大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 7月19日 ボケ

2013-07-19 19:05:41 | B,日々の恐怖




     日々の恐怖 7月19日 ボケ




 うちのばあちゃんがボケはじめたころ、言っていることが怖かった。
もっとも、痴呆症の初期ってこういう症状はよくあるのかもしれないけど・・・。
まず、一人で喋る事が多くなった。

「 誰と喋ってるの?」

と聞くと、

「 ○○おじさんが今まで来てたのよ。
あ、あら・・・?
どこに行ったのかしら、今までそこにいたのに・・・。」

お約束だが、○○おじさんは数年前に死んでいる。
 それはまだいい。
夜中に絶叫する。
もう、家中の人間が飛び起きるぐらいの大声で絶叫する。
 駆けつけて訳を聞くと、

「 瞼を縫い付けられた男が、押入れの隙間から顔を出していた。」

と泣いている。
ちょっとやめて欲しい。
 でも一番怖かったのが、私が真夜中(午前3時前後)にふと目が覚めて玄関横のトイレに行こうとしたときだ。
真っ暗な玄関に、ばあちゃんが正座していた。
失神しそうなぐらいびっくりした。

「 何してんの!?ばあちゃん?」

と聞いたら、

「 誰かがね、『開けてくれ、開けてくれ』って言ってるんだよ。
だから鍵開けたんだけどね、待ってても入ってこないんだよ。」

開けるなぁぁぁぁ!!!
 それ、メチャ、怖い。
私の家は有名な某霊園の近所です。
 今のばあちゃんは完全にボケてしまって、ほとんど言葉を発することもないです。
そんで、家族みんなで世話をしてます。
















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