大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 7月18日 うふふ

2013-07-18 19:00:59 | B,日々の恐怖





    日々の恐怖 7月18日 うふふ





 友人ら三人でカラオケに行った時のことです。
通された部屋は狭く、壁にそってL字にソファが置かれていた。
モニタ側にA、L字の直角部にB、その隣のドア付近に私が座った。
狭い部屋なので、音量を上げると話し声は聞こえにくくなる。
 曲が終わり部屋がシンとなった時、AがBに尋ねた。

「 さっき曲の途中にBちゃん笑った?」

Bが笑ってないと首を振ると、Aがおかしいなと言った。

「 若い女の声で、『うふふ』って耳元で聞こえた。」

Bの声は特徴的で、聞けばすぐに分かるし、うふふとは笑わない。
 その直後だった。
店員が部屋に入って来るやいなや、

「 エアコンの調子が悪いので、部屋を替わって欲しい。」

と私達に告げた。
 その店は以前からよく利用していたが、機種やマイクの調子が悪いとこっちが言っても渋々。
いつもならそうだ。
 こっちがフロントに電話してもいないのに、エアコンの調子が悪いからと、わざわざ部屋に来るのはおかしい。
それに、エアコンの調子は悪くなかった。
 AとBもそのことを感じたのか、腑に落ちない顔をしている。
店員の来たタイミングがAが女の笑い声を聞いた直後だったため、余計に気味が悪い。
 その後通されたのは、最初の部屋より倍広く、機種も最新型の部屋だった。
しらけている2人に私はふと漏らした。

「 監視カメラになんか映ってたのかなぁ・・・。」

その場が凍り付いた。
言った後でしまったと思ったが遅かった。
 その後、盛り上がることもなくカラオケ屋を後にしたのだが、知人に聞いたところ、その店は白い服を着た女の霊が出るので有名らしい。
後からAに聞くと、笑い声が聞こえたのはBからではなくモニタ側からだった。
















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