つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

絵に描いたやうな

2013-11-13 15:58:13 | つらつら思うこと

夫が微笑み、妻がそれに応えるように微笑み返し、

子供たちは手をつなぎ合って笑いながら一家が

歩いている。

 

絵に描いたような幸せ家族…。


しかし、こういうのを見るとかえって危うく思ってしまう。


それは人間があまりにも不完全で、感情あふれる

動物でもあるからだ。

 

よく心理サスペンスドラマで、人間の心の闇の謎を、

テーマにしたものがあるが、いつでもにこやかで

絵に描いたようにはいかないのが現実ではないだろうか。


巷の悲惨なニュースなどから、これが同じ人類の

仕業なのかと思うほどの、心の闇の恐ろしさを見たりする。


人間の心の奥の奥は、云わば一番の本音という

ことになるが、人間の本音はかくも恐ろしいのかと

背筋が寒くなってしまう。

自分は違うと言いたいのだが、自分とて心の奥の

奥に密かに仕舞い込んであるものがないとは言えないのだ。


きっと人間は太古の昔、まだ人間と呼ばれなかったころの

唸り声を心の奥深く仕舞い込んでいるのかも

しれない。


ふとした隙に、その唸り声が目を覚ましてしまうのだ。

 

だから、皆がみんな本音をさらけ出してしまったら、

獣の世界になり、世の平和を保つのは難しいに違いない


そのために、一番の本音は心の闇の奥に眠らせて、

二番目の本音部分などを小出しにして、うまく

折り合せているのかもしれない。


そうは言っても、人間は一番の本音をずっと

仕舞い込んでいるとおかしくなってしまうのだ。


だから喜怒哀楽の波に乗せてガス抜きのように

小さく爆発させて発散しているのかもしれない。

このガス抜きが出来ず、溜め込んでしまって発火点に

達してしまうと、世間を騒がすことになる。

 

だから、絵に描いたような幸せというのは、どこかで

無理をしているのだ

 

夫が微笑めば、どこか胡散臭げに妻が

見返す。子供たちは喧嘩しつつもちょっと

ふてくされたような顔で付いてくる…。

 

案外こういうのが本当にリアルな幸せ一家なのでは

ないだろうか。

 

絵に描いたようではなく、たまには怒りをぶちまけて、

リアル幸せ一家でありたいもんです。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする