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トルコ・エジプトの動乱=尖閣諸島問題  

2013-07-07 08:59:36 | オルタナティブ通信


トルコ・エジプトの動乱=尖閣諸島問題


 イタリア本土とシチリア島を結ぶ、全長30kmの橋。この橋は、シチリアを横断するシチリア横断道路の建設と一体化し、さらに地中海・海上の橋により、チュニジアのチュニスへと連結される。

チュニスからは、北アフリカ、マグレブを横断する高速道路建設と結合し、アレキサンドリアまで直行、通過し、エジプトのスエズ運河に達する。

そして、このイタリア=マグレブ高速道路は、現在建設中のスエズ運河架橋を通り、シナイ半島を通過、ガザ、そしてイスラエルを縦断、さらにレバノン、シリア、トルコにまで至る高速道路に連結する。

この道路建設により、北アフリカとヨーロッパを結ぶ地中海経済圏の基幹である地中海・流通網が形成される。


 イスラエルとアラブ諸国は、激しく対立し憎悪の関係にあるが、それとは「無関係に」イスラエルとアラブはあらゆる産業の基盤である流通網を一体化させる道を選択し、実行に移し始めている。パレスチナ戦争は軍事産業の活性化のための産業振興策であり、この地中海流通網も産業振興策として建設されている。激しく憎悪し殺し合うイスラエルとアラブが、自由に行き来する道路流通網を建設し、ジョイント・ビジネス(共同事業)を行う事は当然である。

敵同士が親密にジョイント・ビジネスを行う、それが国際政治の「現実」であり、リアル・ポリティクスである。


 EUは1904年、ヨーロッパ鉄鋼共同体として発足した。あらゆる産業の基盤である鉄鋼生産・流通において一体化した事が、EU統合の「出発点」であった。あらゆる産業の基盤である道路流通網の一体化が、イスラエルとアラブを含む地中海経済圏一体化の「出発点」となる。

1904年のヨーロッパ鉄鋼共同体の発足以後も、第一次世界大戦と第二次世界大戦があり、ドイツとフランスはお互いに憎み合い壮絶な殺し合いを行った。しかし、ドイツとフランスは現在統合EUのメンバーとして、その統合の中核に居る。鉄鋼共同体として産業基盤を一体化させた以上、また地域共同体として一体化させる事が「必然」であった以上、相互の憎悪と紛争は100年を経て無化される。かつて、ナショナリズム=国家主義の立場から、ドイツへの憎悪を煽動したフランスの「愛国者」も、フランスへの憎悪を煽動したドイツの「愛国者」も、統合EUの現在から見れば、その愛国心は無知を意味し、時代遅れの歴史的遺物でしかない。


 この高速道路に象徴される「広域統合」に反対する勢力、不協和音は、「様々な理由付けによって一掃されてゆく」。アラブの春と称される政治変動、トルコ・エジプトで続く動乱は、この「一掃作業」の一部となる。未だに海を越える架橋さえ出来ていない東アジアにおける中国・韓国・北朝鮮・日本の対立は、この「不協和音の一掃作業」での失敗の繰り返しを意味している。トルコ・エジプトでの動乱と、尖閣諸島等々での対立は、1000年の歴史スパンでは同じ意味を持っている。






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