スペイン戦争や第二次世界大戦で数々の決定的写真を残した報道写真家 ロバート・キャパ
彼が故郷ブダペストからパリに出た翌年の1934年
その人生を大きく変える出会いが パリの街角で起こった
セーヌ左岸モンパルナス大通りにある 「カフェ・クーポール」
当時は本名のアンドレ・フリードマンとして活動していたが
売れない無名のカメラマンに過ぎなかった
素敵なモデルを探そうと通りを歩いていると
「クーポール」のテラスにいる 一人の女性が目に止まった
声をかけると本人は辞退したものの 彼女の友人を紹介してくれた
その女性が ゲルダ・タローだった
二人は急速に親しさを増した
彼女は写真家であるだけでなく プロモーション能力にも長けており
まずアンドレの名前を「ロバート・キャパ」と改名させ 写真のタイトルやキャプションも担当した
そうした巧みな作戦によって キャパは次第に知られるようになった
スペイン戦争にも同行して 撮影から現像まで共同での作業を担当した
そんな中で発表された「崩れ落ちる戦士」が LIFE誌に掲載され
キャパは一躍世界的な報道写真家として クローズアップされることになった
こうしたキャパの飛躍の原点は モンパルナスのカフェでの偶然の出来事だった
改めて彼等の人生を思い起こしながら 「クーポール」の前を眺めていると
はつらつと語り合う若き二人の姿が 浮かび上がるかのように感じる瞬間があった
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