くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

ゾウと泳ぎにアンダマン(2) Tiger Airways初搭乗

2010-04-12 23:48:57 |  旅行
2010年3月22日。
成田からシンガポール乗り継ぎでチェンナイに飛ぶ。
チェンナイで、e-diveな人々と合流し、チェンナイで1泊予定。
そして、初Tiger Airways、初チェンナイ、初e-diveと、はつものづくし!?

いつものSQ
SQ687便 成田1130 シンガポール1800
もう珍しくもなくなった、SQのA380。



同じエコノミーなら、機体が大きく、最新の人間工学に基づいて設計されているA380のほうが、他の機材より、ごくわずかだが楽だ。A380の2階席は、窓の下に荷物入れがあるので、そこに枕をおいてでれっとした体勢で過ごす。平安貴族の御脇息のイメージ!?



機内食は、今回もフィッシュミールを事前にリクエストしておいた。通常のミールとちがって、季節ごとに、メニューの入れ替えがないようで、毎回、同じものが出てくる。タイガー・ビール2缶、セブンアップ1缶、オレンジジュース数杯と、ちょっと水分の取りすぎ。バターはパンにしっかり塗り、ついてきたチーズもクラッカーに乗せ、ハーゲンダッツも食べ…。これから乗るパヌニーヨットはタイの船で、私は、シンハもビア・チャンも、タイ料理もいまいち得意ではないので、いまのうちに暴飲暴食。映画は、ちょっと前の「HACHI約束の犬」と「トワイライト」をクールに鑑賞。前日の強風のなごりか、だいぶ揺れたが、フライトは30分ほどはやめにシンガポールに着いた。ほっ。チェンナイゆきの便には、まだ3時間以上あるので楽勝だ。なにせ格安航空会社への乗り継ぎだから、仮にSQがディレイして乗り継ぎができなかったら、Tiger Airwaysのチケットは、パアになる。時間的制約があるときに、格安航空会社を使うということは、安物買いの銭失いになるか、紙一重なのだ。

バジェット・ターミナル

シンガポールではいったん入国をし、SQで預けた荷物はピックアップしなければならない。私はイミグレにしても、スーパーにしても、複数の列があるとき、必ずと言っていいほどすすみの遅い列を選んでしまう。今回も、またそうだ。入国審査官のオバチャンは、「キャンディーどうぞ」と、カウンターのあめちゃんをすすめてくれる。私がTiger Airwaysへの3時間ほどのトランジットのためだけに入国すると知ると、たずねもしないのに、親切にTiger Airwaysが発着するバジェット・ターミナルへの行き方を教えてくれた。「Tiger Airwaysが出るバジェットターミナルに行くには、ターミナル2にスカイ・トレインで移動し、そこからシャトルバスにお乗りなさい」と。ありがたいことだが、列のすすみが遅いわけだ。
言われたとおり、スカイ・トレインでターミナル2に着くと、サインボードのバジェット・ターミナルの文字をたよりに移動。



サインボードに導かれ、エレベータに行きあたったが、何階へゆけばよいかもわからない。とりあえず、来たエレベータに乗ってみると、上りだった。エレベータ内には表示もなく、たまたま乗り合わせたシンガポリアンに、「バジェット・ターミナルは下でしようかね?」とたずねると、「わからないけど多分地下」と言うので、地下に降りたら、またサインボードがあったので、正解のようだ。 

バス乗り場への通路は、ANAやアシアナ航空などの事務所の間にあり、ほとんど空港職員しか通らないような場所だ。そしてバス乗り場は、薄暗い駐車場のような雰囲気で、人影もまばら。ベンチにはアジア系な人々が3名ほどバスの到着を待っていた。5分ほどでバスはやってきたが、格安航空会社利用に付随してのサービスなので、荷物の積み込みはすべて自力で行う。



バジェット・ターミナルは、なんとなくホームセンターをほうふつさせる外観だ。



それにしても、KLのLCCT(Low Cost Carrier Terminal)といい、シンガポールのBudget Termninalといい、もうちょっとしゃれたターミナル名にできないもんだろうか?

