1000年のスパンでみたサブプライムローン問題
ロックフェラーの世界帝国建設のメソッド獲得の実験として、EU統合は行われている。世界統一政府が建設されるためには、米国による一国集中支配は終わらなければならない。ドルによる金融の一国集中支配は終わらなければならない。ドルの信用は下落し、ドルは暴落しなければならない。それを時事的にはサブプライムローン問題と呼ぶ。
EUの本部はベルギーのブリュッセルに置かれている。EU統合は、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの自由貿易協定=ベネルクス関税同盟により始まった。それが欧州石炭鉄鋼共同体に発展し、さらに欧州原子力共同体となり、やがてEU統合へと行き着く。ベルギーは、欧州の鉄鋼業の一大中心地であった(島田悦子「欧州鉄鋼業の集中と独占」新評論)。そのベルギーの鉄鋼業の過半を独占しているのが銀行ソシエテ・ジェネラル・ド・ベルジックである。このソシエテ・ジェネラルが、イスラエルの銀行ランベールの核兵器部門である(拙稿「ロシアン・マフィアの帝国」参照)。EU統合が核兵器産業によって行われてきた事を、これは示している。
欧州石炭鉄鋼共同体の創立に尽力した創立専門委員のE・ルブランは、ベルギー石炭連盟の役員であり、ソシエテ・ジェネラルの顧問であった。ベルギー国家こそ、EU統合、世界帝国建設の実験を担当してきた国である。
EU統合における、石炭鉄鋼共同体、原子力共同体の役割を、ロックフェラーの世界帝国建設において果たしているのがWTOである(注1)。政治的な世界統一は、経済的な世界統一を前提に実現する。その世界的な経済統一を担当しているのがWTOである。
WTOの推進する「世界自由貿易」の思想が、ブッシュ=ロックフェラー一族の麻薬専売企業ラッセル社が創立したジョンズ・ホプキンス大学を拠点に生み出された事は既報の通りである(拙稿「WTOの起源」参照)。広島、長崎に原爆を投下した政治家ポール・ニッツのポール・ニッツ研究所のあるジョンズ・ホプキンス大学である。EU統合と同様に、世界統一政府も、核兵器産業によって生み出されようとしている。
世界自由貿易を実現するのは、世界を股にかけ活動する多国籍企業、そのボスであるハリマン銀行、シティバンク、リーマンブラザーズ、ゴールドマンサックス等の多国籍銀行である。日本という「小さな島国の中小企業と、その利権を所有・保護する政府、官僚は、打倒され城を明け渡し、退場しなければならない」。防衛省元事務次官守屋は逮捕され、社会保険庁は解体され、年金資金の運用はゴールドマンサックスに「明け渡され」なくてはならない。
EU統合において、その基礎となる欧州全域での経済的一体化、欧州自由貿易を強く主張したのが、ベルギーの首相ポール・ヴァンゼーラントであった。ヴァンゼーラントの著書「ヨーロッパの概観 1932年」は、EU統合の「教科書」とされてきた(渡辺尚「ヨーロッパの発見」有斐閣)。「世界自由貿易」を強く主張する優秀な経済学者として、学生時代から「ソシエテ・ジェネラルからの多額の資金援助」により経済学者となったヴァンゼーラントは、この欧州自由貿易の教科書を「ジョンズ・ホプキンス大学の要請」で執筆した。
現在、WTOにより強力に推進されている「世界自由貿易」の理論家であるミルトン・フリードマンの新自由主義経済学等は、その源流をヴァンゼーラントに持っている。ヴァンゼーラントは若き日、ベルギーのルーヴァン大学で学んだが、その恩師として「自由貿易」思想=ロックフェラー帝国建設の思想を教え込んだのが、ルーヴァン大学教授で、ベルギーのカトリック大司教のトップであったデジレ・ジョセフ・メルシエ枢機卿であった。かつてローマ・カトリック教会は、ローマ帝国の国教として世界帝国を築いていた。しかし現在では、ドイツ、イタリア、フランス、ベルギー等、「小国分立状態」となっている。再びローマ・カトリック教会=バチカンによりローマ帝国を再建しようとする「狂信的・宗教的な世界帝国建設の思想」が、WTOの「世界自由貿易」を推進する「新自由主義経済学」の「姿を取り」現代社会を動かしている(経済学が、現代社会に「合わせ、変型させられた神学である」点については、J・B・デュロゼル「改訂 カトリックの歴史」白水社、フェルナンド・ファン・ステルンベルゲン「トマス哲学入門」白水社を参照)。
多国籍企業、多国籍銀行の「所有権」は、その株式の「集積」として表現されるが、現在、一組織として多国籍企業の最大の株式所有主は、ローマ・カトリック教会=バチカンである。バチカンは、宗教組織ではなく、一つの「投資ファンド」である。利益のためであれば、喜んで戦争を引き起こす。バチカンの下僕として活動するドイツ系貴族ザクセン・コブルク・ゴータ一族が、ベルギー国王一族である。このザクセン・コブルク・ゴータ一族の末流が、英国王室ウィンザー家であり、ウィンザー家を「手本」に、明治時代、日本の天皇家は「創作」された。やがて世界帝国の中心地となるベルギーに、世界統一政府の「原型」である国連機関が置かれ、暴落する米国ドルを尻目に、英国金融街シティが、為替等の取引高で米国ウォール街を追い落とし、トップの座に就任し始めている。ベルギーと英国、共にバチカンの下僕ザクセン・コブルク・ゴータの国である。
注1・・ロックフェラーは、より大きな勢力の「代理人」に過ぎない
