保健委員になって初めて、年に一度の施設見学に
出掛けた。
マイクロバス「じゅんちゃん号」に、わたしを
含め、15人の委員を乗せて朝9時に出発。
片道1時間で、まず古着のリュース・リサイクル工場、
さらに、1時間移動してペットボトル、紙パックリサイクル
工場を、見学した。
最初の古着リサイクル工場は、一着一着
選別され、使用できるものはほとんどが
東南アジアへ輸出されるそうである。
古着のもう一つの使い道は、ウエスだ。
ウエスとは、工場などで使う汚れ拭きの
いわば布きれなのだが、たかが布きれと、
あなどるなかれ、必ず綿が入っていなければ
水を吸わないので、ウエスにならないのである。
しかも、これが月に5000トンにもなるというのだ。
驚いたのは、このウエスは全てプレス梱包され、
一旦東南アジアへ持って行って選別され、もう一度
日本に持って帰って、ウエスとして裁断し、日本の
工場などに売却されるというのである。
手間暇がかかってのウエスなのだ。
2か所目のペットボトル・紙パックリサイクル工場
では、身障者の方たちが、ペットボトルに
付けっぱなしの蓋を、一つ一つ手でひねって
外していた。これが1日では半端な数ではないので
腱鞘炎になってしまうそうである。
思えば、我々が何気なく捨てているものの
一つ一つに再び、視線が注がれているのに驚かされた。
案内の方に、こういうのは、困ると言われたのは、
ペットボトルの中に物を入れたまま捨てないで
ほしいということだった。
ひどいのは、タバコ、油、ペンキなどが入っている
ことがあるという。
中でも、ペンキは最悪で、つぶれて中のペンキが
飛び出し、コンベアや機械の中がペンキだらけに
なって、きれいにするのに相当な時間を
費やしてしまうそうである。
油にいたっては、もはやリサイクルは不可なのだ。
ポイと捨てたペットボトルは、ゴミ箱のブラックホールに
消えるわけではなく、再生されてペレットなどに姿形を変え、
また戻ってくるののである。
今度から、ペットボトルを捨てる時は、「また会おう」
という気持ちでいきましょう。