20170429
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記4月尽(3)惜春大人の遠足ターシャ・テューダーと石貨とうつわ展
ミサイルママといっしょに楽しむ「大人の遠足」、お花見遠足に続いて、春を惜しむ遠足に出かけました。
ミサイルママは、この半年、職業訓練校の入学と就職活動のために忙しい毎日をおくってきました。その間、毎日の学びについてや、就職活動の厳しさについて、ジャズダンス仲間は話を聞くのを楽しみにしていました。
最初に決めたホテルへの就職、彼女は「小さいホテルだけれど、がんばる」と言っていたのだけれど、雇う側とうまく組み合いませんでした。
ミサイルママ、めげずに履歴書を送り、3つ面接を受けて全部合格しました。ちょっと通勤には遠いけれど、3つの中の一番大手のホテルに決めました。最初小さいところのほうが働きやすいと思って決めたらうまくいかなかったので、こんどは大手にしたのです。皆が名をしっている大手シティホテルのルーム係として採用されました。朝10時から午後3時まで5時間の勤務。水、土、日の3日間働く、という条件です。
まだ慣れず、部屋ごとに異なる仕様を覚えるのが難しく、毎日注意を受けている、と愚痴はでましたが、66歳でこれまでとはまったく異なる新しい職種、新しい職場に就職するエネルギー、すごいと思います。
ルーム係は、30分で一部屋完全に整えなければなりません。部屋を清掃しベッドを整え、アメニティを取りそろえ、という課題は、まだまだクリアできていないけれど、そろそろ楽しみの時間も作らないと、仕事ばかりではひからびてしまう、とミサイルママも言うので、お出かけすることになりました。
1)9時半に待ち合わせ。10時半から有楽町シネマで『ターシャ・テューダー静かな水の物語』を見る。
2)日比谷公園でお弁当を食べて、ヤップ島の石貨を見る
3)出光美術館で「うつわ」展を見る
という、コース。
『ターシャ・チューダー静かな水の物語』は、BSで放映されたドキュメンタリーを映画用に再編集したもの。私は、ターシャを描いた3つの番組を録画して何度か見ました。しかし、ミサイルママは「ターシャのお庭を大きな画面で見たい」というので、いっしょに見ることにしたのです。有楽町シネマは、こじんまりとした映画館で、見やすい造りでした。座席の上下の差がない劇場だと、前に座高の高い人が座ると、チビの私は見えなくなることが多いのです。
ターシャのお庭、ほとんどはテレビで見た画面でしたが、ターシャ亡き後、付け加えられた場面もありました。ターシャの書庫のシーンなど。また、テレビではナレーションがついていたけれど、映画はナレーションがなくて、登場人物の声のみになっていました。
あこがれのターシャの庭、ミサイルママと「お金持ちなら、一度バーモント州のコーギーガーデンに行ってみたいなあ」と言い合いました。
私は、赤毛のアンのプリンスエドワード島にも、ピーターラビットの湖水地方にも、一生に一度は行ってみたいあこがれの地はいっぱいあるのです。コーギーコテージの庭、いつか行けるでしょうか。
映画を見終わって日比谷公園へ。心字池、チューリップや藤の花をながめて、ベンチで私が握ってきたおにぎり、夕べの残り物のひじきと豆の煮物、サラダなどでランチタイム。デザートは、娘が作ったアップルパイとミサイルママ持参のいちご。ミサイルママは、いつもの遠足と同じようにドリップコーヒーを持ってきて淹れてくれました。
日比谷公園の池
池の亀甲羅干し
ミサイルママ、仕事の話、息子さんふたりの話など、尽きることなくしゃべっていました。一人暮らしをしている次男さんのマンションへ行ってみたけれど、電話しても息子は出なくて、入り口の管理人がセキュリティに厳しそうなので、息子の部屋を覗いてみることは出来なかったことなど。1時から3時までお昼を食べながらしゃべっていて、3時から4時まで日比谷公園の中をぶらぶら歩きました。
松本楼前の大銀杏
チューリップ花畑
チューリップと
私もミサイルママも、日比谷公園に久しぶりに来ました。私はテレビで話題に出ていた「ヤップ島の石貨」をこれまで見たことがなかったので、見に行きたかったのです。ミサイルママは、通りすがりに見たことがあるそうで、「たしか、こっちだった」と、案内してくれました。
