「長い坂道と急な石の階段」
モンマルトルを地形から言い表せば この表現が一番ふさわしい気がする
どこに向かうにも 角度のつかない道はほとんどなく
階段を上下せずに目的地につくことは 相当難しい
朝元気一杯で出発したのだが 頂上のサクレクール聖堂に到着する前に
もう 少し足がだるくなってしまった
くねくね曲がる細い道も あちこちに点在し
地図を確認しないと すぐに迷いそうになってしまう
それで1つの長い階段を上り切ると ついそこで一息ついて
上ってきた階段の下を眺めながら 小休止することになる
そんなある時 いつものように下を向くと
地元の小学生らしい少女が 階段の途中で手を上げて話しかけてきた
多分「ジャポネーゼ?」 と言っているようだ
フランス語の知識はゼロなので「シー シー」と答えると
「フジサン(富士山)!」 と大きな声と笑顔で返してくれた
学校で習ったのだろうか それとも家族で日本旅行をしたことがあるのだろうか
いずれにしても思いがけない場所で 思いがけない”会話”が成立したことで
階段上りの疲れが 一瞬で吹き飛んだような気分にさせてくれた「事件」だった
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