平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

シュリ

2007年09月25日 | 洋画
 3つの顔を持つ女(キム・ユンジン)。
★北朝鮮の女工作員イ・バンヒの顔。
★アクアショップ店員イ・ミョンヒョンの顔。
★捜査官のユ・ジョンウォン(ハン・ソッキュ)を愛する女の顔。

 この3つの顔の中での葛藤が物語の核になっている。
 女工作員イ・バンヒは射撃、作戦遂行のプロ。祖国統一のために戦う戦士。
 アクアショップ店員イ・ミョンヒョンはイ・バンヒの表の顔だが、捜査官のユ・ジョンウォンに近づくための手段でもある。彼女はジョンウォンと恋仲になり、捜査情報を入手する。(その方法はサプライズ、意外な方法)
 こうした中、物語は展開。
 彼女はジョンウォンのことを本当に好きになってしまう。
 それは任務にも影響し、ジョンウォンを撃つことができない。
 ラストのCTXによるスタジアム爆破のテロの情報もジョンウォンに伝えようとする。

 この物語が魅力的なのは、彼女が3つの人格の中で引き裂かれているということだ。
 彼女ほどではないが、人は様々な人格の中を生きている。
 会社での顔、家庭での顔、友だちの間での顔……。
 そしてどの顔が本当の自分なのかを模索している。
 以前ならお父さんは会社での顔が、自分の顔だと胸を張ることができたが、今はそうではない。
 会社員としての顔に迷っている。
 現在の自分に居心地悪さを感じている。
 そんな情況を極端に押し進め、政治状況と組み合せてドラマにしたのがこの作品だ。
 主人公は女工作員イ・バンヒの顔に違和感を覚え、ジョンウォンとの関係に本当の自分を見出す。
 ラスト主人公はジョンウォンにメッセージを残す。
「この一年がわたしのすべてでした。
 イ・バンヒでもイ・ミョンヒョンでもなく、ありのままの自分でいられました」

 エンディングで流れる歌もテーマを補う。
「夢を見る時、あなたの夢を見るの。夢が真実になると思うから。あなたの傍にいられると思うから」

※追記
 主人公を演じたキム・ユンジンさんは僕の大好きな女優さん。
 海外ドラマ「LOST」でファンになった。
 アクアショップ店員の日常と女工作員の非日常を見事に演じ分けていた。



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2 コメント

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Unknown (Nolly Chang)
2007-09-26 23:09:09
近頃、会社では機密情報の管理、個人情報の管理などが厳しいと思うのですが、その対策について「卓上で金魚を飼わないこと」と言っても誰もわかってくれませんでした。そうか、この映画も6~7年前ですもんね。
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共通言語 (コウジ)
2007-09-27 08:24:56
Nolly Changさん

 コメントありがとうございます。
 なるほど!
 逆に「卓上で金魚を飼わないこと」と言ってわかってくれる人がいると、嬉しいですよね。
 うん、この人わかってると思えたりして。
 会社でそう言えるNolly Changさんもウイットに溢れてて素晴らしいです。

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