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日々の恐怖 12月30日 トイレの声

2015-12-30 20:22:22 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 12月30日 トイレの声



 去年の夏か秋口頃の話です。
ウチは4人家族です。
父は会社、弟は部活で夜遅くまで帰らない。
 夕方、晩ご飯の材料の買出しに母と私の2人でスーパーへ行った。
買い物を終え、家に帰ると父が帰宅していた。
 父は帰ってきた私と母、というより母を見て驚いたような顔をしました。

「 どうしたの?」

と私が聞くと、

「 お母さんはトイレにいるんだと思った。」

と言います。

“ トイレの電気でも点いたままだったから、そう思ったのかな?”

と思いましたが、父は、

「 それもあるが、中から声が聞こえたから・・・・。」

と言います。
 父が言うには、帰宅すると誰もいなかった。
鍵は開けっ放しで、電気が点いたままだった。
トイレの前を通ると中の電気が点いていた。
 そこで、誰か入ってるのかと思い、

「 入ってるの?」

と聞くと中から、

「 入ってる~。」

との声がした。
 随分とトーンの低い声だったので、今度は、

「 腹、痛いのか?」

と聞くと、また、

「 入ってる~。」

との声がした。
 おかしいとは感じたが、腹痛がひどいのかと思い、そのまま着替えて台所でタバコを吸っていたところ、数分後、私達が帰宅したといいます。
 冗談だと思い何度も確認しましたが、父は、

「 本当に聞こえたんだ。」

と言い、父自身も何度も首を捻っていました。
普通に考えるなら空耳か、父がボケただけなんでしょうが、とても怖かったです。









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