
近所の桜並木を見上げて自転車で走る
20170411
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記4月(6)名残の桜散歩・桜吹雪忌
東京都の花は桜ですから、住まいの周囲にも自転車で買い物に行った先にも桜が植えられていて、花時にはそこここに桜を見ることができます。花見をとくに心がけなくても、桜を楽しむことができて、ありがたいこと。
自宅のベランダから花見。

4月2日、ご近所で一番先に満開になったスーパー前の桜。ソメイヨシノとは違う種類だと思うのですが、桜に詳しくないので、種類を識別できません。

花見は、花とともに降臨する神を歓待して飲み食いし、秋の豊穣を予祝する行事ということです。農耕とも予祝とも関わらなくなった現代の人々にとっても、桜が一面に咲く姿は、身近な人々といっしょに春の到来を喜ぶ気持ちをひとつにする機会。昔ほど、花の下で飲めや歌えの大騒ぎをする人々はいなくなり、静かな花見ができる場所も多くなりました。
6日の夜は雨が降り強い風も吹きました。桜は散ってしまったかと心配でしたが、7日午後には雨も止んだので、名残の桜散歩。
「ひとり花見」は、自転車で一回り。花模様を楽しみながらぐるりとご近所一周です。
↓の桜並木が数百メートルくらい続いている道。区の「区内ベスト景観」にも選ばれていて、この並木の下を毎年自転車で走るのが楽しみです。

同じく「区内ベスト景観」のひとつ「音無橋」。
橋上から下の川を眺めるのも好きです。


散った花びらが、石段や川底の石に散り敷いています。

人気の桜撮影スポット。都電と飛鳥山の桜

標高25.7mの愛宕山より低いため、山と認めてもらえない飛鳥山ですが、ちゃんと山に登るためのモノレールカーが用意されています。無料!飛鳥山に上るとき、歩いても自転車でも行けますが、観光客に人気は、ミニモノレールカー「アスカルゴ」。左端に山上に到着したアスカルゴがあります。

飛鳥山の桜は、八代将軍吉宗が桜を植えさせて以来の名所です。江戸時代からたくさんの人が花見に押しかけました。
すぐ近くにある、↓の重要文化財 酒類総合研究所・赤レンガ酒造工場(旧醸造試験場第一工場)は、地元の人たちが地味に花見をしています。


野球場のナイター照明に照らされた桜もきれい。

野球をしている人たちはボールを見るばかりで桜は眼に入らないかもしれませんが。

4月8日も9日も桜を散らす雨が降りました。
10日は、姉の命日。
15年前の春。しっかり座っていることも難しくなった姉を車いすに乗せて、ハラハラと散るホスピスの庭を一巡りした別れの花見を、毎年思い出す日です。散りゆく桜の花びらひとひらひとひらに、姉とすごした幼い頃や東京に出てきたころの思い出を重ねて、今年の春の花見もおしまいです。
来年も、友とまた家族と花見を楽しみたいと願って、今年の桜を見納めました。
<おわり>