福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

修験宗旨書・・・27

2017-12-27 | 諸経
修験宗旨書・・・27
錫杖の事第七通(錫杖は衆生を覚醒させるためのもので声聞の錫杖(四輪)縁覚の錫杖(十二輪)菩薩の錫杖(六輪)がある
夫れ錫杖とは法界の総体、衆生覚路の智杖なり。之に三種あり。一に声聞の
錫杖、二に縁覚の錫杖、三に菩薩の錫杖なり。初めに声聞の錫杖とは、四輪なり、苦集滅道四諦を表す。縁覚の錫杖は十二輪なり。十二因縁を表す。菩薩の錫杖は六輪なり、六波羅蜜を表す。修験所持の錫杖は六輪なり。・・古記にいわく、錫杖の円形は周囲無際の境界を表す。上に五輪塔婆あり、法界の五大を表す。中に三種の五輪あり、三部の宝塔を表す、是則ち一切衆生三身平等の全体なり。四面の半月は東西南北の四州を表す。左右の六輪は六波羅蜜を表す。下の柄を取ることは欲界穢土の六道を表し、錫杖を振るうことは六道輪廻の眠りを覚まし、一切衆生一佛会に帰入せしめる義なり。故に此の声を聞くものは三業所犯の罪障を消滅し、速やかに菩提を証し云々。この錫杖は華厳経の文なり(淨行品第七にあり)。ここに序・正・流通あり。(九条錫杖経を載せておきます「手執錫杖 當願衆生 設大施会 示如実道 供養三宝 設大施会 示如実道 供養三宝 (第二信發願条) 以清浄心 供養三宝 発清浄心 供養三宝 願清浄心 供養三宝 (第三六道智識条)當願衆生 作天人師 虚空満願 度苦衆生 法界圍繞 供養三宝 値遇諸仏 速證菩提 (第四三諦修習条)當願衆生 真諦修習 大慈大悲 一切衆生 俗諦修習 大慈大悲 一切衆生 一乗修習 大慈大悲 一切衆生 恭敬供養 佛寶法寶 僧宝一體三寶 (第五六道化生条)當願衆生 檀波羅蜜 大慈大悲 一切衆生 尸羅波羅蜜 大慈大悲 一切衆生 羼提波羅蜜 大慈大悲 一切衆生 毘梨耶波羅蜜 大慈大悲 一切衆生 禅那波羅蜜 大慈大悲 一切衆生 般若波羅蜜 大慈大悲 一切衆生 (第六捨悪持善条)當願衆生 十方一切 無量衆生 聞錫杖聲 懈怠者精進 破戒者持戒 不信者令信 慳貪者布施 瞋恚者慈悲 愚痴者智慧 驕慢者恭敬 放逸者攝心 具修万行 速證菩提 (第七邪類遠離条)當願衆生 十方一切 じ邪魔外道 魍魎鬼神 毒獣毒龍 毒蟲之類 聞錫杖聲 催伏毒害 発菩提心 具修万行 速證菩提 (第八三道消滅条)當願衆生 十方一切 地獄餓鬼畜生 八難之處 受苦衆生 聞錫杖聲 速得解脱 或癖ニ障 百八煩悩 発菩提心 具修万行 速證菩提 (第九回向発願条(過去・現在・未来の三世の諸仏も、錫杖の功徳によって正覚したまう))過去諸佛 執持錫杖 己成仏 現在諸佛 執持錫杖 現成仏 未来諸佛 執持錫杖 當成仏 故我稽首 執持錫杖 供養三宝 故我稽首 執持錫杖 供養三宝 南無恭敬供養 三尊界会 恭敬供養 顕蜜聖教 哀愍摂受 護持弟子」 )手執錫杖の一句は序文なり、(第三条の)當願衆生より六度正宗分なり。以下は流通分なり。その深功能経説に臨みて覚知すべきなり。古記にいわく、「以清浄心」にて三振するは三身の如来を驚かしたてまつる義なり。「作天」にて二振するは定慧を表す。「真諦」にて二振するは真俗不二にして一如に帰せしめることを表し、「壇波羅蜜」にて二振は天地を驚かす義なり。「無量衆生」にて二振は生佛一如なることを表し、「餓鬼」にて二振は一切衆生の百八煩悩を滅し一佛界に帰せしむることを表す。・・・


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