中のチェックイン・ホールには、マックとペストリー系のスナックを売る店くらいしかなく、それぞれインド人であふれていたが、チェックイン・カウンターには、まだ誰も並んでいなかった。カウンターには便名も表示されていないので、とりあえずスタッフがいるカウンターにゆくと、「チェンナイゆきはあっち」と追いやられた。チェンナイゆきのカウンターというところへゆくと、「まだ。」という。「じゃあ、何時にチェックイン開始なの?」と、一問一答にイラッとする。時間的に10分くらいしかなかったが、誰も行列していないので、隅っこの方にあるキオスク的売店に行って、Asian Diverを立ち読み。ミンククジラ微笑むカバーがよい。数種のクジラやいるか、サメ、オサガメ、オーストラリアアシカといった、海の大物に会える海や生態などを特集した号で、写真も記事も充実している。日本の、写真がいまいち美麗でない黄色いロゴのダイビング雑誌とか、写真はとても美麗なのだけれど、あまり旬じゃない芸能人が出てくるのがあまりしっくりこない誌面より、ずっと読みごたえがある。しかも英語も勉強できて一石二鳥!?記事に遊び心はあまり感じられないのが残念だけれど。そうこうするうちにほどなくチェックインがはじまったようで、カウンター三列は、いきなりインド人で長蛇の列。「あー、こんなことなら、ここで待ってりゃよかった」と思ってももう遅い。私も遅ればせながら参戦するが、インド人たちは、すぐ横入をしたり、追い越しをしようとしたり、ズルしようとするので、終始ムカつかつく時間となった。さらに、ほとんどのインド人がダンボール詰めの荷物を複数預けるのでたいへんだ。私の前にいたインド人ファミリーは、洗濯機を預けようとしたら45キロあり、「30キロまでしか預けられません。」と却下されていた。そりゃそーだ。カウンターにもよく乗ったな、と思えるサイズなのだ。しかしインド人は頑張る。カーゴで送れというスタッフとごねるインド人。15分くらい粘っていた。迷惑な話だ。その間にも、横から割り込もうとするインド人を前に出さないようにするのが大変。「あんたは私のあとでしょ。」と叱ってどかす。叱るといちおうひくのだが、また、あわよくばの感じだ。私の次のインド人も、さんざカートをぐいぐいおしてきたわりには、私が叱ったインド人に、しっかり横入りされたようだ。きっとインド人社会では、割込みはごくあたりまえのことなんだろう。いらいらすること小一時間、やっとチェックイン完了する。さっさとセキュリティチェック&出国。

さて、格安航空会社では食事は有料だし、メニューも少ないので、とりあえず、何か食べておいて機内では眠ろう。が、あまりチョイスはない。チャイニーズにしようと思うが、饅頭以外は本日終了とのことで、中華まんな気分ではなかったので、中華は断念。店の件数はそこそこあるのだが、スタッフがいなかったり、品切れが多い。シークレット・レシピとかいう名前の店で、やる気のまるでないにーちゃんにグルメラクサをオーダー。600~700円もするわりに、ショックなほどおいしくない。

ところで、iPhoneがバッテリー切れ寸前になったので、シンガポールを発つ前にどこかで充電したいと思ったが、どこにもコンセントがない。ネットコーナーにもない。もし、Tiger Airwaysが遅延したり、チェンナイの空港で、e-diveの人々に会えなかったら、電話は必須なのだ。そしてわたしもiPhone同様パワーダウンしたので、セブンイレブンでレッドブルをゲット。その後も、Departure Lounge内をくまなく見て回るが、電源どろぼうできそうなところがない。ゲートまでの通路にないかしらと、搭乗口へむかうがまったくない。私が搭乗口に着いたときには、すでに数十名のインド人がいた。

そして出発時間が近づくにすれ、インド人がぞくぞくやってきて、搭乗口は、とぐろをまくくらい長蛇の列。しかも、ほとんどのインド人がキャリーバッグをゴロゴロと引きずってくる。とても頭上のコンパートメントにおさまるボリュームじゃない。みんな貨物室あずけなおしで、多くの人がキャリーバッグを回収されていた。搭乗者の99パーセントまでがインド人で、チャイニーズは2人しか見なかった。

