翁長沖縄知事が高江ヘリパッド建設容認の順当性
沖縄の真相が、ようやく誰の目にも明らかになり始めている。
「沖縄の真相」
とは何か。
それは、沖縄県知事の翁長雄志氏が、
「辺野古米軍基地建設を容認している」
ということだ。
2014年の沖縄県知事選で私が執拗に求めたことは、
辺野古基地建設の基礎になる埋立承認の取消、撤回
を知事公約に明記することだった。
県知事が埋立承認の撤回、取消に動かない限り、辺野古基地建設を止めることはできない。
したがって、知事選公約にこれを明記することが絶対に必要であると主張した。
当時、有力候補とされていた翁長雄志氏は、この点を明確にしなかった。
私は沖縄を訪問し、シンポジウムで問題提起をした。
翁長雄志氏は知事選への出馬会見で、記者からこの点を追及されると気色ばんだ。
翁長氏は撤回、取消を明示できない理由として、
「腹八分の合意」
を挙げた。
その意味は定かではないが、次のように推察された。
翁長氏を支持する勢力には従来の革新勢力だけでなく、翁長氏が所属してきた自民党支持者が含まれる。
この支持者は辺野古基地建設に反対ではなく、むしろ容認する勢力である。
これらの広範な支持を獲得するには、辺野古基地建設を本当に止めてしまうような実効性の高い公約を明示できない。
こんなことになるのだと思われた。
沖縄県の翁長雄志知事が、高江ヘリパッド建設を事実上容認する行動を示した。
沖縄タイムズは次のように伝えている。
「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対すると明言して2014年の知事選で当選した翁長雄志知事が28日、工事を事実上容認する立場を明らかにした。
知事は「オスプレイ配備撤回で物事は収れんされるのではないか」とするが、地元住民からは「既にオスプレイは飛んでいる。知事は一度も現場を見に来ていない」「公約違反だ。高江を切り捨てるのか」など批判の声が上がった。
識者からは「辺野古新基地建設反対の立場は明確にした」と評価する意見があった一方で、「住民が工事差し止めの仮処分を申し立てている中で、残念な選択だ」との声もあった。」記事は、
「「辺野古新基地建設反対の立場は明確にした」と評価する意見があった」
とするが、これも事実誤認の評価である。
翁長雄志氏はすでに辺野古基地の陸上工事を容認している。
また、本ブログ、メルマガで再三指摘し続けてきたように、翁長氏による「埋立承認取消」措置は、沖縄県が辺野古基地建設本体工事に関する事前協議書を受理した後であった。
辺野古米軍基地建設の本体工事を着手できる段取りが整うまで、「埋立承認取消」を先送りしたものだった。
つまり、翁長氏の行動は
「辺野古に基地を作らせない」「ポーズ」
を取りながら、
実態上は、
「辺野古に基地を作らせる」「結果」
を生み出すものになっているのである
本ブログ、メルマガでは、本年8月8日付記事
「高江ヘリパッド阻止にはオール沖縄対応不可欠」
「札束で米軍基地強要安倍政権にNO!」
で、高江ヘリパッド建設に対する翁長氏の曖昧な姿勢を指摘した。
「高江での安倍政権による暴走を阻止するためには、翁長知事のリーダーシップ発揮が不可欠である。
高江で県道70号を封鎖し、不必要な検問をしているのは沖縄県警であり、県道は沖縄県に管理責任があり、県道上における沖縄防衛局による不法行為に対しては沖縄県が毅然とした姿勢を示す必要があるからだ。」
とも記述した。
この沖縄で、さらに高江ヘリパッド建設反対運動に対する弾圧が激しさを増している。
「県警 8カ所一斉捜索 辺野古抗議の4人逮捕 1月の搬入妨害容疑」(沖縄タイムス)
「県警、平和センター捜索 辺野古抗議拠点も 山城議長ら4人逮捕」(琉球新報)
沖縄県警が11月29日、辺野古、高江両新基地反対の拠点となっている沖縄平和センターはじめ8カ所を突然家宅捜索し、山城博治同センター議長らを逮捕した。
沖縄県と安倍政権が連携して高江ヘリパッド建設反対運動に対する弾圧を強化しているのである。
沖縄で辺野古基地建設反対、高江ヘリパッド建設反対の思いを持つ県民は、そろそろ翁長氏の真実の姿を冷静に見つめる必要があるだろう。
仲井真弘多元知事も、辺野古基地建設反対を唱えて沖縄県民を結局は裏切った。
翁長氏が同じ流れにあることは、ほぼ間違いのない状況が鮮明化している。
真実を見つめるべきときが来ている。