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軍事産業のデマ宣伝に踊らされる市民

2009-12-22 19:58:00 | オルタナティブ通信

軍事産業のデマ宣伝に踊らされる市民



 2002年8月23日、「ロシア軍」の戦闘機スホーイ25が、グルジア領土の国境付近30kmのパンキン渓谷を空爆した。グルジア政府は、この空爆に対し「ロシアによる宣戦布告行為である」として強く非難を行った。

昨今の、グルジア・ロシアの「軍事衝突の火種」が、既に、この頃から現在に至るまで「継続して来た」事を窺わせる。

 ロシア側は、この渓谷でチェチェン・ゲリラが活動しており、ロシアへの「テロ行為」の準備が行われていた趣旨を発表し、グルジア政府のチェチェン・ゲリラの活動容認を「ロシアへの軍事的脅迫である」として、逆にグルジアを批判した。

ロシアVSグルジア政府の「子供じみた、上げ足取りの、相互非難」と言う、近年見られる、紛争の「泥沼化」を象徴する応酬である。

「国際世論」は、ロシアによるチェチェン人「虐殺」への、「非難の大合唱」を行った。

 「奇妙な事」に、空爆は、早朝に行われた。パンキン渓谷に最も近いロシア軍基地であるモズドク空軍基地からスホーイ25が飛び立ったとしても、早朝に、この渓谷に到達し空爆を加えるためには、朝4時には出撃する必要があった。しかし、ロシア軍のスホーイ25には、夜間飛行装置が装着されておらず、朝4時の離陸は不可能である。

この「ロシア軍」による空爆は、ロシア軍戦闘機には、物理的に「不可能」であった。

ロシア政府は、「不思議な事に」、この事実に一切「触れず」、この点での反論も一切行っていない。

 空爆を受けたパンキン渓谷の付近で、夜間飛行装置を装着したスホーイ戦闘機を所持しているのは、「グルジア政府」だけであった。グルジア軍のスホーイ戦闘機は、「イスラエル軍によって」改良を施され、夜間飛行装置を装備していた。

グルジア政府は「イスラエル軍の支援の下、自分で自分の領土を爆撃し、ロシアによる宣戦布告」として戦争準備に「取り掛かっていた」。

「国際世論」は、グルジアの自作自演に対し、「ロシアによるチェチェン人虐殺」として非難の大合唱を展開した。

ロシアは、「グルジアの自作自演には一切触れず」、「チェチェン・ゲリラを殺害して何が悪い、グルジア=イスラエル軍と、戦争をやるなら、いつでも受けて立つ」と戦争準備体制を取った。

 これがロシアン・イスラエル・マフィアをバックにしたロシア政府と、グルジア=イスラエル軍の、「暗黙の共同自作自演」による、戦争創出政策=兵器販売促進政策である。空爆で殺害されたチェチェン人の命は「必要コスト」と言う事である。

軍事産業・軍組織、政府トップが常に利益を得、民衆・一般市民が常に「殺害され命を奪われる」、これが、戦争と言うモノの「実態」である。

北朝鮮の核ミサイル製造に関与してきたイスラエルの軍事産業の経営陣が、そのまま北朝鮮のミサイルを迎撃する日本のMDミサイル防衛システムを「製造している」レイセオン社の経営陣であるという図式に、ロシア・グルジア紛争と同一の「戦争経済のメカニズム」を、アジアにも見る事が出来る。

米国・イスラエルの軍事産業が常に利益を得、アジアの民衆・一般市民が常に「殺害され命を奪われる」、これが、アジアにおける戦争と言うモノの「実態」である。「サブプライム金融恐慌で預金残高がマイナスになった欧米人の貯金通帳の残高を、プラスに転じてやるため、アジア人同士が殺し合う必要は」一切、無い。

 軍事産業とマスコミに「踊らされ」、反中国・反北朝鮮で「戦争への熱狂・狂気の道を歩むか」、事態を冷徹に見通し、戦争回避の道を探るか。「衆愚の1人として民度の低さを体現するか否か」は、各人の状況分析力と理性に、かかっている。



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