つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

携帯のベルは3度鳴る

2010-07-16 04:02:32 | 絵・まんが
最初のベルは、展示4日目の火曜日、会社から帰宅すると鳴りだした。「じゅん」のママ
からの電話はほとんどがいい知らせなので、歓迎するところである。

ポストカードの追加と「Kさん絵は売らないの?絵がほしいという人がいるのよ」と、絵の
販売の打診である。「どの絵?」と聞くと、「○○のやつ…」と絵の特徴を伝えてきた。
「ゲ~きついとこ来るなあ…」というのが、この時の正直な心境である。

実は今回の展示で、2つの作品が非売品のつもりなのだが、そのうちの1作なのである。
今回、先に書いたように高い人気のネコの作品に引けをとらず、真っ二つに人気を割ったのが、
その1作だったのだ。

わたしの場合、非売品というのは出来の良さもさることながら、創作の意図によるところが
大きい理由なのだ。その2作とも、それぞれある人物に捧げて描いたからである。
つまり、その人物が決定権をもっていることになる。ただし、今回ほしいと言われた作品が
誰のために描かれたのか、わたしは言ってないので、当の御本人は知らないのである。
その旨ママに伝えると、「わかったけど、まあ…取り合えず考えるだけ考えといて」と言って
携帯を切った。

2度目の電話は、翌日の昼食後に食堂で携帯を覗いたら、「茶房じゅん」で着信マークが
点いていた。仕事中のAM8時台だったので、周りの騒音で気付かなかったようだ。
折り返し電話を入れると、「非売品以外ならいいのネ」と念を押し、ネコの絵とシマアジの絵の
2点がほしいと言っている旨伝えてきた。わたしが承諾すると、「で、値段だけど、いくらに
する?」というので、「相手のお気に召すまま、言い値でいいですよ」と言って携帯電話を切った。
というのは、以前思いつくままに値段を付けてみたことがあるのだが、ほしかったけど
高くて手が出なかったということをママから聞いていたからだ。

3度目の電話は、翌日肉体労働に勤しんでいる仕事の真っ最中に掛ってきた。わたしは
ちょっと場を離れ、静かなところに出て携帯を取った。「お仕事中ごめんネ、やっぱり
値段をつけてほしいそうなのよ」と言うのである。まあ、確かに言い値と言われても、
言いにくいかもネ…と思い、「じゃあこの前ママが言った、もし売るのなら最低○万円とか
決めといたほうがいいよ、と言ったあれでいきましょう」と言うと、一瞬間があって、
「ウンわかった…」と言って携帯を切った。

で、結局その値段で決まったのだが、あのママの一瞬の間は何だったのだろうか…。
高かった?安かった?ウ~ム…ちょいと気になったのだ。










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