大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 10月24日 怖いもん(4)

2016-10-24 20:42:51 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 10月24日 怖いもん(4)




 おばさんはその言い付けを頑なに守っていたそうだが、ある日貧乏をバカにする同級生の女の子に我慢が出来ずに、トンネルの事を教え連れて行った。
結果何も起きずに笑われて終わりだったそうだが、数日後にその子は病気になりやがて亡くなった。
 そんな事があって以来、そのおばさんは気に食わない事があると、そのトンネルに人を連れて行っては呪い殺して来たそうだ。

俺:「 で、どうなったの?」
相:「 おばはんと一緒にトンネル往復して・・・。
 なんか途中でお菓子バラまいてましたね、頭おかしいっすよ。」
俺:「 それからなんとも無いの?」
相:「 全然。
 俺、小さい頃はそういうの見えてた気ぃするんすけど、あのおばはんは多分偽物っすよ。」
俺:「 あのおばさんがよく言う兄弟って、その幽霊の事なんかな?」
相:「 さぁ・・・、中華まん、もう捨てます?
 どうせ売れないでしょ?」
俺:「 食っていいよ。
 10時間以上経ってると思うけど。」

そんな話だったが、俺が、

「 それ祟られて、やばいんじゃないの?」

と相方に言ってもヘラヘラ笑ってるだけだった。
 本人が何とも無いと言うのだし、多分そのおばさんも怖がらせるつもりでやったんだろうと思っていた。
 それから数日経って、その相方とのシフトの曜日になったが、時間になっても相方が来ない。
いつもは一時間前ぐらいに来て店内の雑誌をバックに持ち込んで読んでいるヤツだったんだが、その日に限って5分前になっても来ない。
 電話しようかと思った矢先、オーナーがひょっこり顔を出した。

俺:「 あれ?オーナー、どうしたんですか?○○は?」
オ:「 あー、あの子なぁ・・、辞めた。
 というかクビにした。」
俺:「 店内不正ですか?」
オ:「 いやなぁ、なんかあの子に孕ませられた女の子の親が怒鳴り込んで来てなぁ。」
俺:「 あらぁ・・・。」
オ:「 そうこうしてたら、二人組の若い姉ちゃんが入って来てその片割れが、

“ ここに○○言うヤツおるやろ!?
そいつ出せ!!
この子、赤ちゃん出来たんや!!”

 と・・・・・。」
俺:「 奇跡のバッティングですね。」
オ:「 そしたらTちゃん(休日の昼間に入ってるバイトの女子高生)が泣き出してなぁ。

“ ○○君、私と付き合ってんのにぃ?!!!”

 やとさ・・・・。」
俺:「 ワガママな息子持ってたんですね、あいつ。」
オ:「 んで、とりあえずあいつ辞めた事にして客帰らせて、あいつに電話して、

“ 今日付けでクビ。”

 と。」
俺:「 大変ですね、オーナーも。」
オ:「 何を他人事のように・・・、ワシ腰やってるからレジしかやらへんで。」
俺:「 ハァ!?ちょっ!!」











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