何の番組で誰が話題にしていたのか、まったく覚えていなくて、ただ、日比谷公園内にヤップ島からもたらされた石貨が置かれている、ということを耳が覚えていて、出光美術館に行くなら、ついでに日比谷公園へ行って、石貨を見ておこう、と思ったのです。テレビの話題に出た効果なのか、何人かの人が石貨の前で記念撮影していました。
石のお金は、ミクロネシアの島々で通用していたもので、持ち運びするときは、中央の穴に棒を差し込んでごろごろと移動させるのですが、実際には、一定の場所に置かれたまま持ち主だけが変わっていく、という通用の仕方。権威の象徴でもあり、ほんとうにものとの交換もできるのだそうです。
「貨幣」というものが、実際の物としての価値ではなく、皆が「これには○○の価値がある」ということを信じ込めば、価値を持って通用するものだ、ということを目に見える形で示すのが石貨だという。
南太平洋の島に行かないと見ることができない、と思っていた石貨を、日比谷公園で見ることができて感激でした。
青紅葉も日に映えて
出光美術館の「うつわ展」。さらっと一回り萩焼や志野焼などのお茶碗を見て回りました。着物を着ている「茶道仲間」のグループも何組かいましたが、私とミサイルママは、どっちがどんなふうによいものなのか、さっぱりわからない、というところは共通の感想でした。大名家伝来の国宝級お茶碗と、百円ショップで買ったようなお茶碗と並べて、どちらでも好きな方を持っていけ、と言われてもきっと安物のほうを選んでしまうにちがいない、という「反目利き」として、お高そうなお茶碗を見て回りました。
皇居を眺めながめられる休憩室。無料のお茶を飲みながら一休み。ここでおやつにしようと思ったのに、「持ち込みの飲食はできません」と書いてあったので、国際フォーラムの中庭ベンチでミサイルママ持参のお団子を食べてまたおしゃべりして、朝9時半から夕方5時半までの遠足はおひらき。次回は5月第4木曜日の遠足を約束して帰宅。
<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記4月尽(3)惜春大人の遠足ターシャ・テューダーと石貨とうつわ展
ミサイルママといっしょに楽しむ「大人の遠足」、お花見遠足に続いて、春を惜しむ遠足に出かけました。
ミサイルママは、この半年、職業訓練校の入学と就職活動のために忙しい毎日をおくってきました。その間、毎日の学びについてや、就職活動の厳しさについて、ジャズダンス仲間は話を聞くのを楽しみにしていました。
最初に決めたホテルへの就職、彼女は「小さいホテルだけれど、がんばる」と言っていたのだけれど、雇う側とうまく組み合いませんでした。
ミサイルママ、めげずに履歴書を送り、3つ面接を受けて全部合格しました。ちょっと通勤には遠いけれど、3つの中の一番大手のホテルに決めました。最初小さいところのほうが働きやすいと思って決めたらうまくいかなかったので、こんどは大手にしたのです。皆が名をしっている大手シティホテルのルーム係として採用されました。朝10時から午後3時まで5時間の勤務。水、土、日の3日間働く、という条件です。
まだ慣れず、部屋ごとに異なる仕様を覚えるのが難しく、毎日注意を受けている、と愚痴はでましたが、66歳でこれまでとはまったく異なる新しい職種、新しい職場に就職するエネルギー、すごいと思います。
ルーム係は、30分で一部屋完全に整えなければなりません。部屋を清掃しベッドを整え、アメニティを取りそろえ、という課題は、まだまだクリアできていないけれど、そろそろ楽しみの時間も作らないと、仕事ばかりではひからびてしまう、とミサイルママも言うので、お出かけすることになりました。
1)9時半に待ち合わせ。10時半から有楽町シネマで『ターシャ・テューダー静かな水の物語』を見る。
2)日比谷公園でお弁当を食べて、ヤップ島の石貨を見る
3)出光美術館で「うつわ」展を見る
という、コース。
