フォンテーヌの家  わたしのつぶやき

横浜市南区で趣味の会[フォンテーヌの家」 

生ける者 いつかは死ぬる 定めでも

2013-09-18 21:21:35 | 読書会
9月18日 水曜日 晴れ

今日の予定は午前中読書会があり、午後からほのぼの編集会
どちらも会場は我が家、移動しなくて良いのでその分消耗は少ない、

昨日の夕方、床やカーペットを濡れ雑巾で拭き掃除をしていたので
今朝は掃除機をかけるだけでお掃除は終了。涼しいので汗をかかずにお掃除が出来た。
玄関から門までの階段と前の道路を掃いてお掃除は終了。

何時もコーヒーカップ等の置き場にしている洋裁用の机の上も下もアルバムがびっしり置いている。
コーヒーを入れる為にキーボードの椅子を臨時にテーブルの代わりにした。

今日のテーマ本は津村節子著「紅梅」だ。著者の夫、吉村昭さんは小説家。
津村節子著「紅梅」に、ご夫婦の現実をさらけ出して書いているのだ。

夫の吉村昭氏が舌の痛みを訴え、検査の結果舌癌と解る。
手術をせずに鍼を入れる治療を受けるのだが、その痛みは壮絶だった。
それも3回も同じ治療を受ける。吉村氏は痛みに耐え泣き言を言わない
若いときに結核で大きな手術を受け、命拾いをした人だからかもしれない

膵臓癌が舌癌の根源と解り膵臓摘出手術もする。それからが更に厳しい闘病生活をする
その看病をしながらも小説家の妻は仕事をする。期日が有る小説を書いたり講演に行く。
夫が亡くなってから妻が小説家の仕事をしていたことで悩むのだ。

圧巻だったのは吉村昭氏が「もう自分は死ぬ」と言いながら点滴など全てを取り外してしまうことだ。
自分の死を自分で決めた。吉村氏は命の短いことを悟り自ら死を早めたのだ。

そのことを著者は「紅梅」に書きたかったのだと思う。
それを書いた事で著者は夫の死を認め、前に進むことが出来るようになる。そう思う。

身内を最近亡くしたメンバーは想い出してしまい辛くて読めなかったという。

生きているもの全て必ず死を迎える。その通りだ。それが現実だ。
著者はこの小説「紅梅」で夫の闘病とその死に至る全てを赤裸々に書いている。
その後も夫がらみの本を書いている。書くことで心の整理をしているのだと思う。
書く事が生業の著者が、ちょっと羨ましい。唐突にそんな風に思うわたしがいた。

読書会の後、ほのぼの編集会だったが疲れが出て思考力がゼロ状態に。栄養ドリンク飲んで何とかクリア
来月の読書会のテーマ本は吉村昭著「彰義隊」を読む事になって居る。
歴史をきちんと調べて書くという舌癌と闘い亡くなった著者の作品に興味津々。
コメント
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