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平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

沖縄県知事選候補は辺野古基地賛否明確に!

2018-09-04 20:18:15 | 植草一秀氏の『知られざる真実』

沖縄県知事選候補は辺野古基地賛否明確に!
「不幸の入口は矛盾にある」

と言われる。

矛盾があれば、必ず行き詰まる。

沖縄で9月30日に県知事選が行われる。

この選挙の最大の争点は辺野古米軍基地建設の是非である。

翁長前知事が辺野古の公有水面埋め立て承認の撤回の手続きに入った局面で急逝され、知事選が前倒しされることになったため、知事選の最大争点が辺野古米軍基地建設の是非になった。

この現実を否定することはできない。

知事選に立候補する候補者は、この問題についての明確な公約を示す必要がある。

安倍内閣は辺野古米軍基地建設を強行推進しているが、この問題で必要不可欠なことは、沖縄の主権者の同意である。

沖縄のことは沖縄が決める。

これが民主主義、地方自治の本旨である。

面積が日本全体の0.6%の沖縄県に、日本全体の米軍施設の74%が沖縄に押し付けられている。

この沖縄の美しい海=美(ちゅ)ら海を破壊して巨大な米軍基地を建設しようとしている。

この問題について責任ある公約を明示して選挙に臨むことが必要で、各候補者はここに矛盾があれば選挙に勝利することはできないことを銘記するべきだ。

選挙のテーマは、

美ら海壊し 基地造る 暴政止める 弔い選挙

である。

知事選は沖縄県政与党が擁立する自由党衆議院議員の玉城デニー氏と

県政野党が擁立する宜野湾市長の佐喜眞淳氏とによる

事実上の一騎打ちになる。

両者を支援する陣営の、昨年10月衆院選比例代表選挙での得票状況は以下のとおりだ。

自公維  302,655
立希共社 325,983

自由党は比例代表選挙に候補者を立てなかったため、自由党支持者の投票は立希共社の得票に含まれていると考えられる。

「オール沖縄」陣営には保守層の一部が含まれているから、両者の基礎票の差は上記計数よりも大きいと考えられる。

問題は佐喜眞候補が辺野古米軍基地建設の是非について明確な公約を示していないことだ。

これは名護市長選における自公政権側の候補者と共通する姿勢だ。

名護市長選で自公側の候補者は辺野古米軍基地建設の是非を明示しなかった。

応援に入る国会議員には、「辺野古に触れるな、辺野古のへの字も出すな」との指示が示されたと伝えられている。

最重要の問題についての明確な姿勢を示さず、ひたすら利益誘導で投票を要請する。

沖縄の主権者を侮蔑する姿勢だと言わざるを得ない。

辺野古米軍基地建設に賛成なら、その考えを明示すればよいのだ。

その上で、基地を受け入れれば、これだけ利得がありますよということを、明確に、信念をもって訴えればよいのだ。

これが「矛盾のない」立候補者の行動である。

「美ら海を壊す米軍基地建設を拒絶する」のか「見返りがあるなら美ら海を壊して米軍基地を造ることにも賛成する」のかを判断するのは、沖縄の主権者である。

米軍基地建設問題に対する明確な、責任ある公約を示さずに、利益誘導だけ行うのは正々堂々とした戦い方ではない。

公約を明示して、判断を主権者である県民に委ねる堂々とした選挙戦を展開するべきだ。




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わが胸の燃ゆる思ひにくらぶれば煙はうすし桜島山

2018-09-04 19:59:55 | 植草一秀氏の『知られざる真実』


わが胸の燃ゆる思ひにくらぶれば煙はうすし桜島山
“我が胸の 燃ゆる思ひにくらぶれば 煙はうすし 桜島山”

幕末の志士、平野国臣が詠んだ歌が話題を呼んでいる。

すでに日刊ゲンダイが伝えているが、安倍首相が8月27日に総裁選への出馬決意を表明する際、自身のツイッターに投稿したものだ。

安倍首相は鹿児島で錦江湾に聳え立つ桜島を背景に総裁選への出馬表明を行った。

出馬表明に先立つ鹿児島での講演では、

「薩摩と長州で力を合わせ、新たな時代を切り開いていきたい」

と語って「薩長同盟」を気取っていた。

日刊ゲンダイは次のように伝える。

「この歌意を巡って、「安倍首相は意味を理解しているのか」と嘲笑する声が飛び交っている。

「我が胸の――」は、関西吟詩文化協会によると<私の心のうちにある熱い尊王攘夷への情熱にくらべてみると、あの黒黒と噴き上げている桜島の煙など、まだまだ薄いものよ>という意味。

この歌は、福岡藩士だった国臣が薩摩藩(現・鹿児島県)で攘夷活動をしようとしたが拒まれたため、薩摩への失望を込めて詠んだと言われている。」

「薩長同盟」をアピールしながら、薩摩を批判する歌を総裁選への出馬表明の「渾身の」ツイッターの決めフレーズに用いるところに、安倍首相の力量がにじみ出ている。

そもそも、明治維新は日本国民が企画・実行した政変とは言えない面が強い。

坂本龍馬が活動の拠点とした長崎のグラーバー商会でさえ、ロスチャイルド系の武器商社で、中国のアヘン戦争で中核的役割を担ったジャーディンマセソン商会の日本総代理店という事実を有していた。

ロスチャイルド資本は英国を通じて薩長を支援し、フランスを通じて幕府を支え、日本における内戦を画策したと考えられる。

実際に戊辰戦争が勃発したが、戦争の帰結を決定したのは、アームストロング砲が官軍に提供されたことによる面が強い。

欧州巨大金融資本が日本における政変を誘導し、政変後は朝廷の権威を利用して日本支配を実現したと言える。

同時に巨大資本は徳川家をも殲滅してはいない。

徳川家を維新後も温存する対応を示してきた。

明治維新を契機に、日本は欧米金融資本が支配する体制に移行し、その流れは現在まで引き継がれていると言える。

戊辰戦争では薩長に対して奥羽越列藩同盟が最後まで抵抗した。

薩長官軍対奥羽越列藩同盟の闘いの余韻は現在まで引き継がれている。

2016年7月参院選の選挙区選挙では、北海道、秋田を除く東北、新潟、長野、山梨、大分、沖縄で反自公勢力が勝利を収めている。

薩長対奥羽越列藩同盟の闘いはいまなお持続しているとみることができるのだ。

安倍首相の薩長発言は日本の歴史的な対立を改めて明確にするものであり、日本国首相の発言として、いささか適切さを欠いている。

さらに、薩長同盟を彷彿させておきながら、薩摩を非難する意味が込められている歌を掲げるのはあまりにもお粗末だ。

国会答弁で官僚が用意した原稿にあった「云々」という漢字を「でんでん」と読み上げて、答弁を聞いている側がキツネにつままれたことがあったが、これではLeaderどころかReaderにもなれないと揶揄されてしまう。

安倍首相の皇室に対する基本姿勢は、その権威を尊崇するものではなく、常に政治利用するものでしかない。

これは明治政変以来の基本構造である。

明治以降の日本の軍国主義体質、金権腐敗体質は長州に起源を持つものであると言ってもよいだろう。

明治維新に関する研究、再考察が活発化しているが、現代日本を理解するために、維新の真実を徹底的に明らかにする必要があると言える。

閑話休題。

安倍政治の今後は極めて厳しいものがある。

総裁選直後に沖縄県知事選がある。

そして、鬼門の消費税増税問題が控えている。

この二つの難関を乗り越えられなければ、安倍内閣は落日を迎えることになるだろう。




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