『ターシャ・チューダー静かな水の物語』は、BSで放映されたドキュメンタリーを映画用に再編集したもの。私は、ターシャを描いた3つの番組を録画して何度か見ました。しかし、ミサイルママは「ターシャのお庭を大きな画面で見たい」というので、いっしょに見ることにしたのです。有楽町シネマは、こじんまりとした映画館で、見やすい造りでした。座席の上下の差がない劇場だと、前に座高の高い人が座ると、チビの私は見えなくなることが多いのです。
ターシャのお庭、ほとんどはテレビで見た画面でしたが、ターシャ亡き後、付け加えられた場面もありました。ターシャの書庫のシーンなど。また、テレビではナレーションがついていたけれど、映画はナレーションがなくて、登場人物の声のみになっていました。
あこがれのターシャの庭、ミサイルママと「お金持ちなら、一度バーモント州のコーギーガーデンに行ってみたいなあ」と言い合いました。
私は、赤毛のアンのプリンスエドワード島にも、ピーターラビットの湖水地方にも、一生に一度は行ってみたいあこがれの地はいっぱいあるのです。コーギーコテージの庭、いつか行けるでしょうか。
映画を見終わって日比谷公園へ。心字池、チューリップや藤の花をながめて、ベンチで私が握ってきたおにぎり、夕べの残り物のひじきと豆の煮物、サラダなどでランチタイム。デザートは、娘が作ったアップルパイとミサイルママ持参のいちご。ミサイルママは、いつもの遠足と同じようにドリップコーヒーを持ってきて淹れてくれました。
日比谷公園の池
池の亀甲羅干し
ミサイルママ、仕事の話、息子さんふたりの話など、尽きることなくしゃべっていました。一人暮らしをしている次男さんのマンションへ行ってみたけれど、電話しても息子は出なくて、入り口の管理人がセキュリティに厳しそうなので、息子の部屋を覗いてみることは出来なかったことなど。1時から3時までお昼を食べながらしゃべっていて、3時から4時まで日比谷公園の中をぶらぶら歩きました。
松本楼前の大銀杏
チューリップ花畑
チューリップと
私もミサイルママも、日比谷公園に久しぶりに来ました。私はテレビで話題に出ていた「ヤップ島の石貨」をこれまで見たことがなかったので、見に行きたかったのです。ミサイルママは、通りすがりに見たことがあるそうで、「たしか、こっちだった」と、案内してくれました。
何の番組で誰が話題にしていたのか、まったく覚えていなくて、ただ、日比谷公園内にヤップ島からもたらされた石貨が置かれている、ということを耳が覚えていて、出光美術館に行くなら、ついでに日比谷公園へ行って、石貨を見ておこう、と思ったのです。テレビの話題に出た効果なのか、何人かの人が石貨の前で記念撮影していました。
石のお金は、ミクロネシアの島々で通用していたもので、持ち運びするときは、中央の穴に棒を差し込んでごろごろと移動させるのですが、実際には、一定の場所に置かれたまま持ち主だけが変わっていく、という通用の仕方。権威の象徴でもあり、ほんとうにものとの交換もできるのだそうです。
「貨幣」というものが、実際の物としての価値ではなく、皆が「これには○○の価値がある」ということを信じ込めば、価値を持って通用するものだ、ということを目に見える形で示すのが石貨だという。
南太平洋の島に行かないと見ることができない、と思っていた石貨を、日比谷公園で見ることができて感激でした。
青紅葉も日に映えて
出光美術館の「うつわ展」。さらっと一回り萩焼や志野焼などのお茶碗を見て回りました。着物を着ている「茶道仲間」のグループも何組かいましたが、私とミサイルママは、どっちがどんなふうによいものなのか、さっぱりわからない、というところは共通の感想でした。大名家伝来の国宝級お茶碗と、百円ショップで買ったようなお茶碗と並べて、どちらでも好きな方を持っていけ、と言われてもきっと安物のほうを選んでしまうにちがいない、という「反目利き」として、お高そうなお茶碗を見て回りました。
皇居を眺めながめられる休憩室。無料のお茶を飲みながら一休み。ここでおやつにしようと思ったのに、「持ち込みの飲食はできません」と書いてあったので、国際フォーラムの中庭ベンチでミサイルママ持参のお団子を食べてまたおしゃべりして、朝9時半から夕方5時半までの遠足はおひらき。次回は5月第4木曜日の遠足を約束して帰宅。
<つづく>