南富山から岩峅寺に向けて上滝線に乗る。
ずっと運転席の後ろに立っている。
そりゃあ、立ってるよね。
南富山駅には鉄道線と並んで市内線の工場もある。
だから鉄道線と市内線が並ぶ。
交換駅だったが使われなくなった駅。
ちなみに不二越線、上滝線は結構、乗客は多い。
観光路線ではなく、通勤通学路線といった趣。
使わなくなったホームには花壇が並んでいた。
この駅も交換施設を使わなくなったようだ。
線路がそのままカーブしているのがイイ。
好い風情だ。
昔はもっと本数が多かったということか。
でも、今もそれなりに利用客は多いので、実は地鉄では重要路線かもしれない。
そして、将来はこの線はLRTに変貌する。
通勤通学客を都心に直行させるのだ。
そういう意味で、この路線は撮っておかねばならないのだ。
LRT化された将来、このような木造駅舎は残るんだろうか?
地鉄には木造駅舎が多く残っていて、関東であれば、それだけで人が訪れる場所だろう。
上滝線もだんだん乗客が下車して、ローカル線になっていく。
しかしすれ違ったのが近年、東急から来た8590系。
地鉄で唯一のステンレス4ドア、ロングシート車。
地鉄はクロスシートが好きなのだが、この東急のロングシート車はそのまま使われている。
趣が無い。
でも、上滝線は通勤通学路線だし、乗客も多いので、座りにくいクロスシートよりも
ロングシートが合ってるのかもしれない。
乗客にインタビューしたわけではないけれど(笑)。
しかし、この元8590で宇奈月温泉や立山には行きたくない。
ちなみに4ドア車なのに中間の2ドアは締め切り扱い。
鉄道模型や映画で使われそうな待合室。
昔はみんなこんな感じだったんだけどね。
大山寺駅。
常願寺川の畔にある駅。
常願寺川の鉄橋。
鉄橋の上からみた常願寺川。
さすがにこの辺まで来ると雪がある。
上滝線の終点、岩峅寺。
左側は立山線。
立山線は実は超ローカル。
岩峅寺に到着したら、駅舎や建物を撮影していた。
立山線への渡り廊下も木造。
乗って来た14760形。
おっと立山行きが居た。
目の前の構内踏切の遮断機が降りていた。
乗れない!!!!
ああ、行ってしまった。
ここから立山行に乗れば効率よかったのだ。
しかし、のんびり撮影などしていたら乗換そびれた。
なんと次の立山行きは1時間後だ!
しかたなく、駅を降りて、岩峅寺駅の駅舎を撮る。
ここは映画「剣岳 点の記」で、明治時代の富山駅という設定で使われたのだそうだ。
素晴らしい駅舎だ。
次の立山行きまで1時間も待つのは時間がもったいない。
そこで乗って来た上滝線の14760形で折り返すことにした。
この駅舎は上堀駅。
この辺は市街地で人も多い。
でも駅舎は木造。
南富山駅を出ると市内電車が見える。
車窓から撮った。
望遠だと大町駅が見えている。
まあ300mだから。
稲荷町駅まで戻る。
大好きな10020形が見えやすくなっていたので、もう一回撮る。
この車庫の電車の出入りは意外に激しい。
のんびり車庫に入ってるわけではなく、富山駅からの交換が多く、
出たり入ったりしている。
見事なかぼちゃ電車の並び。
両端は京阪3000系。
元西武のレッドアローも元気。
この編成がいったん、富山駅に回送して折り返して来るのだ。
出ていく時を撮った。
宇奈月温泉方面のホームで待っていると先ほどのレッドアローが普通上市行きでやってきた。
しかし上りホームがすごい。
女子ばかりが電車を待っている。
稲荷町には女子大でもあるんだろうか????