この調子じゃほぼ満席だろうが、格安航空会社は自由席のはず。少なくとも私が去年Air Asiaに乗ったときは、そうだった。三人がけの真ん中にならなきゃいいや。

TR638 シンガポール21:15 チェンナイ22:45

Tiger Airwaysは、機体にタイガーバームを彷彿させるトラが書かれている。タラップを昇る段になっても、まだまだインド人の割り込み行動は続く。まったく。機内に入ると、「搭乗券のお座席番号にしたがって・・・」とアナウンスしいている。ここで思い出したが、事前座席指定は、予約のさいに別料金でできたことを思い出した。レシートのような搭乗券を見ると、「1A」となっている。たしか、最前列は30シンガポールドルくらいかかる、いちばん高い指定場所なので、事前指定をしていない人はみんな「1A」表示なのかな?と考え始めたところに、近くにいた女性アテンダントが声をかけてくれた。搭乗券を見せると、「1Aですよ」との返事。「自由席じゃないんですね。」と苦笑しながら、すでに5列目くらいまでつきすすんでたので、迷惑な人となり逆行。けちって事前指定しなかったのだが、なぜ、ふつうは人気の最前列を私にくれたんだろ?このフライトがたまたまかもしれないが、Tiger Airwaysのアテンダントは男女ともに地味で小柄だった。アテンダントの女性形は色白なチャイニーズ系、男性はマレーらしく、外のスタッフとマレーシア語で話していたが、rを巻き舌で発音するインド人の中にいると、マレー語の響きにほっとする。

その後、シンガポール離陸後の記憶はない・・・。リクライニングを戻すように言われて、気がついたから。チェンナイでは、沖どめではなく、ボーディングブリッジに着いたが、このボーディングブリッジから、Arrival Hallまでが長い。やっとイミグレの手前といったところで、別の便がつき、インド人がドカドカ降りてきた。ここでも彼らは、無理に先に出ようとするので、まえに出さないようにする攻防戦が繰り広げられる。あー、本当に最悪。イミグレのカウンター手前で、ひとり横入りさせてしまった。

まあ、時間どおりに着き、荷物も無事到着。時間に間に合ってよかった。

ちなみに、Tiger Airwaysは、SQが一部出資している、シンガポールの会社である。

つづく


ゾウと泳ぎにアンダマン(1) 旅の準備編

2010-04-12 22:00:55 |  旅行


アンダマン諸島クルーズで潜ってきた。
ゾウと泳いだ!
アンダマン海は「手つかずの海」だったが、地味だった。
そして、インドはつらい・・・。

わたしがこれから書こうとしていることを、つきつめればこの4行。
2010年3月22日~30日(チェンナイ1泊、クルーズ6泊、機中1泊)のダイブトリップを、これからてれてれと書きつらねるので、長文を読みたくないひとは、ここでさようなら…。


インド旅は茗荷谷から
「…」
パスポートに貼りつけられたインドビザを見たとき、「インドに行くことになちゃった…」となにか手放しでは喜べない気持ちになった。

インド洋が好きだ。インドカレーも好きだ。だけど、じぶんがインドに行く日が来るとは思わなかった。インドの旅で思い出すのは猿岩石。もっとも、インドに行く、と言っても、アンダマン海で潜るのが目的で、インドをさすらうわけではない。だいたい、アンダマン諸島はインド領とはいえ、地図を見れば、インド本土よりミャンマーよりだ。だからふだんはシミランを走っているクルーズ船が、ポンポンポンポン…と海路でやってこられるのだ。しかも、アンダマン諸島クルーズは、カオラックのe-diveさんのチャーターだから、待っているのは、ばりばり日本人的環境だ。インド領で、タイの船に乗り、日本人の引率と日本人ゲスト。とてもやわなインド旅だ。

インド・デビューは、e-diveのホームページで、ゾウが泳ぐ写真を見たのがきっかけ。昔、ゾウがゾウ掻きで泳ぐCMをはじめてみたとき、すげー!とTVに釘付けになったことを思い出した。その後も、そのCMが流れると、魅入っていたが、とても自分が行ける場所だなんて、考えてもみなかった。まさか、この目で見られるチャンスがあるなんて!かれこれシパダンから半年遠ざかっていて、そろそろ禁断症状が出そうなのに、そのシパダンと、乾季のモルディブの海をさしおいて、アンダマン諸島クルーズにとびついた。

ところで、e-diveさんには、シミランクルーズを過去3回予約して、毎回何らか不都合が起こり、ドタキャンをしてしてきた過去がある。e-diveさんとはご縁がないんじゃないかなと、最後の最後まで、またキャンセルするんじゃないか、インドには行かないんじゃないか、という予感があったが、インドビザを見たら、やっと実感がわいていた。

