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ぽかぽか春庭「旧岩崎邸、室内写真撮影OK」

2017-11-14 00:00:01 | エッセイ、コラム

旧岩崎邸北側玄関

201711114
ぽかぽか春庭アート散歩>建物散歩2017(5)旧岩崎邸、室内写真撮影OK

 旧岩崎邸には何度も訪れていますが、これまでは「室内撮影禁止」でした。
 10月4日に、邸内のイベント「まちなかコンサート」を聞こうと、岩崎邸に出かけたところ、撮影が解禁になっていました。フラッシュをたかず、他の観覧者の邪魔にならないように配慮すれば撮影OKとのこと。そうそう、公共の財産は、そうあるべきです。

 他の歴史的建造物も、美術館の美術品も、「人類みんなの財産」として楽しめるのが一番。西欧の主な美術館博物館では、デジタルアーカイブスの整備が進み、インターネットで公開しています。ネットからのダウンロードも自由。「人類の宝をみなで楽しみ、みなで大切にする」という方針が徹底しています。

 日本では、東京近代美術館、西洋美術館、東京国立美術館の常設展が撮影OKになっていますが、他の美術館はまだまだ。埼玉県立美術館の常設展の著作権なし作品の撮影不可の理由を聞いたところ、「著作権が切れている作品であっても、館に作品の所有権があるので、どのように公開するかは美術館が決定する」という返事。部外者は、館の方針に文句言うなという感じでした。でも、作品を所有するための購入費や所蔵維持費は、税金が投入されているんじゃないかしら。民の税で買った作品、それほど高飛車に「美術館に所有権がある」と言わなくても、、、、。

 旧岩崎邸は、東京都の所有。みんなの宝です。
 今回、平日に限りフラッシュ禁止なら撮影してよいという措置になったこと、喜ばしいです。
 建築専門の写真家が専門の腕を生かして照明を工夫し、上手に撮影している写真集もありますし、私も絵はがきを買ったり写真集を眺めたりして楽しんでいますが、下手でも自分で撮った写真は、思い出になります。
 では、コンパクトカメラの「ただシャッター押しただけ」写真を公開します。

玄関ホール


玄関ドア上


玄関床のミントンタイル


玄関から中へ


階段室


階段上を支える柱。
 旧岩崎邸の中で私が一番好きな部分。、ジョサイア・コンドル設計に1896(明治29)年竣工の建物ですが、コンドルも予想しなかったかもしれない百年の年月によって生み出された美があります。柱を塗装したワニスが百年の間に結晶化して黒い斑文となって浮き出しているのです。私のコンパクトカメラの画素数では、この斑文の美が写せないのが残念。




1階ベランダ


ベランダのミントンタイル


客室



1階婦人客室の天井。天井はシルクのペルシャ刺繍。現在では再現不可能になっている貴重品とか。

室内暖炉のミントンタイル


1階廊下の鉄製ラジエーター。


ラジエーターに鋳出されている天使の図象


執務机

机の彫刻


2階への裏階段室


2階ベランダ


 岩崎家の迎賓館に当たる洋館はほぼ残されましたが、建坪の大部分を占めていたのは和館です。しかし、和館の大部分は、戦後取り壊されてつまらぬビルが建てられ役人達が使用していました。和館の建具のひとつひとつ、天井板一枚でも、現在ではとてつもないお宝なのに、お役人さん達は「古ぼけたおやしき」としか思わずに取壊してしまったのです。

 洋館を接収したGHQ将校が、洋館の壁紙が貴重な金唐革紙であることを知らず、上からペンキを塗り立ててせっかくの貴重な工芸品をすっかりダメにしてしまったのと、いい勝負です。金唐革紙は再現できましたが、30×45センチの大きさで15万円します。そのため、金唐革紙が壁紙に使われていた部屋も、全面は復元できていません。

 復元見本の金唐革紙


残された和館の南側が、見学コースの出口。


 東側


 東側窓の外に木があり、木の前に井戸のようなものがあります。本館地下室から地下通路を通って撞球室へいくための通路明かり取りなのだそうです。
 撞球室への地下通路は、日頃は非公開ですが、公開日もあるので、一度は通って見たいです。

 地下通路の明かり取り(四角い井戸のような囲いのところ)


 撞球室(ビリヤード室)


ビリヤード台


玄関塔屋


南面

 東側に立つHAL。下手でも室内写真が自由に撮れて満足しています。


<おわり>
コメント (4)
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