日本橋に用事があり、それが終わって、日本橋高島屋で開催されている
「浮世絵 最強伝説」サンタフェ リー・ダークスコレクション というのを見てきた。
浮世絵の絵柄に関しては、幼いころより、記念切手で知っていた。
記念切手には浮世絵が多いのだ。
あとは歌舞伎役者などの絵柄や、富嶽三十六景などの絵柄そのものは当然、よく知っていた。
しかし本物を見たかと言われると、どうも不明だ。
高島屋の本館8階の展示場は、舐めていたらいかんというほどの160点以上の充実した内容だった。
そして、まず驚いた!
浮世絵というのは、サイズで言えばA4をちょっと大きくしたぐらいのもの。
大判(おおばん) が最も一般的なサイズで、縦39cm×横26.5cm。
ああ、大きなポスターで見ていたわけだから、もっと大きいんだと思い込んでいた。
日本人の多くはそう思っている可能性は無いか??
そのサイズで、あの細かい描写を版画で仕上げるなんて、江戸の人々の神技としか思えない。
浮世絵の租、菱川師宣から始まって、鈴木春信、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重などの
本物の版画が並ぶ!
これを壮観と言わずして・・・
実に描写が細かいし、色も細かいし、なんでこんなことが版画でできるんだろうと思う。
美人画、人物画、歌舞伎役者、力士などの浮世絵は世界的に有名だが、
私は特に葛飾北斎の風景ものに魅かれた。
富士山、東海道、橋などをシリーズ化しているのだが、もう惚れ惚れする。
当時の家屋や人間も興味深い。
おまけにやはり北斎はどう見ても巧い。
歌川広重も風景ものは素晴らしい。
子どもの頃より切手でよく知っていた写楽だが、たった半年だけ活躍して忽然と姿を消したというのも
初めて知った話。
展示を見終わって、tvか何かの録画で、浮世絵版画の作成方法を上映していたのだが、
すごくよく分かった。
蔦屋という名称は、浮世絵の版元の名称だったのも知った。
実は有名な名前の人は絵師であり、絵を描く人。
木版に彫るのが彫師、彩色して紙に摺るのが摺師で、その3人での共同作業。
絵師の名だけが残される風習ということだが、彫師と摺師もすごくないといけないはず。
やはり日本人はすごいと再認識した次第。