幼少の家康に「お守りいたします」と約束したのに二度も裏切ってしまったから。
そのことは広次の心にずっと暗い影を落としていた。
しかし今回、やっとその約束を果たせた。
その瞬間、広次は「吉信」に戻れた。
家康が広次の名前を覚えられなかったのには理由があった。
「広次」という名がしっくり来ていなかったのだ。
家康は無意識に広次に「吉信」を見ていた。
それが一致した時、かつての絆が復活した。
この名前の言い間違い、
ギャグとして、しつこいな~と思っていたが、こんな仕掛けがあったのか。
広次は三河の一向一揆の時に許されなかったら、ここまでしなかったのだろう。
主従関係など、所詮利害の結びつき、と割り切って見捨てていたかもしれない。
しかし、家康は許した。
結果、広次はこの人のために戦いたいと思った。
重臣の死は他にも。
本多忠真(波岡一喜)。
戦いでともに果てようとする本多忠勝(山田裕貴)に、
「おぬしの死に場所はここではないだろうが!」
「殿を守れ! お前の大好きな殿を!」
夏目広次もそうだが、みんな家康のことが好きなんですね。
これが徳川家臣団の強さ。
信玄(阿部寛)来襲に際し、信長(岡田准一)は家臣に「自分のなすことをせよ」と檄を飛ばしたが、徳川家臣団は言われなくてもそれをやっていた。
それぞれが自分の出来ることを全力でする。
そこに打算、保身、利害はない。
こういう組織は実は強い。
信長の組織は、恐怖と恩賞で動いている組織で、案外、脆いのかもしれない。
さて家康。
広次らの死を受けて、
「わしは皆に生かされている。決して無駄にはせん」
家康はたくさんの人の思いを背負っている。
もはや、その重荷を下ろすことはできないようだ。
殿をお守り致します!」
夏目広次(甲本雅裕)が家康(松本潤)の具足を纏って身代わりに……!
その理由は──
24年前、夏目吉信を名乗っていた頃、幼少の家康に「お守りいたします」と約束したのに二度も裏切ってしまったから。
そのことは広次の心にずっと暗い影を落としていた。
しかし今回、やっとその約束を果たせた。
その瞬間、広次は「吉信」に戻れた。
家康が広次の名前を覚えられなかったのには理由があった。
「広次」という名がしっくり来ていなかったのだ。
家康は無意識に広次に「吉信」を見ていた。
それが一致した時、かつての絆が復活した。
この名前の言い間違い、
ギャグとして、しつこいな~と思っていたが、こんな仕掛けがあったのか。
広次は三河の一向一揆の時に許されなかったら、ここまでしなかったのだろう。
主従関係など、所詮利害の結びつき、と割り切って見捨てていたかもしれない。
しかし、家康は許した。
結果、広次はこの人のために戦いたいと思った。
重臣の死は他にも。
本多忠真(波岡一喜)。
戦いでともに果てようとする本多忠勝(山田裕貴)に、
「おぬしの死に場所はここではないだろうが!」
「殿を守れ! お前の大好きな殿を!」
夏目広次もそうだが、みんな家康のことが好きなんですね。
これが徳川家臣団の強さ。
信玄(阿部寛)来襲に際し、信長(岡田准一)は家臣に「自分のなすことをせよ」と檄を飛ばしたが、徳川家臣団は言われなくてもそれをやっていた。
それぞれが自分の出来ることを全力でする。
そこに打算、保身、利害はない。
こういう組織は実は強い。
信長の組織は、恐怖と恩賞で動いている組織で、案外、脆いのかもしれない。
さて家康。
広次らの死を受けて、
「わしは皆に生かされている。決して無駄にはせん」
家康はたくさんの人の思いを背負っている。
もはや、その重荷を下ろすことはできないようだ。
私も書きたかったこと、ほぼ全部コウジさんがお書きになっているので、若干の補足ぐらいで。
まず、少年竹千代に「吉信」が語っていた台詞は、s最近明らかになってきた家康の「美点」の全体像を端的に語っていました。
「弱いと言えるところが、若の良いところでござる。素直にお心を人に打ち明け、人の話をよくお聞きになる。だから皆若をお助けしたくなる。皆が助けてくれます。」
もう一点、もう一人の犠牲者となる本多忠真のエピソードを、甥忠勝といういわば「補助線」を通して広次=吉信のメインエピソードに結びつけていました。
「おめえの夢は、主君を守って死ぬことじゃろうが」
「あいつを主君などと」
家康を「あいつ」呼ばわりするところまで忠勝初登場の場面の反復でしたが、ここで忠真は一喝。
「好きなんじゃろうが!」
「殿を守れ。おめえの大好きな殿を!」
この台詞は視聴者に忠勝の「ツンデレ」を明確に解説するとともに、叔父の言葉に目覚めた忠勝が、家康から「剥ぎ取った」甲冑を自分が身につけて身代わりになろうとする行動へとつながります。しかし、ここで広次=吉信は忠勝を蹴飛ばして
「すまん。お主は、まだ先じゃ!」
さらには、やたらと目立つ「義元公から贈られた金の具足」は今回のためのものだったのか、と思いました。
まあ、忠真・忠勝のあれだけのドラマが展開する間、よく敵が待っていてくれた、くらいがツッコみどころですが。(笑)
いつもありがとうございます。
「補助線」
上手いたとえですね。
そして忠真の言葉が広次の「すまん。お主はまだ先じゃ!」にも繋がっている。
こういう伏線というか前振りがドラマを躍動的にするんですよね。
伏線は「金の具足」でも。
僕はどうしてずっと「金の具足」を着ているんだろう?
いまだに義元を心の師と思っているからだろうか、と思っていたのですが、今回のような意味があったんですね。
気がつきませんでした。なるほどです!
>忠真・忠勝のあれだけのドラマが展開する間、よく敵が待っていてくれた、くらいがツッコみどころですが。
距離感覚が掴みづらいんですよね。
三方ヶ原から浜松城付近までどれくらいの距離があったんでしょう。
あるいはその時、信玄の本陣はどこにあったのか?
武田軍が西に向かった時、浜松城との距離はどれくらいあったのか?
浜松城の崖の下には武田軍がいて徳川が一矢報いたという話もありましたし。
僕は「史上最大の作戦」「遠すぎた橋」など、戦争映画をいろいろ見て来ましたが、見る時、いつも距離のことが気になってしまいます。