<2月の鑑賞予定映画>
~鏡の中は、わがままな願望でいっぱい
この迷宮から、大切な人を救えるのか―――?~
ヒースの遺作に、ジョニーやジュードが出る、となりゃあ行くっきゃないでしょう♪
2009年 イギリス・カナダ合作 (ショウゲート配給) 10.1.23公開
監督:テリー・ギリアム
美術:アナスタシア・マサロ 音楽:マイケル・ダナ、ジェフ・ダナ
上映時間:2時間4分
出演:ヒース・レジャー・・・・・・・・・・・・トニー (記憶を失った謎の青年)
ジョニー・デップ・・・・・・・・・・・・鏡の中で永遠の美の世界のトニー
コリン・ファレル・・・・・・・・・・・・鏡の中で平和で自由な世界のトニー
ジュード・ロウ・・・・・・・・・・・・・・鏡の中で才能と名声の世界のトニー
クリストファー・プラマー・・・・・・パルナサス博士
リリー・コール・・・・・・・・・・・・・・ヴァレンティナ (博士の一人娘)
アンドリュー・ガーフィールド・・・アントン (ヴァレンティナに想いを寄せる)
ヴァーン・トロイヤー・・・・・・・・・パーシー (博士の片腕)
トム・ウェイツ・・・・・・・・・・・・・・ニック (賭け好きでお人よしの悪魔)
<見どころ>
鬼才、テリー・ギリアム監督による幻想的なファンタジー。
悪魔との契約で不死身を望んだ男を取り巻く人々の皮肉な運命を豪華キャストで
描く。謎めいた青年役に、これが遺作となった『ダークナイト』のヒース・レジャー。
彼の急逝により危機に陥った本作を救ったのは、ジョニー・デップに
コリン・ファレル、ジュード・ロウという名優たち。
撮影途中の役を彼ら3人が演じ分けた、奇想天外な物語に息をのむ。
<あらすじ>
鏡で人々を別世界に誘う見せものが売りの、パルナサス博士(クリストファー・プラマー)
の移動式劇場はロンドンで大盛況だった。
観客は博士の不思議な力で自分が思い描く、めくるめく世界を体験できるのだが、
そこにはある秘密があった。トニー(ヒース・レジャー)はそのアシスタントとして
観客を鏡の世界へと導く役目を担っていたが……。
<感想>
2008年に28歳の若さで急逝したヒース・レジャーの遺作。
この撮影中に亡くなったので、完成が危ぶまれていたけれど、友人であった
ジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウの3人がその意志を継ぎ、
監督が内容を変えて完成させたと言うことでも話題になった作品。
現実世界を撮り終えた時点で、キースが急逝。
鏡の中の空想世界に入ると容姿が変わるという設定に変更して
3人の俳優が引き継いでくれました。
てっきり、半分は3人が演じてるのかしら?と思ったら、かなり撮ってたんですね。
思ってた以上にヒースが出ていたので驚きましたが、ちゃんと主演映画として
成り立っていたので良かったです。
鏡の中の世界は、中に入った人の願望や欲望を表した世界になっています。
この鏡の中の世界が実にキレイ、そして欲望の映像は毒気に満ち溢れています。
なんとも不思議な空間や色彩で、ちょっと画家のダリを思い出します。
鏡の中では、ヒースの友人だったジョニー、ジュード、コリンが演じてくれました。
ジョニー
ジュード
コリン
登場時間は3人とも10分ほどでしたが、やっぱりイパクトありましたね。
個人的には、ジョニーとジュードが目当てだったので、二人のシーンは
目を細めてしまいました。おいしい?役は、コリン・ファレルでしたけどね。
でも、コリンとリリー・コールって確か熱愛の噂あったような。。。。
今でも続いているのかしらん?
で、本作のヒロイン的存在が、イギリスのスーパーモデル:リリー・コール。
「ドール顔」として注目のモデルさんです。いろんなブランドにひっぱりだこですが
180㎝の身長にこのあどけない顔のアンバランスさ。
このキュートさが、本作にマッチしていたように思います。
あどけない顔に、豊満な胸にもくぎ付けでした。いいなぁ・・・・。
作品は、“欲望” と“願望” は紙一重ということを表現しています。
その“二者択一の選択” が、なかなか難しい。
本作は、そのあたりをブラックユーモアで攻めています。
人間、迷った時は、本能の赴くままに動くよりも、まず理性が先に働かないと
いけないのかな?と思っちゃいました。
ストーリー的には、そうたいしたことないんですが、なかなか奥は深かったです。
ただ、ブラックユーモアが、ティム・バートンほど一般ウケではないので
好き嫌いがはっきり分かれる映画だと思います。
ともあれ、鏡の中で人物が変わる、というアィディアはすごくいい発想だったと
思います。さすが、ギリアム監督。
あと、友情出演してくれた3人のギャラは、ヒースの遺児・マチルダちゃんに
全額渡された、とのこと。
改めて、彼のご冥福をお祈りします。
点数:7.5点 (10点満点)