<2月の鑑賞予定映画>
~だって、愛してるの。~
2012年 日本映画 (2013.08.31公開)
配給:クロックワークス 上映時間:114分
監督:熊切和嘉
原作:瀬戸内寂聴 『夏の終り』(新潮文庫刊)
脚本:宇治田隆史
美術:安宅紀史
音楽:ジム・オルーク
出演:満島ひかり/綾野剛/小林薫/赤沼夢羅/安部聡子/小市慢太郎
<見どころ>
作家、尼僧として活躍する瀬戸内寂聴が自身の体験を基につづったロングセラー小説を
『海炭市叙景』などの熊切和嘉監督が映画化。妻子がいながら不倫を続ける年上の
男性作家、昔関係のあった女性にさまざまな感情が芽生え苦しむ年下の男、その二人の
間で揺れ動く女性が織り成す三角関係を描く。自らのうちに潜む女の業に苦悩しながらも
自分なりの愛を追い求めるヒロインを、満島ひかりが熱演。相手役をベテラン小林薫と
綾野剛が務める。
<ストーリー>
結婚して子どももいる年上の作家・慎吾(小林薫)と長きにわたって一緒に生活している
知子(満島ひかり)は、慎吾が妻と知子の間を行き来する生活に不満もなく、妻と離婚して
ほしいと思ったこともなかった。そんなある日、かつて彼女が家庭を捨てて駆け落ちした
相手の涼太(綾野剛)と再会。それ以来知子の心は揺らぎはじめ、慎吾との関係を継続
させつつも涼太と以前のような関係に戻ってしまい……。
<感想>
原作は、はるか昔に読んだのでうろ覚え状態。
本の内容より、母が「私は瀬戸内晴美は好きじゃない」と言ってのをすごーく覚えています。
読んだ当時、これが瀬戸内寂聴さんの実体験話ということを知らずに読んだのですが
映画を観て、なるほど母がなんで嫌いなのかがよくわかりました(笑)
主演の満島ひかりさんをはじめ、綾野剛くん・小林薫さんの演技はとても良かったです。
小林薫さん、ああいうダメンズを演じるのは、ピカイチですね。
綾野くんも、嫉妬で苦しむ演技、とっても切なかった~。
しかし、満嶋ひかりさん、でずっぱりでしたね。満島さんが出ていないシーンって
ほとんどなかったんじゃないかしら?
知子にとっては、たぶん本当は慎吾から貰いたい愛を、涼太で補い
慎吾にぶつけたい不満を涼太にぶつけることによって、心のバランスとってたんでしょうね。
その気持ちは、わからなくもないが、あまりにも知子の女の業の深さがすごくて
同じ女性だが、なんか嫌悪を感じてしまいました。
俳優さんたちは良い演技してたんだけど、作品全体は、うーん・・・・。
時系列がバラバラでで、ストーリーにも完全に入り込むこともできないし、登場人物への
感情移入も出来ない。完全に脚本ミスのような感じを受けました。
なんだか、もったいない作品だったな・・・・・。
点数:5点 (10点満点)