そう、日本人がインドに入国するにはビザがいる。ちょっとやっかい。インドビザは、茗荷谷にある、JOC(ジャパン・オーバーシーズ・コーポレーション)のインド・ビザ・アプリケーション・センターという、インド大使館から認定を受けた組織が窓口になる。

ゾウと泳ぐ気まんまんでアンダマン諸島クルーズを申し込んだわりには、インドゆきに積極的ではなかった私は、出発日の一週間前になって、やっと茗荷谷へ行った。インドのみならず、茗荷谷さえもはじめての場所だ。地名の由来どおり、昔はミョウガ畑がたくさんあった場所らしい。私はミョウガぎらいなので、今は、ミョウガ畑もない単なる学生街でよかった、とくだらないことを考えながら、茗荷谷へむかった。インド・ビザ・アプリケーション・センターのオフィスは午前9時オープン。オープン時間にあわせて家を出てきたが、8時50分頃には着いてしまった。が、すでに先客が7~8名ほど並んでいた。インドのビザに行列!?並んでみて、なんとなく自分は場違いな感じがした。他のひとびとは、過去にディープにインドを旅し、インド愛に燃えているようなオーラを放っていた。思い込み!?その後オフィスは時間どおりに開き、それほど混雑するわけでもないのに番号札対応。ひいた番号は4番。インドにびびる私には、死に番ですかい?と縁起かつぎな日本人だ。あらかじめ、インド・ビザ・アプリケーション・センターのWebページからダウンロードした申請書を作成していたが、結局、フォームが違い、順番待ちの間に書き直した。

雑に書きなぐった申請書をカウンターに持っていくと、ムッチリチビのインド人のお姉さんは、わりと親切に対応してくれた。ただ、代金は1935円(ビザ代1200円+JOCの手数料735円)。2000円出すと、「オツリマダアリマセン、トナリデリョーガエシテキケクダサイ!」。トナリとはセブンイレブン。コンビニで1000円札一枚ぺろっとだして、両替といっても断られるので、手持ちの小銭とあわせて935円そろうようくふうをしなくてはならない。5円玉を持ち合わせていなかったので、5円玉必須であるが、いざ5円玉のおつりのために、となると、なかなかほしいものがみつからないものだ。しかたなく、たいして食べたくない105円のカスタードどら焼きにして、うっかりnanacoで払いそうになったが、なんとかビザ代をそろえる。これからインドビザを自分でとりにゆく方たちには、こまかいお金をもって行くことをおすすめする。

ビザは翌日には受領できるが、これがまた面倒くさい。受領は17時半から18時のみの扱いなのだ。仕方がないので会社を早退して茗荷谷へとりに行った。フレックスがない会社だと、普通は、申請に遅刻1回、受領に早退1回しないと、自分では取得できないインドビザ。受付が30分だけだからか、カウンターのインド人スタッフは、申請受付時とはちがって、みんな立って待機していた。ツーリストビザは通常6ヶ月のマルチ。シングルエントリーで十分なのに。でも、好きになるか、まったくダメか、どちらかだというインド。私もひとたびインドに行ったら、インドを愛してしまうかもしれない。

フライト
ビザがとれたら、フライトだ。(ふつうは逆だろう。)アンダマン・クルーズの出港地は、アンダマン諸島の首都・ポートブレアだ。このポートブレアにアクセスするためには、日本からだと、まず、南インドのチェンナイに飛ぶ。チェンナイには、SQ、MH、TGののりつぎが主流だ。もちろん、フラッグキャリアのエア・インディアもある。エア・インディアはカレーがうまいと評判だが、乗ってはいけない系の特集で、つねに名前が出てくるのが気にかかる。

去年の秋、SQマイルでシンガポールゆき航空券をとって、結局使わないままになっていたので、シンガポールまではこれを使おう。シンガポールからチェンナイもSQで、と思ったら、SQのサイトでは高めの運賃しかなかった。へたにシンガポール~チェンナイ往復に6万くらい払うなら、日本発のディスカウントを買ったほうがましだ。よって、シンガポールからチェンナイへはLow Cost CarrierのTiger Airが浮上。去年、Air Asiaに乗ってから、ひそかにLow Cost Carrierずきになっている。チェンナイからシンガポールの片道は、SQのサイトでマイルもつかない超安いのがあったので、それにした。

こうしてビザと航空券のすべてが用意できたのは、出発4日前だった。

つづく