(つづく)
SONY α7Ⅱ、TAMRON AF 28-75mm F/2.8 (Model A09) (LA-EA4経由)
AF4.5-5.6/75-300mm(LA-EA4経由)
今回は富山、福井、大垣、桑名を大周遊した。
コンセプトははっきりしていて、まず富山は交通インフラが経済誌で語られるほど革新的なこと、
富山地方鉄道に乗ったことが無いこと。
福井はやはりえちぜん鉄道の試み、福井鉄道の初乗車。
大垣は、近鉄から養老鉄道に移管され、近鉄車両が東急7700系に切り替えられるので、
近鉄車両をたくさん撮っておきたいことと、初乗車。
桑名ではやはり近鉄から三岐鉄道に移管されたナローゲージの北勢線の全線乗車。
そしてなるべく特急や新幹線を使わずに鈍行を利用してコストを削減すること。
以上だ。
コンセプトがハッキリしていると動きも明確。
さすがに東京から富山へは在来線が横川:軽井沢で廃止になって新幹線に乗らねば行けないという状況なので、
東京駅からは大人しく北陸新幹線を使う。
信越線は無くなったものの、上越線で新潟から富山に向かう手もあるにはあるが、
そうすれば、それだけで丸一日使ってしまうし。
手前が私が乗った北陸新幹線かがやき。
速達タイプの金沢行き。
かがやきは全席指定しかない。
JR東日本の新幹線は東海に比べてバラエティー豊かで楽しい。
JR東海は併結するということもないし。
あっという間に浅間山。
そんなに雪は無い。
長野駅に近づく。
これは志賀方面かな。
長野駅なんて通勤が可能である。
糸魚川あたりか。
いかにも日本海の色。
もうすこし進んで、親不知あたりか。
天気が良くなった。
富山駅に到着。
北陸新幹線で「つるぎ」は富山から先でしか見られない。
富山、金沢の区間列車だから。
富山駅前の風景。
高架駅は最近のJRの地方主要駅の典型的なタイプ。
その駅の軒下まで富山地方鉄道の市内線の路面電車が入ってくる。
傘をささずに乗り換えが可能。
ここは最近、JRの駅舎まで延長して乗り入れたのだ。
延伸して利便化を図ったのは2015年のことだ。
さらに近い将来は、富山駅の北側から走っている富山ライトレール(元は国鉄の富山港線)との
直通化も予定されている。
これは便利だ。
なにせ徒歩で駅の南北を歩くのも遠いぐらいだから。
たった200mほど駅構内まで延伸しただけだが、すごく便利。
屋根もあるし、寒さも和らぐ。
こういう工夫が富山のすごいところだ。
左側の連接式のセントラムは環状線を走る。
環状線は新たに2009年に延伸開業している。
富山では市内電車は近年、延伸などを行っている。
上下分離・官設民営方式を使って、市の負担を減らす工夫も活用した。
写真は3連接低床車体のサントラム。
豊橋鉄道と同系で、アルナ車体製。
神通川にかかる富山大橋は古く狭く、重量に耐えられなかったので、デビュー当初は大学前まで走りことは出来なかった。
2012年に新しい富山大橋が作られ、単線から複線化にもなり、サントラムやセントラムも入線できるようになった。
終点の大学前でも見られるようになった。
富山、すごい。
新幹線で到着後、早くも大興奮の私。
路面電車ががんがん走る都市は文化が高いと思っているのだ。
T100型サントラム。
で、バスを見るともっと驚くと思う。
東京都バスとそっくりなカラーリングだからだ。
ナックルが都バスと逆のデザインなのが楽しい。
古いタイプの市内電車もある。
吊りかけ駆動で、音が懐かしい。
実は最も好き。
勿論、女性運転手も活躍している。
路面電車は実は運転は難しい。
クルマや人にぶつかりそうになっても急ブレーキがかけにくい。
だから予測して運転もしなければならない。
動体予測が苦手な人が多いとされる女性の場合は大変なのだろうか?
そもそも動体予測や側方感覚が得意な人が乗務しているんだろうか。
富山駅前というよりも東京の駅前のように錯覚してしまいそうだ。
LEDじゃなくて方向幕だけれども。
そしてやっと富山地方鉄道の富山駅に行く。
ここもJR駅からは濡れずにエスカレーター利用で来れる。
トイレも綺麗だった。
駅は終端式で趣のあるもの。
14760形は1980年にローレル賞も取った、自社発注の冷房車。
地鉄の主力。
左は通称「かぼちゃ電車」、右は通称「大根でんしゃ」。
14760形のローレル賞のプレート。
ああ、なんだか昔の関西私鉄みたいで楽しい。
素晴らしいなあ。
稲荷町で降りる。
ここには車庫があるのだ。
稲荷町は木造が多い駅で、このベンチとか素晴らしいよね。
というか、総木造の駅。
車庫で10020形を見かける。
これが見たかった電車のひとつ。
1961年デビューの古参。
75kw/hの出力から、100馬力ということでこの形式名になっている。
地鉄は頭の3桁が馬力。
クハ175(14760形と同一構造の増結用新造車)と3両編成を組む。
さて、稲荷町から岩峅寺行きの不二越線・上滝線に乗ることにした。
南富山までを不二越線、その先を上滝線と称するが、実際は電車は直通して1本となっている。
南富山駅はなんだか模型のレイアウトのようだ。
右側の線路は路面電車の市内線である。
電圧が違うので直通はできないが、1067mmの軌間は同じだ。
実は近い将来、上滝線はLRT化されて、市内線に直通するようになる計画だ。
低床車両で高齢者などにも優しく、また市内の中心地へ直通するメリットを享受するほうが、
得策と考えているようだ。
富山はいろいろなことを考える。
発想が常に乗客目線であって、実に素晴らしい。
(つづく)
SONY α7Ⅱ、TAMRON AF 28-75mm F/2.8 (Model A09) (LA-EA4経由)
AF4.5-5.6/75-300mm(LA-EA4経由)