
実際は地図のように近くなかった。
駅の場所もわからない。
ようやく踏み切りを見つけた。
電車が来るまで、数分だけ待ってみよう。
そうしたらどこかでタクシーを見つけよう。
数分待っていたら、電車がやってきた。
うれしいことに、これも見ておきたかった元東急の5000系だ。
歩いてきた甲斐があった。

これだけ暑いのだが、冷房がついていない電車だ。
でも、私が子供の頃には電車には冷房なんて付いていなかったのだ。
しかしなんだか幻のような一瞬だった。

たった1両ぽっきりの電車が原っぱを駆け抜けて行った。
慌ててバスターミナル目指して戻る。
タクシーなんて走っていない。
とにかく国道に出た。
そこでタクシーを拾って、リムジンバスの停留所を目指した。

バス停留所に着いた。
時間にはまだ余裕があった。
しばらく市電を眺めた。
この電車は日本で初めての低床車として1997年にドイツのMAN社から
やってきた電車、9700形だ。
輸入と整備は新潟トランシス。(当時は新潟鐵工所)
この電車の導入成功例から日本全国に低床車が導入されることになる。

ああ、都営バス!!

ああ、競輪バス!

熊本城とも、そろそろさよならだ。

リムジンバスの車内から。

仕事でまた来ることもあるだろう。
熊本は素晴らしい町だ。
SONY α900、タムロンA09