ロックフェラーの世界帝国建設のメソッド獲得の実験として、EU統合は行われている。世界統一政府が建設されるためには、米国による一国集中支配は終わらなければならない。ドルによる金融の一国集中支配は終わらなければならない。ドルの信用は下落し、ドルは暴落しなければならない。それを時事的にはサブプライムローン問題と呼ぶ。
EUの本部はベルギーのブリュッセルに置かれている。EU統合は、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの自由貿易協定=ベネルクス関税同盟により始まった。それが欧州石炭鉄鋼共同体に発展し、さらに欧州原子力共同体となり、やがてEU統合へと行き着く。ベルギーは、欧州の鉄鋼業の一大中心地であった(島田悦子「欧州鉄鋼業の集中と独占」新評論)。そのベルギーの鉄鋼業の過半を独占しているのが銀行ソシエテ・ジェネラル・ド・ベルジックである。このソシエテ・ジェネラルが、イスラエルの銀行ランベールの核兵器部門である(拙稿「ロシアン・マフィアの帝国」参照)。EU統合が核兵器産業によって行われてきた事を、これは示している。
欧州石炭鉄鋼共同体の創立に尽力した創立専門委員のE・ルブランは、ベルギー石炭連盟の役員であり、ソシエテ・ジェネラルの顧問であった。ベルギー国家こそ、EU統合、世界帝国建設の実験を担当してきた国である。
EU統合における、石炭鉄鋼共同体、原子力共同体の役割を、ロックフェラーの世界帝国建設において果たしているのがWTOである(注1)。政治的な世界統一は、経済的な世界統一を前提に実現する。その世界的な経済統一を担当しているのがWTOである。
WTOの推進する「世界自由貿易」の思想が、ブッシュ=ロックフェラー一族の麻薬専売企業ラッセル社が創立したジョンズ・ホプキンス大学を拠点に生み出された事は既報の通りである(拙稿「WTOの起源」参照)。広島、長崎に原爆を投下した政治家ポール・ニッツのポール・ニッツ研究所のあるジョンズ・ホプキンス大学である。EU統合と同様に、世界統一政府も、核兵器産業によって生み出されようとしている。
世界自由貿易を実現するのは、世界を股にかけ活動する多国籍企業、そのボスであるハリマン銀行、シティバンク、リーマンブラザーズ、ゴールドマンサックス等の多国籍銀行である。日本という「小さな島国の中小企業と、その利権を所有・保護する政府、官僚は、打倒され城を明け渡し、退場しなければならない」。防衛省元事務次官守屋は逮捕され、社会保険庁は解体され、年金資金の運用はゴールドマンサックスに「明け渡され」なくてはならない。
EU統合において、その基礎となる欧州全域での経済的一体化、欧州自由貿易を強く主張したのが、ベルギーの首相ポール・ヴァンゼーラントであった。ヴァンゼーラントの著書「ヨーロッパの概観 1932年」は、EU統合の「教科書」とされてきた(渡辺尚「ヨーロッパの発見」有斐閣)。「世界自由貿易」を強く主張する優秀な経済学者として、学生時代から「ソシエテ・ジェネラルからの多額の資金援助」により経済学者となったヴァンゼーラントは、この欧州自由貿易の教科書を「ジョンズ・ホプキンス大学の要請」で執筆した。
現在、WTOにより強力に推進されている「世界自由貿易」の理論家であるミルトン・フリードマンの新自由主義経済学等は、その源流をヴァンゼーラントに持っている。ヴァンゼーラントは若き日、ベルギーのルーヴァン大学で学んだが、その恩師として「自由貿易」思想=ロックフェラー帝国建設の思想を教え込んだのが、ルーヴァン大学教授で、ベルギーのカトリック大司教のトップであったデジレ・ジョセフ・メルシエ枢機卿であった。かつてローマ・カトリック教会は、ローマ帝国の国教として世界帝国を築いていた。しかし現在では、ドイツ、イタリア、フランス、ベルギー等、「小国分立状態」となっている。再びローマ・カトリック教会=バチカンによりローマ帝国を再建しようとする「狂信的・宗教的な世界帝国建設の思想」が、WTOの「世界自由貿易」を推進する「新自由主義経済学」の「姿を取り」現代社会を動かしている(経済学が、現代社会に「合わせ、変型させられた神学である」点については、J・B・デュロゼル「改訂 カトリックの歴史」白水社、フェルナンド・ファン・ステルンベルゲン「トマス哲学入門」白水社を参照)。
多国籍企業、多国籍銀行の「所有権」は、その株式の「集積」として表現されるが、現在、一組織として多国籍企業の最大の株式所有主は、ローマ・カトリック教会=バチカンである。バチカンは、宗教組織ではなく、一つの「投資ファンド」である。利益のためであれば、喜んで戦争を引き起こす。バチカンの下僕として活動するドイツ系貴族ザクセン・コブルク・ゴータ一族が、ベルギー国王一族である。このザクセン・コブルク・ゴータ一族の末流が、英国王室ウィンザー家であり、ウィンザー家を「手本」に、明治時代、日本の天皇家は「創作」された。やがて世界帝国の中心地となるベルギーに、世界統一政府の「原型」である国連機関が置かれ、暴落する米国ドルを尻目に、英国金融街シティが、為替等の取引高で米国ウォール街を追い落とし、トップの座に就任し始めている。ベルギーと英国、共にバチカンの下僕ザクセン・コブルク・ゴータの国である。
注1・・ロックフェラーは、より大きな勢力の「代理人」に過ぎない